進路

ポートフォリオって何?

成績表は「受けた試験」を示します。ポートフォリオは「自分で終わらせた仕事」を示します。小さくてよいので、URLかフォルダが残っていることが条件です。

ポートフォリオとは

ポートフォリオ(portfolio)はもともと「書類入れ」の意味で、IT・デザイン業界では「自分の作品をまとめた資料」を指します。エンジニアの場合は、自作のWebアプリ・スマホアプリ・スクリプト・GitHubのリポジトリ・技術ブログなどが含まれます。学校の成績や資格だけでは伝わりにくい「実際に作った経験」を見せるためのものです。

ポートフォリオの構成要素

ポートフォリオ8要素:採用担当者の重視度と子どもでの着手可否 出典:レバテック・Wantedly採用担当インタビュー集計より編集部整理 構成要素 重要度 今から着手 中身の例 作品紹介(README) ★ ★ ★ ★ ★ ◎ 名前・概要・スクショ・実行手順 工夫した点 ★ ★ ★ ★ ★ ◎ 技術選択の理由・こだわり 苦労した点・解決方法 ★ ★ ★ ★ ★ ◎ エラー・調査・解決の流れ GitHubリンク ★ ★ ★ ★ ★ ◎ 公開リポジトリ+コミット履歴 使用技術リスト ★ ★ ★ ★ ★ ◎ Python・React・SQL等を明記 公開URL(GitHub Pages等) ★ ★ ★ ★ ★ ◎ 実際に動くデモURL(無料公開可) 技術ブログ(Qiita・Zenn) ★ ★ ★ ★ ★ ○ 学んだ技術の解説記事 自己紹介・SNS ★ ★ ★ ★ ★ ◎ 学校・興味分野・X/Qiitaリンク ★ 上位3項目(README・工夫・苦労)が5★。技術力より「言語化できるか」を最重視される
図1:上位5項目はREADME・工夫・苦労・GitHub・技術リスト。すべて今から「◎」着手可

大事なのは「作品名と画面写真だけ」で終わらせないこと。「なぜ作ったか」「どう作ったか」「何で苦労したか」を一緒に書くと、見る人が理解しやすくなります。技術力の高さだけでなく、考えたことを言葉にできるかも見られます。

今から作れる作品例

今から作れる作品例:制作時間・難易度・身につく技術 出典:Progate・ドットインストール・公式チュートリアル所要時間より編集部の標準モデル 作品名 制作時間 難易度 身につく技術 Todoアプリ 10〜15時間 ★☆☆ HTML/CSS/JS・localStorage 天気アプリ 15〜20時間 ★★☆ 外部API(OpenWeather)・JSON ChatGPT連携アプリ 20〜30時間 ★★★ OpenAI API・プロンプト設計 Discord Bot 15〜25時間 ★★☆ Python・discord.py・常時稼働 4作品セットで身につく総合力 ・基本構文(HTML/CSS/JS/Python) ・外部APIの叩き方 ・データ保存の仕組み ・GitHub公開+README記述 ・常時稼働サーバの基礎 ・AIサービス組み込み ★ 4作品で合計60〜90時間(夏休み2か月+αで完成可能)。ポートフォリオの最初の1ページが埋まる
図2:4作品で合計60〜90時間。夏休み中心に夏で完成→ポートフォリオサイトに4本掲載できる

難しいものを作る必要はありません。「自分や家族・友達が実際に使うレベル」のものが数本あれば、子どものポートフォリオとして見せやすくなります。重要なのは「自分で考えて作った」ストーリーがあるかどうか。チュートリアルを参考にした場合は、どこを自分で変更したのか、どんな工夫を加えたのかを書きましょう。

おすすめの取り組み方

GitHubアカウントを作り、作品ごとに「README.md」というファイルを書きましょう。READMEには、作品名・概要・使った技術・実行方法・工夫した点・苦労した点を箇条書きで書く。これだけで「ちゃんと作品として整えられる人」と評価されます。さらに、GitHub Pages(無料)で実際に動くデモを公開できれば理想的です。

公開前に見直すポイント

ポートフォリオは公開するものなので、個人情報の扱いに注意します。学校名、住所、家族の名前、友達の写真、APIキー、パスワード、秘密のURLを載せていないか確認しましょう。GitHubに一度公開した情報は履歴に残ることがあるため、公開前に見直す習慣が大切です。

また、作品を盛りすぎないことも大事です。「全部自分で作った」と書いて実はチュートリアルそのままだと、質問されたときに説明できません。参考にした教材やAIの利用があるなら、正直に書き、そのうえで自分が工夫した部分を説明しましょう。

気をつけたい落とし穴

ポートフォリオで評価を下げる3つ
  • READMEが空白のまま放置。中身が良くても見てもらえない
  • 個人情報(家族の名前・学校名・住所など)をコードや画像に書いてしまう。公開前に確認
  • 他人のチュートリアルそのままのコードを「自作」と称する。採用側はすぐ気づく

将来どう役立つ?

大学の総合型選抜や推薦入試では、作品や活動実績を説明する場面があります。就職活動でも、ポートフォリオがあると「何を作れる人か」を具体的に見せられます。今のうちから作っておけば、大学卒業時には学習の蓄積になり、自己PRの材料になります。

今日からできること

今日の課題:作品棚の最初の1個
  1. 今ある宿題・ゲーム・ページから、人に見せられるものを1つ選ぶ
  2. ファイル名を日付つきで付け直す
  3. GitHubかフォルダの場所を1行で書く

まとめ

ポートフォリオは「自分の作品集」で、実際に作った経験を見せるためのものです。重要なのは技術の難易度だけではなく、なぜ作ったか・どう工夫したかを言語化できること。今のうちにGitHubで小さな作品を公開しておけば、進学・就職の場面で自分の学びを具体的に説明しやすくなります。

確認 ポートフォリオに必要なのは?