AWS入門

AWSは「Amazon Web Services」の略で、Amazonが運営している世界最大のクラウドサービスです。NetflixやAirbnb、日本では任天堂やJAL、メルカリなど数えきれない企業が使っています。この記事では、AWSの正体・代表的なサービス・今からでも触れる無料の始め方を整理します。

そもそもAWSとは

AWSはAmazon Web Servicesの頭文字で、2006年から始まったクラウドサービスです。Amazonは元々ネット通販の巨大なサーバーを自分たちで運営していて、そのインフラを「他の会社にも貸してあげよう」と始めたのが起源と言われています。

AWSは世界で広く使われている代表的なクラウドで、サーバー、データベース、AI、動画配信、IoTなど多くの機能を提供しています。サービス数や料金、名称は変わり続けるため、細かな数字を覚えるより「必要なIT部品をインターネット越しに借りられる巨大な道具箱」と理解すると入りやすいです。

AWSの代表的なサービス

AWSの代表4サービス:料金・無料枠・用途 出典:AWS公式料金(2025〜2026年・東京リージョン)/12ヶ月Free Tier。料金・無料枠は変動するため公式サイトで最新を確認 サービス 用途 無料枠(12ヶ月) 超過時料金 EC2(仮想サーバ) PCそのものを借りる t2.micro 750h/月 月1,500円〜 S3(ファイルストレージ) 画像・動画・バックアップ 5GB 100GB / 約400円 RDS(DB) MySQL/PostgreSQL運用 db.t3.micro 750h/月 月2,000円〜 Lambda(サーバーレス) 必要時だけコード実行 月100万リクエスト ほぼ無料で済む ★ 無料枠12ヶ月で4サービスすべて触れる。ただし「請求アラート」設定は最初に必須
図1:4サービスとも12ヶ月無料枠あり。最初は EC2 でWebサーバを立て、S3 で画像配信が王道

AWSのサービスは200以上ありますが、入門者がまず覚えるのは上の4つで十分です。EC2でサーバーを動かし、S3でファイルを置き、RDSでデータベースを使い、Lambdaで小さな処理を自動化する。この組み合わせだけで本格的なWebサービスが作れます。

AWSはどこで使われている?

AWSを使っている代表企業8例:業界・規模・利用サービス 出典:AWS公式『お客様事例』/各社のAWS導入発表(2024〜2025年) 企業 業界 利用者規模 主な使い方 Netflix 動画配信 3億人 配信+AI推薦 任天堂 ゲーム 数千万MAU マルチプレイ基盤 メルカリ フリマアプリ 2,000万人 画像・DB全般 JAL 航空(日本) 基幹業務 予約・チェックイン Anthropic AI(Claude) 数千万ユーザー 大規模学習・推論 Coursera 教育(オンライン) 1.4億人 動画配信+認証 米CIA・防衛省 官公庁・国家 機密処理 専用クラウド契約 Spotify 音楽配信 6億人 配信+AI推薦
図2:8業界(動画・ゲーム・通販・航空・AI・教育・官公庁・音楽)すべてでAWSが採用。多くの大規模サービスでAWSが使われている

動画配信、ECサイト、ゲーム、企業の社内システム、研究機関の計算環境など、さまざまな場所でAWSは使われています。利用企業や採用範囲は時期によって変わるため、具体例を調べるときはAWS公式の導入事例を見ると正確です。子どもが理解すべきポイントは、世界中のサービスが自前のサーバーだけでなく、クラウドを組み合わせて動いていることです。

おすすめの使い方

AWSには無料利用枠がありますが、対象サービス、期間、上限は変わることがあります。登録には支払い情報が必要になるため、保護者と相談し、請求アラートと予算設定を先に入れてから始めるのが基本です。クラウド学習で一番避けたい失敗は、消し忘れによる予想外の課金です。

最初に挑戦するなら「EC2でWebサーバーを立てて、自分の名前のホームページを表示する」のがおすすめ。世界中のIT企業の現場で使われている本物のクラウドに、あなたのHTMLが乗る瞬間は強い達成感があります。

安全に始めるなら、まずはS3に静的なHTMLを置く、またはCloudShellでLinuxコマンドを試す程度でも十分です。いきなり複雑なネットワークやデータベースを作るより、「作る、見える、消す」までを小さく経験しましょう。使い終わったリソースを停止・削除する習慣も、クラウド学習の一部です。

気をつけたい落とし穴

AWSの注意点
  • 無料枠を超えると即座に課金が始まる。月の上限を「請求アラート」で必ず設定する
  • アクセスキーをGitHubにうっかり公開すると、悪用されて高額請求になる事故が頻発している
  • サービスが多すぎて迷子になりがち。最初はEC2・S3・IAMの3つだけに絞る

将来どう役立つ?

AWSのスキルは、Web開発、インフラ運用、AI、データ分析、セキュリティなど幅広い分野で役立ちます。資格もありますが、学生のうちは資格だけでなく「小さなサイトを公開した」「S3にファイルを置いた」「請求アラートを設定した」といった実体験が大切です。クラウドを安全に扱える人は、現場でも学びを進めやすくなります。

今日からできること

3ステップで始めよう
  1. 保護者と相談して、AWSの無料アカウントを作る(クレジットカード必要)
  2. 「請求アラート」を月100円で設定し、想定外の課金を防ぐ
  3. EC2でUbuntuサーバーを1台立てて、簡単なWebページを表示してみる

まとめ

AWSは世界シェア1位のクラウドで、Netflix・メルカリ・任天堂など多くの企業のサービスを支えています。200以上のサービスがありますが、入門ではEC2・S3・IAMの3つで十分。1年間の無料枠を使って、今のうちに「本物のクラウド」を一度触っておくと、IT分野での自信と進路の選択肢が大きく広がります。

確認 AWSを一言で言うと?