Webデザイナーとエンジニアの違い

「Webデザイナー」と「Webエンジニア」、どちらもWebサイトを作る仕事ですが、扱う領域・求められるスキル・1日の過ごし方はかなり違います。子どもが進路を考えるとき、混同しないように両者の違いを図解で整理します。

そもそも何が違う?

Webデザイナー vs エンジニア(数値で比較・2024〜25年概算) 出典:厚労省jobtag・doda平均年収・求人ボックス/業界・地域差大、概算値 Webデザイナー Webエンジニア ①平均年収 約400万円 約560万円 ②独学到達期 約500時間 約1000時間 ③主要ツール 3〜5種 8〜15種 ④国内求人数 約1.5万件 約8万件 パレットアイコン コード画面 ※年収は経験5年・正社員の中央値目安。会社・地域・実力で大きく変動 ※両方扱える「Webデザインエンジニア」は年収700万円超の例も
図1:エンジニアは年収・求人数で優位、デザイナーは到達期間が短く始めやすい

1日の過ごし方

Webデザイナーは、クライアントの要望を聞き、参考サイトを集め、Figmaで色やレイアウトを試し、提案書を作る、という時間が中心です。Webエンジニアは、デザインカンプを受け取って、HTML・CSS・JavaScript・場合によってはサーバー側のコードを書き、動作確認とバグ修正を繰り返す時間が中心です。両者は同じプロジェクトで密に連携します。

必要なスキルセット

8スキルの必要度(紫=デザイナー/緑=エンジニア・各5段階) バー幅=両者の必要度を合計(最大10)/同色2本だけのスキルは「片方専門」 色彩感覚 紫5 緑1 タイポグラフィ 紫4 緑1 Figma操作 紫5 緑3 UXリサーチ 紫4 緑2 HTML/CSS 紫3 緑5 JavaScript 紫1 緑5 DB・SQL 緑4のみ サーバー/Linux 緑4のみ デザイナー必要度 エンジニア必要度 両方★3以上: Figma・HTML/CSS デザイナー専門: 色彩・タイポ・UX エンジニア専門: JS・DB・サーバー ※必要度は記事編集部の主観的5段階評価。実際は会社・案件で変わる ※「Figma」「HTML/CSS」が両職種で重なるため、ここから始めると両方に応用可能
図2:両職種で必要度の高いFigmaとHTML/CSSが「最初に学ぶべき重なりゾーン」

年収・将来性

収入や働き方は、会社、地域、経験年数、担当範囲によって大きく変わります。一般的にはエンジニア寄りのほうが技術要件が明確で求人も探しやすい傾向がありますが、上流設計ができるデザイナーや、デザインとフロントエンドの両方が分かる人も高く評価されます。数字だけで決めず、自分が続けられる作業かどうかも見ましょう。

おすすめの選び方

絵を描くのが好き・配色やタイポグラフィに目が向く・人がどう感じるかを想像するのが楽しい人は、デザイナーが入り口に向いています。論理パズルが好き・問題を分解して解くのが楽しい・データを扱うのに抵抗がない人は、エンジニア向きです。とはいえ最近は「両方を少し分かる人」がチームで重宝されます。子どものうちは決めすぎず、両方触ってみて自分の楽しい方を伸ばすのが現実的です。

両方を体験する小さな課題

迷っている人は、同じテーマで2つ作ってみるのがおすすめです。まずFigmaで「部活紹介ページ」の見た目を作る。次にHTMLとCSSで、そのページを実際にブラウザで動かす。作っているときに、色や余白を考えるのが楽しいのか、コードで動いた瞬間が楽しいのかが見えてきます。

デザイナー志望でもHTML/CSSを少し知っていると、エンジニアに渡しやすいデザインを作れます。エンジニア志望でも余白や文字サイズを意識できると、使いやすい画面を作れます。完全に分かれるより、相手の仕事を少し理解することが大切です。

気をつけたい落とし穴

進路選びで間違いやすい3つ
  • 「デザイナー=絵を描く人」と思いがち。実際は論理的思考・データ分析も多い仕事
  • 「エンジニア=数学が必要」と思いがち。Web系は中高数学レベルでも十分始められる
  • 専門学校・大学選びで「デザイン系」「IT系」を早く決めすぎる。両方学べる学校もある

将来どう役立つ?

Web系の仕事は、企業サイト、学校、自治体、EC、アプリなど幅広い場所で必要とされています。デザイナーもエンジニアも、AIにすべて任せるというより、AIと組み合わせて下書きや確認を速くする方向に進んでいます。今のうちにどちらかの基礎を作っておくと、進路の選択肢は広がります。

今日からできること

3ステップで始めよう
  1. Figmaの無料アカウントを作って、好きなアプリの画面を真似してみる(デザイン体験)
  2. HTML+CSSで自己紹介ページを作って公開してみる(エンジニア体験)
  3. 両方やってみて、どっちが「もっとやりたい」と感じたかメモする

まとめ

Webデザイナーは「どう見せるか」、エンジニアは「どう動かすか」を担当します。スキル・ツール・思考法は違いますが、どちらもWebサイトを作る上で欠かせない役割です。今のうちに両方触れてみて、自分が楽しいと感じる方を伸ばすのが、長く続く進路選びのコツです。相手の仕事を少し理解できる人は、チームでも動きやすくなります。

確認 役割の違いは?