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1章 式の計算 ── 章末50問問題集

1章の総まとめ 50問。加減・乗除・累乗・利用・変形・応用 に分けて、テスト前の総復習に最適。徹底的に演習しましょう。

復習のポイント

  • 多項式の加減:かっこを外して同類項をまとめる
  • 引き算ではマイナスの分配に注意
  • 乗除:係数・文字をそれぞれ計算
  • 累乗:(x²)³ = x⁶ など指数法則
  • 文字式の利用:偶数=2n、奇数=2n+1、連続整数=n,n+1,n+2
  • 等式の変形:解きたい文字を左辺だけにする

式の計算で先に見ること

  • 同類項をまとめる問題では、文字の種類と指数が完全に同じかを見る。
  • 多項式を引くときは、引く式全体にかっこを付け、すべての項の符号を変える。
  • 単項式の乗除では、係数と文字を分けて計算し、指数法則で整理する。
  • 式の値は、先に式を簡単にしてから代入すると計算が短くなる。
例:3a−(2a−5b)

かっこを外すと 3a−2a+5b。引く式の −5b は +5b に変わる。

答えは a+5b。

この章でつまずきやすいところ

1章の章末問題を解いている途中、答えを見る前に手が止まる瞬間があります。かっこの外し方、累乗、文字式の表し方など、計算ルールの「どこに気をつけるか」が頭の中で混ざってしまうのが原因です。ここでは途中で迷う具体場面を整理します。

−(2a−5b) の符号を半分だけ変えてしまう

  • つまずく場面:A群の (4a−7) − (2a+3) や 3a−(2a−5b) を書き写すとき、かっこの前のマイナスを見て「先頭の項だけ符号を変えればよいかな」と迷ってしまう場面。後ろの項の符号を変え忘れるか、変えすぎるかで止まる。
  • 克服のコツ:見分け方で整理する。かっこの前がマイナスのときは、かっこの中の全ての項に「−1 をかける」と読み替える。途中式を一度 −1×(2a−5b)=−2a+5b と書き下し、項の数と符号反転の数が一致しているか数で確認すると、半分だけ変える事故を防げる。
  • ミニ例:3a−(2a−5b) は、−1×(2a−5b)=−2a+5b と置き換えてから 3a−2a+5b=a+5b。項は2つ、符号反転も2回で一致している。

(2x)³ を 2x³ と書いてしまう

  • つまずく場面:B群の (2x)³ や (3a²)² を解く途中、「3乗するのは x だけだっけ、係数の 2 もだっけ」と迷う場面。a²+a² と (a²)³ の違いも頭の中で混ざり、どこに指数法則を使うかで手が止まる。
  • 克服のコツ:位置関係で整理する。かっこの中身全体に指数がかかるので、係数も文字も同じ回数だけ掛ける。(2x)³ なら 2×2×2 と x×x×x を分けて書く。同類項の和 a²+a² は「個数を足す」だけで指数は動かない、と用途を区別する。
  • ミニ例:(2x)³ は 2³×x³=8x³。一方 a²+a² は同類項なので係数だけ足して 2a²。指数は変えない。

連続する整数で「全部に同じ文字」を使ってしまう

  • つまずく場面:C群で「連続する3整数」「2つの3の倍数の差」を文字で表す途中、3m−3n を書こうとして「同じ n でいいのかな」と迷う場面。数が違うのに同じ文字にしてしまい、結論が「常に 0」になって不安になる。
  • 克服のコツ:因果関係で整理する。違う数には違う文字を使う、というルールを先に決める。連続する整数は n−1, n, n+1 のように関係を式で書き、独立な2つの3の倍数なら 3m と 3n のように別の文字を当てる。最後に m−n が整数であることを一言添えて結論につなげる。
  • ミニ例:2つの3の倍数の差は 3m−3n=3(m−n)。m, n は別の整数なので m−n も整数となり、3の倍数だと言える。

等式変形で割る前に「移項」を忘れる

  • つまずく場面:D群の S=(1/2)bh を h について解く途中、「両辺を b で割ればいいのか、先に 2 を掛けるのか」と順番で迷う場面。ℓ=2(a+b) を a について解くときも、かっこを外すか b を移すかで手が止まる。
  • 克服のコツ:時系列で整理する。(1) 求める文字を含む項を片側に集める → (2) 係数で割る、の2段階で必ず進める。分数や2が邪魔なときは、先に両辺へ同じ数を掛けて整数化してから移項すると順番が崩れにくい。
  • ミニ例:S=(1/2)bh は、両辺に2を掛けて 2S=bh、次に b で割って h=2S/b。掛ける→割るの順を守れば迷わない。
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A 加減(10問)
  1. (2x + 3) + (5x − 1)
  2. (4a − 7) − (2a + 3)
  3. (3x² + 2x − 5) + (2x² − 3x + 4)
  4. (5a² − 3a + 1) − (a² − 4a − 2)
  5. (x + 2y) + (3x − y)
  6. (2a + b) − (a − 3b)
  7. 3x − (2x − 5)
  8. (4x + 3) − (x + 2) + (2x − 4)
  9. (a² + 3a) − (2a² − a + 1)
  10. 5(x + 2) − 3(x − 1)
答えを見る

(1) 7x + 2 (2) 2a − 10 (3) 5x² − x − 1 (4) 4a² + a + 3 (5) 4x + y

(6) a + 4b (7) x + 5 (8) 5x − 3 (9) −a² + 4a − 1 (10) 2x + 13

B 乗除・累乗(10問)
  1. 3x × 5y
  2. 2a × 4a²
  3. (−3x) × (2y)
  4. (−4a) × (−5b)
  5. 6a²b ÷ 2a
  6. 12x³ ÷ 3x²
  7. (2x)³
  8. (3a²)²
  9. 15xy ÷ (−5y) × 2x
  10. (2a²b)² × (−3ab)
答えを見る

(1) 15xy (2) 8a³ (3) −6xy (4) 20ab (5) 3ab (6) 4x (7) 8x³ (8) 9a⁴

(9) 15xy ÷ (−5y) × 2x = −3x · 2x = −6x²

(10) 4a⁴b² · (−3ab) = −12a⁵b³

C 文字式の利用(10問)
  1. 偶数を文字で表せ
  2. 奇数を文字で表せ
  3. 連続する3整数を文字で表せ(中央を n に)
  4. 連続する3整数の和を計算せよ
  5. 2桁の数 10a+b で、十の位と一の位を入れ替えた数
  6. 2桁の数とそれを入れ替えた数の差は
  7. 2桁の数とそれを入れ替えた数の和は
  8. 連続する2偶数の和は偶数であることを示せ
  9. 連続する2奇数の和は4の倍数であることを示せ
  10. 2つの3の倍数の差は何の倍数か
答えを見る

(1) 2n (2) 2n+1 (3) n−1, n, n+1 (4) (n−1)+n+(n+1) = 3n(3の倍数)

(5) 10b+a (6) (10a+b)−(10b+a) = 9(a−b)(9の倍数)

(7) (10a+b)+(10b+a) = 11(a+b)(11の倍数)

(8) 2m+2n = 2(m+n)(偶数)

(9) (2n−1)+(2n+1) = 4n(4の倍数)

(10) 3m − 3n = 3(m−n)。m−n は整数なので、3の倍数。

D 等式変形(10問)
  1. y = 4x − 7 を x について解け
  2. 3x + 2y = 10 を y について解け
  3. S = (1/2)bh を h について解け
  4. S = bh/2 を b について解け
  5. ℓ = 2(a + b) を a について解け
  6. V = abh を h について解け
  7. S = (a+b)h/2 を b について解け
  8. 2x + 3y − 6 = 0 を y について解け
  9. v = s/t を s について解け
  10. F = ma を m について解け
答えを見る

(1) x = (y+7)/4 (2) y = (10−3x)/2 (3) h = 2S/b (4) b = 2S/h

(5) a = ℓ/2 − b (6) h = V/(ab) (7) b = 2S/h − a

(8) y = (6−2x)/3 (9) s = vt (10) m = F/a

E 総合・応用(10問)
  1. 2(3x − 1) − 3(x + 2) を計算せよ
  2. (2x + 3y) − 2(x − y) + (y − x)
  3. 4a²b ÷ (−2a) × 3ab を計算せよ
  4. (−x²y)³ × (−2xy²)² を計算せよ
  5. x = 2、y = −3 のとき、3x − 2y の値
  6. 2x + 1 が3の倍数のとき、x はどんな数か(文字でなく、数の例)
  7. 連続する4整数の和は何の倍数か
  8. 偶数 + 奇数 は偶数か奇数か。理由とともに
  9. n が整数のとき、n² + n は偶数か奇数か
  10. (2a−b) − (a+b) + (3a−2b) を計算
答えを見る

(1) 3x − 8 (2) 6y − x(= −x + 6y) (3) 4a²b · (−1/(2a)) · 3ab = −6a²b²

(4) (−x⁶y³)·(4x²y⁴) = −4x⁸y⁷ (5) 6 + 6 = 12

(6) x = 1, 4, 7, ... など (2x+1 = 3, 9, 15...)

(7) (n)+(n+1)+(n+2)+(n+3) = 4n+6 = 2(2n+3) → 偶数(2の倍数)

(8) 2m + (2n+1) = 2(m+n)+1 → 奇数

(9) n²+n = n(n+1)、連続2整数の積なので偶数

(10) 4a − 4b

テスト前のチェックリスト

  • □ 加減:かっこを外す → 同類項をまとめる
  • □ 引き算:マイナスの分配(符号反転)
  • □ 乗除:係数 × 係数、文字 × 文字
  • □ 累乗:(x²)³ = x⁶、(2x)³ = 8x³
  • □ 偶数=2n、奇数=2n+1、連続整数=n,n+1,n+2
  • □ 2桁の数 = 10a+b
  • □ 等式変形:両辺に同じ操作、移項は符号反転
  • □ 結論の形:k×整数 で「kの倍数」を示す
つまずきポイントの再確認
  • マイナスの分配:−(a−b) = −a + b(中の符号がすべて反転)
  • 累乗のかっこ:(2x)³ = 8x³(2と x の両方が3乗)
  • 複数の数の文字:違う数には違う文字(2m, 2n)
  • 結論の明示:「m + n は整数だから 2(m+n) は偶数」と根拠を書く

もっと知る ── 発展・実生活(出典つき)

※ 教科書の内容に、信頼できる出典をもとにした発展・実生活・時事の話題を補足しています(教科書そのものではありません)。

累乗(指数)で宇宙の巨大な距離を書く実生活

0をたくさん並べる代わりに、10の累乗を使うと巨大な数を短く正確に書けます。光が1年に進む距離「1光年」は、日本天文学会の天文学辞典によると約9.46×10¹² km(およそ9兆5千億km)です。章で学ぶ累乗や指数法則は、こうした天文学の大きな数を扱う土台になります。

出典:天文学辞典(公益社団法人 日本天文学会)

うるう年は「倍数」で決まっている実生活

うるう年は、西暦が4で割り切れる年(4の倍数)に置きますが、100で割り切れて400で割り切れない年は平年にします。国立天文台によると、これは地球が太陽を一周する約365.24219日と暦のずれを調整するためで、章で学ぶ「○の倍数」という考え方が暦のしくみそのものに使われています。

出典:国立天文台(NAOJ)よくある質問「どの年がうるう年になるの?」

バーコードの最後の数字「チェックデジット」実生活

商品のJANコード(バーコードの数字)の最後の1桁は、ほかの桁から計算で決まる「チェックデジット」です。日本のバーコードを管理するGS1 Japan(流通システム開発センター)によると、各桁を3倍したり足したりして割った余りから求めます。文字式で数の性質を調べる考え方が、入力ミスを見つけるしくみに応用されています。

出典:GS1 Japan(一般財団法人 流通システム開発センター)「チェックデジットの計算方法」

法人番号13桁の先頭は「検査用数字」発展

会社などに付く法人番号は13桁で、国税庁によるとこのうち先頭の1桁は基礎番号から計算で求める「検査用数字(チェックデジット)」です。各桁に重みをかけて足し、9などで割った余りを使う点は、章で学ぶ「式で表して倍数や余りを調べる」考え方とつながっています。

出典:国税庁 法人番号公表サイト「チェックデジットの計算」

文字式は「いつでも成り立つ」を証明する道具発展

「連続する3整数の和はいつも3の倍数」のような性質は、いくつか試しただけでは証明になりません。中央の数をnと置き(n−1)+n+(n+1)=3nと示せば、すべての場合をまとめて説明できます。中学校学習指導要領(数学)でも、文字を用いて数量の関係や法則を一般的かつ簡潔に表すことが目標とされ、これは高校以降の数学的な証明の出発点になります。

出典:文部科学省 中学校学習指導要領 第2章 第3節 数学