ネットワークエンジニアの仕事
ネットワークエンジニアは、企業や施設のインターネット環境を作る仕事です。具体的には、ルーター・スイッチ・ファイアウォールといった通信機器の設定、回線の選定、トラブル発生時の復旧などを担当します。クラウド時代になっても、データセンター・5G基地局・社内LAN・在宅ワーク用VPNなど、ネットワークを設計できる人材は依然として不足しています。
身近な例で言うと、学校のタブレットが一斉にインターネットへつながる、会社の社員だけが社内システムへ入れる、病院の端末が安全に情報をやり取りできる、といった環境を支えます。通信が止まると授業、仕事、予約、決済まで止まることがあるため、ネットワークエンジニアは「つながって当たり前」を裏側で守る仕事です。
仕事の流れ
新人エンジニアはまず④の運用保守から始まることが多いです。トラブル対応をしながら現場の機器構成に詳しくなり、3〜5年で③の構築、5〜10年で②の設計、その先で①の要件定義(顧客との折衝)に進む形が一般的なキャリアパスです。
必要なスキル
業界の代表的な資格は、シスコシステムズ社のCCNA(中級)とCCNP(上級)です。日本国内では国家資格の「ネットワークスペシャリスト試験」も評価されます。中高生のうちは、まず基本情報技術者試験の中のネットワーク分野を理解し、CCNAに進むのがおすすめです。
中高生におすすめの取り組み方
家にWi-Fiルーターがあれば、それが最初の教材になります。設定画面(http://192.168.1.1 など)にログインしてSSID・暗号化方式を確認する、家族のスマホがどう繋がっているか調べる。これだけでもネットワークの感覚は身につきます。次に、シスコ社の無料学習サイト「Cisco Networking Academy」や「Packet Tracer」というシミュレータで仮想ネットワークを組む練習に進みましょう。
もう一つ効果的なのは、家の中のネットワーク図を紙に描くことです。光回線の終端装置、Wi-Fiルーター、スマホ、ゲーム機、プリンター、テレビを線で結び、「有線」「無線」「インターネット側」「家の中側」に分けてみます。専門的な設定を変えなくても、どこを通って通信しているのかを見える化するだけで、ネットワークの考え方がかなりつかめます。
気をつけたい落とし穴
- カフェのWi-Fiや学校のネットワークで「ポートスキャン」など試す。不正アクセス禁止法違反です
- クラウド時代だから古いと決めつける。AWSもAzureも内部はネットワーク技術で動いている
- 夜勤・休日対応が多い職種。働き方は事前にしっかり確認
将来どう役立つ?
ネットワークは「どんな会社でも使う」インフラです。年収や働き方は会社、地域、担当範囲によって大きく変わりますが、運用、構築、設計、セキュリティ、クラウドへと経験を広げやすい職種です。データセンター、5G、IoT、工場のネットワーク、学校や自治体のシステムなど、通信を必要とする場所は多く、基礎を積むほど応用先が増えていきます。
今日からできること
- 家のWi-Fiルーター設定画面にログインして、繋がっている機器の一覧を見てみる
- 「Packet Tracer」と検索して、Cisco社の無料ネットワークシミュレータをダウンロード
- 「CCNA 入門書」を本屋で立ち読みして、目次を眺める