完成例 ― 観察型・実験型・調べ学習型
AIをどう使ったか、何を自分で考えたかが見える3例
「自由研究の完成形ってどんな感じ?」を見せる3本の例です。すべてAI利用メモ付きで、AIに相談した部分と自分で考えた部分が分かるようになっています。
完成例1:観察型
水の量を変えた豆苗の再生スピード
テーマ水の量を3パターン(少ない・中・多い)に変えると、豆苗の伸び方はどう変わるか。
きっかけ夕食の豆苗を見て「これって何回再生できるの?」とお母さんと話したのがきっかけ。料理しながら家でできる研究をしたかった。
予想水が多いほど早く伸びる。理由:栄養が水にたくさん溶けると思ったから。
方法同じパッケージから同じ高さで豆苗を切り、3つのコップに入れる。水の量だけ変えて、毎朝7時に高さを測る。同じ角度で写真。7日間続ける。
結果初日5cm→7日目で「少」12cm、「中」16cm、「多」14cm。意外にも「中」が一番伸びた。「多」は3日目以降伸びが鈍化、葉も少し黄色くなった。
考察水が多すぎると根が呼吸できず逆に伸びが遅くなった可能性。「ほどよい量」が一番という結果は予想と違い、面白かった。次は水温を変えてみたい。
AI利用メモ① テーマ案を10個出してもらう(採用:豆苗)/② 記録表のテンプレ作成(自分でカスタマイズ)/③ 「水多が伸びにくい理由」を相談(教えてもらった「根の呼吸」を本でも確認)/④ 結果と考察は自分で書いた
完成例2:実験型
氷を溶けにくくする包み方ベスト5
テーマ5種類の包み方で氷の溶ける速さは違うか。重さで測る。
きっかけ夏の遠足で持って行ったお茶がぬるくなって悲しかった。保冷バッグの仕組みが気になった。
予想タオルで包んだ氷が一番溶けにくい。理由:厚そうだから。
方法同じ製氷皿で作った氷5個に、それぞれ「裸」「アルミホイル」「新聞紙」「タオル」「プチプチ」を巻く。15分ごとに重さをはかりで測る。90分続ける。
結果90分後の残った氷の重さは、プチプチ(28g)>タオル(22g)>新聞紙(19g)>アルミ(11g)>裸(5g)の順。プチプチが一番強かった。
考察予想は外れて、プチプチが1位。空気の層が厚いほど断熱効果が高い。アルミは金属で熱が伝わりやすいので意外と弱かった。次は塩を入れた氷で試したい。
AI利用メモ① 「断熱の仕組み」をたとえで説明してもらった(「壁の厚さと空気の量」のたとえを採用)/② 結果が出る前に予想理由を一緒に整理してもらった/③ 結果と考察は自分で書いた/④ 「アルミが弱い理由」を後から本で確認した
完成例3:調べ学習型(AI研究)
AIの要約は何を落とすのか?
テーマ同じ文章をAIに3つの長さで要約させると、どんな情報が消えるか。
きっかけ宿題でニュース記事の要約をしたとき、AIに頼んだら何かが足りない気がした。何が消えたのか調べたくなった。
予想短くするほど数字や具体例が消える。一番大事なことは残ると思う。
方法自分の作文(5月の遠足のレポート、約400字)を、同じAIに「3行」「1行」「ひとこと」で要約させる。それぞれ消えた情報をリストアップ。
結果「3行」では、行った場所と感想は残ったが「電車で迷子になった話」が消えた。「1行」では具体的な数字(歩いた歩数)も消えた。「ひとこと」では「楽しかった」だけになった。
考察短くするほど「具体的なエピソード」「数字」「気持ちの変化」が消えるという法則が見えた。要約はあらすじ把握に便利だが、面白さや学びは具体に宿る。AIの要約をそのまま使う危険を実感した。
AI利用メモ① 自分の作文を要約させた(3パターン)/② 「消えた情報を3つ」も同時に出させた(このテクは前から知っていた)/③ 結果分析と考察は自分で書いた/④ 「要約の限界」を別のAIにも聞いて答えが似ているか確認した
📚 これらの例を見て気づくこと
- 結果が「予想と違った」例が多い — 予想と違うほど面白い研究になります
- AI利用メモが具体的 — 何を相談し、何を自分でやったかがはっきり
- 「次に調べたいこと」がある — 1つの研究は次の問いの入口
