学校PCで気をつけること

GIGAスクール構想で、学校から端末(Chromebook・iPad・Windowsタブレットなど)を使う機会が増えました。高校でも端末利用が進み、学校PCは日常の道具になっています。本記事では、学校PCを使うときに注意すべきポイントを整理します。

学校PCの特徴と前提

学校から配布された端末や共有PCには、家庭のPCと違ういくつかの特徴があります。第一に、利用ログ(誰が・いつ・何をしたか)が記録されていること。第二に、フィルタリングで一部のサイトがブロックされていること。第三に、複数人が使う共有PCの場合、ログイン情報や履歴が次の利用者に見える可能性があること。これらの前提を踏まえると、家のPCと同じ感覚で使うのは危険だと分かります。

学校PCで気をつける7つのポイント

学校PCの正しい使い方/やってはいけない行動 「学校の道具」として使うのが基本。家のPC感覚で使うとトラブルになる ○ 正しい使い方 ▶ 使用後にサインアウト 次に使う人のために必ずログアウト ▶ 離席時に画面ロック(Win+L) 休憩・トイレでも必ずロック ▶ ファイルはクラウドに保存 Google ドライブ・OneDrive経由 ▶ パスワードをブラウザに保存しない 「保存しますか?」は必ず「いいえ」 ▶ 故障・トラブル時は先生に即報告 勝手に直さず、エラー画面を撮って渡す ▶ 利用ログがある前提で使う 操作は全て記録される(IP・時刻・URL) × やってはいけないこと × 友達のIDを借りてログイン なりすまし扱いで重大な指導対象 × 私的SNS・動画サイトの利用 ログから家庭に連絡されることも × USBメモリを勝手に差す ウイルス感染で学校全体に拡散リスク × 設定や管理ツールを勝手に変更 フィルタ突破は重い処分に × 個人写真・私物データを保存 学校・教育委員会から見える × フリーソフトを勝手にインストール ライセンス違反・ウイルス感染源に
図1:学校PCの正しい使い方とNG行動。「学校の道具」として扱う意識が大切

共有PCの仕組みとリスク

学校PCで記録されているログの種類(GIGAスクール端末の例) 「ばれない」と思ってもログには残っている。家庭や教育委員会も確認可能 記録される情報 何が分かるか 確認できる人 ログイン履歴 時刻・端末番号・IPアドレス 誰が・いつ・どこで・どの端末を使ったか 他人のIDで入っても気付かれる 担任・情報担当・管理職 アクセスURL履歴 プロキシサーバーで全部記録 どのサイトを見たか全部残る YouTube・SNS・ゲーム閲覧も丸見え 教育委員会・運用業者 ファイル操作ログ 作成・編集・削除の履歴 どのファイルをいつ操作したか 削除しても記録は残る 担任・情報担当 アプリ使用ログ 起動・終了の時刻 授業中に使ったアプリと使用時間 関係ないアプリを使うと通知される 授業担当の先生 フィルタ違反ログ ブロック対象サイトへのアクセス試行 禁止サイトを開こうとしたかどうか アダルト・違法アップロードも検出 管理職・教育委員会 ▶ 「自分の操作は学校全体で見られる」前提で使う。社会人になって会社PCも同じ
図2:学校PCで記録されているログ。すべての操作が記録される前提で「学校の道具」として使う

「私のID・パスワードを使わなければ誰の操作か分からないでしょ」と思うかもしれませんが、IPアドレスや時間帯、端末番号、操作の特徴から状況を確認できます。学校から不適切なサイトへアクセスしたり、他人のIDを勝手に使ったりすると、本人だけでなくIDを貸した人にも迷惑がかかります。学校PCは「学習用に管理されている端末」と意識しておきましょう。

中高生におすすめの守り方

原則は2つ。第一に「学校PCは学校の道具として使う」。私的なSNS・動画・ゲームは原則しない。第二に「共有PCは自分の情報を残さない」。ブラウザにパスワードを保存しない、ファイルはOneDriveやGoogle Driveなどクラウド経由で取り出して、ローカルにコピーを残さない。離席するときは画面ロック(Windowsキー+L)を使いましょう。これだけで、多くのトラブルを避けられます。

持ち帰り端末で注意すること

学校から借りている端末を家に持ち帰る場合も、基本は学校の道具です。家族のアカウントでログインしない、私物のゲームや拡張機能を入れない、勝手に初期化しない、充電器やケースをなくさない。このあたりは小さなことに見えますが、授業で使えなくなると自分も周りも困ります。

自宅Wi-Fiにつなぐときは、家族に確認してから設定しましょう。端末の管理設定によっては、学校外で使えるサイトや時間帯が制限されていることもあります。うまく動かないときは、設定を勝手にいじり回すより、エラー画面を写真に撮って先生や担当者に伝える方が安全です。

気をつけたい落とし穴

学校PCでありがちな失敗
  • 友達のIDを借りてログインする。なりすましで指導対象になり、本人にも迷惑がかかる
  • 家のSNSパスワードを学校PCのブラウザに保存。次に使った友達がログインできてしまう
  • 「ばれないだろう」と動画サイトを見る。利用ログで丸見えで、家庭にも連絡が行く

将来どう役立つ?

会社で支給されるPCも「業務の道具であり、操作ログが取られている」という前提は学校PCと同じです。学校PCで身につけた習慣がそのまま職場で活きます。中高生のうちに、業務用PCの正しい使い方を体で覚えておくと、社会人になったときにも困りにくくなります。

今日からできること

3ステップで始めよう
  1. 学校PCのブラウザを開き、保存されたパスワードを確認・削除する
  2. 離席時に画面ロック(Windowsキー+L、Macは Ctrl+Cmd+Q)を試す癖をつける
  3. 学校で配られた利用規則を読み返し、禁止事項を再確認する

まとめ

学校PCは利用ログが記録されている前提で使うのが基本です。ログアウト・パスワード非保存・ファイル非保存・USB持ち込み注意・SNS非ログイン・離席時ロックの6点を守れば、多くのトラブルを避けられます。学校PCの使い方は、将来の業務PCの使い方の練習でもあります。