物体と物質はちがう
まずは言葉の整理から。中1理科でいちばん最初につまずきやすいポイントです。
- 同じ「コップ」という物体でも、ガラス製のコップ・プラスチック製のコップ・金属製のコップがある。
- 逆に「鉄」という物質からは、くぎ・フライパン・はさみなど、いろいろな物体がつくれる。
- 理科の実験で「この物質は何か?」と聞かれたら、答えは ガラス・鉄・砂糖 のように材料の名前。
金属の見分け方(5つの性質)
金属には、ほかの物質にはない共通の特徴があります。次の5つを覚えておけば、目の前の物質が金属かどうかをかなり正確に判断できます。
- 10円玉(銅)も1円玉(アルミ)も金属だが、磁石にはつかない。
- 金属かどうかを調べたいときは、金属光沢があるか・電気を通すか の2つで判断するのが正解。
- 磁石はあくまで「鉄を含むかどうか」を調べる道具と思っておく。
有機物と無機物
金属でないものは、さらに「有機物」と「無機物」に分けます。見分け方は 「燃やしてみる」です。
- 炭や黒鉛は炭素のかたまりだが、燃やしても 二酸化炭素しか出ず、水ができない。
- そのため、ふつう 無機物 に分類する。
- 「炭素を含む=有機物」と機械的に覚えると、ここで間違える。
燃やしたときに何が出るか確かめる方法
有機物かどうかを調べるには、燃やして出てきた気体や水分を確認します。
- 二酸化炭素が出たかどうか:集めた気体を 石灰水 に通して振る。白くにごれば二酸化炭素が出ている。
- 水ができたかどうか:燃焼させているガラス容器の 内側がくもる。または、塩化コバルト紙 をかざすと青色から赤色(うすい桃色)に変わる。
- この2つが両方確認できれば、その物質は有機物だと言える。
3つの観点で物質を分ける
ここまでをまとめると、目の前の物質は次の順番で見分けられます。
この順番で問いかけていけば、ほとんどの物質はきれいに3つのグループに分けられます。実験のときも、まず 金属かどうかを確認し、次に 燃やしてみるのが基本の流れです。
練習問題
鉄/砂糖/水/プラスチック/銅/ガラス/木/食塩
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金属:鉄、銅
有機物:砂糖、プラスチック、木(燃やすと二酸化炭素と水が出る)
無機物:水、ガラス、食塩
※ 金属(鉄・銅)も大きく見れば無機物だが、中1理科では金属を独立した区分として扱う。
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解答例:有機物である。
理由:燃やしたときに出た気体が石灰水を白くにごらせたことから、二酸化炭素が発生したことが分かる。また、黒くこげたことは炭素を含んでいる証拠である。燃やすと二酸化炭素が出る物質は有機物に分類されるため。
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方法1:燃やしてみる。砂糖と小麦粉は有機物なので、燃えて黒くこげる。食塩は無機物なので燃えない。これで 食塩 を区別できる。
方法2:水に入れてかき混ぜる。食塩と砂糖は水によくとけて透明になる。小麦粉は水にとけず、白くにごる。これで 小麦粉 を区別できる。
方法3(参考):なめてみる。食塩はしょっぱい、砂糖は甘い、小麦粉は味がうすい。ただし、理科の実験では むやみに薬品をなめてはいけない。家庭科の調味料くらいに限られる方法。
※ 方法1と方法2を組み合わせれば、3つすべてを区別できる。
まとめ
- 物体は使い道・形に注目した呼び方、物質は何でできているかに注目した呼び方。
- 金属の特徴は 金属光沢・電気を通す・熱を伝える・展性/延性 の4つ。磁石につくのは鉄など一部だけで、金属の見分けには使わない。
- 有機物は燃やすと 二酸化炭素と水が出る物質。紙・木・砂糖・プラスチックなど。
- 無機物は有機物以外。水・食塩・ガラス・金属・炭など。
- 確認方法:二酸化炭素は 石灰水を白くにごらせる、水は 容器の内側がくもる・塩化コバルト紙が青→赤に変わる。