IT進路に「正解」はない
IT業界には、大学を出ていない人、文系出身の人、社会人になってから転身した人、海外留学から戻ってきた人など、いろいろな経歴の人が働いています。共通しているのは「自分の手で何かを作った経験」がある点です。学歴も大切ですが、ポートフォリオ(作った物の実績)を見られる場面も多い業界です。
だから、進路を決める前に小さく試すことが大切です。Webサイトを1ページ作る、Pythonで便利ツールを作る、セキュリティの記事を読んでまとめる。実際に手を動かすと、自分がどの分野に向いているかが見えやすくなります。
進路の3つの分岐
高校卒業後の進路は、大きく3つに分かれます。それぞれ向き不向きがあるので、自分の性格と目標から逆算して選びます。
いまから取り組める5つのステップ
進路選択は急がなくて構いません。それより、目の前のいまから動けることのほうが大事です。下の5つを学年に合わせて少しずつ進めていくと、高校3年で進路を決めるとき選択肢が広がります。
ステップ別の優先度
- 中学1〜2年:パソコン操作、タッチタイピング、Scratch・Pythonの基礎、情報Ⅰの先取り
- 中学3年〜高校1年:自分のWebサイトを作る、HTML/CSS/JS、ITパスポートの取得
- 高校1〜2年:本格的なポートフォリオ作成、基本情報技術者試験、コンテスト参加
- 高校2〜3年:志望校決定、AOで作品提出、卒業前にバイトで実務経験を積む
この表は目安です。中学で始められなかったから遅い、という意味ではありません。高校から始めても、毎週少しずつ作品を作れば十分に追いつけます。大切なのは、学年よりも「今月何を作るか」を決めることです。
気をつけたい落とし穴
- 大学のブランドだけで決めると、入学後に「やりたいこと」と科目内容のズレで挫折することがある
- 独学だけにこだわって、資格や卒業証明をまったく取らない。最初の就職時のハードルが上がる
- 「いまITエンジニアが人気だから」だけで選ぶと続かない。最低でも「自分が何かを作って嬉しい」体験を1回しておくこと
将来どう役立つ?
IT業界は今後も多くの分野で必要とされると考えられています。早めに準備した人ほど、大学・専門学校・独学・就職などの選択肢を比較しやすくなります。とくに「中学や高校のうちから何かを作っていた」経験は、大学入試・就職活動どちらでも説明しやすい材料になります。
進路設計は、一度決めたら終わりではありません。興味は変わっても構いません。最初はゲーム開発に興味があり、途中でWebやセキュリティに移る人もいます。定期的に自分の興味と作ったものを見直すことが、現実的な進路選びにつながります。
今日からできること
- 気になるIT職種(AIエンジニア・Webエンジニア・セキュリティなど)の仕事内容と年収を1つ調べる
- 気になる大学・専門学校3校の「カリキュラム」と「卒業生の進路」を比較する
- 家族とIT進路の話をしてみる。反対される場合は「自分が作った成果物」を見せると話が進みやすい