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「y = ...」や「x = ...」の形が見えたら、代入法が使いやすい合図です。入れる場所を図の矢印のように決めてから式を書くと、代入先を間違えにくくなります。
代入法とは
もう1つの式の y(または x)に 代入して、1文字を消す方法。
代入法の基本手順
- 片方の式を「y = 〜」または「x = 〜」の形にする
- もう1つの式の同じ文字に、その式を 代入
- 1文字だけの方程式になるので解く
- 得た値を元の式に戻して、もう1つの未知数を求める
- (x, y) のセットで答える
例1:すでに「y = …」がある場合
① はすでに「y = …」の形 → ②の y に代入できる
②の y に (2x + 1) を代入:
3x + (2x + 1) = 11
3x + 2x + 1 = 11
5x + 1 = 11
5x = 10 → x = 2
x = 2 を ①に代入:y = 2·2 + 1 = 5
→ (x, y) = (2, 5)
例2:「x = …」がある場合
①は「x = …」の形 → ②の x に代入
②の x に (y + 3) を代入:
2(y + 3) + y = 9
2y + 6 + y = 9
3y = 3 → y = 1
y = 1 を ①に代入:x = 1 + 3 = 4
→ (x, y) = (4, 1)
例3:まず「y = …」の形に変形してから
①を y について解く:y = 5 − x
②に代入:2x − (5 − x) = 4
かっこを外す(マイナスの分配に注意):
2x − 5 + x = 4
3x = 9 → x = 3
y = 5 − 3 = 2
→ (x, y) = (3, 2)
例4:分数を含む式の代入
①を②に代入:3x − (x + 1)/2 = 5
両辺を 2倍して分母を払う:6x − (x + 1) = 10
6x − x − 1 = 10
5x = 11 → x = 11/5
y = (11/5 + 1)/2 = (16/5)/2 = 8/5
→ (11/5, 8/5)
加減法 vs 代入法 ── 使い分け
| 場合 | 適した方法 |
|---|---|
| 「y = …」または「x = …」がすでにある | 代入法が速い |
| 係数が同じ/揃えやすい | 加減法が速い |
| 係数の絶対値が同じ(例:2y と −2y) | 加減法(即足し算で消える) |
| どちらでも解けるが、計算量で選ぶ | どちらでもOK |
| 分数が多い式 | 分母を払ってから加減法が無難 |
代入法のコツ
代入する式は かっこで囲む(符号ミス防止)
代入後の方程式を解いたら、必ず 元の式に戻して残りを求める
y = ax + b の形 → x = (y − b)/a に変形してから x を代入してもOK
どちらの文字を消すか、係数が 1 か −1 のほうが変形しやすい
例題5:複雑な代入
②を ①に代入:3x + 2(x − 1) = 12
3x + 2x − 2 = 12
5x = 14 → x = 14/5
y = 14/5 − 1 = 9/5
→ (14/5, 9/5)
- 例:y = 2x + 1 を 3x + y = 11 に代入
- ○ 3x + (2x + 1) = 11(かっこをつける)
- かっこ前にマイナスがあるときは特に注意(符号反転)
- 例:x − y = 5 に y = 2x + 1 を代入
- x − (2x + 1) = 5 → x − 2x − 1 = 5
- x の値が出たら、代入で求めるのは 元の y = の式
- 新しく作った代入後の式に戻さない
- ○ x = 2 → y = 2·2 + 1 = 5(元の y = 2x + 1 に戻す)
- × 代入後の式に戻す → そもそも y が消えているので無意味
- x + y = 5 から y = 5 − x(OK)
- × y = x − 5(符号ミス)
- × y = 5 + x(移項で符号反転を忘れた)
- 移項するときに 必ず符号を反転
この章でつまずきやすいところ
代入法は「y = …」や「x = …」の形を、もう一方の式にそのまま入れて1文字を消す方法です。式を見ている途中で「どこに入れる?」「かっこは要る?」と迷いやすいので、止まりやすい場面を先に押さえておきましょう。
かっこをつけずに代入してしまう
- つまずく場面:y = 2x + 1 を 3x + y = 11 に入れるとき、つい「3x + 2x + 1 = 11」と書いてしまい、特に前にマイナスがある式 x − y = 5 では符号がどうなるか手が止まる場面。
- 克服のコツ:代入する式は必ず1つのかたまりなのでかっこで囲み、その後に展開します。前がマイナスのときは「マイナス × かっこの中身ぜんぶ」と意識し、かっこを外す瞬間に各項の符号を反転させると符号ミスが消えます。
- ミニ例:x − y = 5 に y = 2x + 1 を入れる → x −(2x + 1) = 5 → x − 2x − 1 = 5。かっこを書かずに「x − 2x + 1」としないように注意。
求めた値を代入後の式に戻してしまう
- つまずく場面:x = 2 が出た直後、もう片方を求めようと思って、さっき1文字に整理したばかりの 5x + 1 = 11 のような代入後の式に x = 2 を戻して y を出そうとし、その式には消したはずの y がどこにも書かれていないことに気づいて止まる場面。
- 克服のコツ:時系列で整理すると、代入後の式は y(または x)を消した後の式なので、そこに戻しても残りの文字は出てきません。値を戻す相手は必ず元の連立方程式のどちらかの式、特に y = … や x = … の形にしておいた式が一番速いです。
- ミニ例:y = 2x + 1 と 3x + y = 11 で x = 2 が出たら、元の y = 2x + 1 に戻して y = 2·2 + 1 = 5。代入後の 5x + 1 = 11 に戻してはいけません。
y = の形に変形するとき移項の符号を間違える
- つまずく場面:x + y = 5 を「y = …」の形にしようとして、頭の中で x を右へ動かす途中で、y = x − 5 や y = 5 + x と書いてしまい、その後代入してから答えが合わず、どこで間違えたか分からなくなる場面。
- 克服のコツ:移項は等号をまたいで項を動かす操作なので、またいだ瞬間に符号が反転します。右辺に動かした項だけ符号が変わると意識し、変形できたら具体的な値を入れて元の式が成り立つか確かめるとミスに気づけます。
- ミニ例:x + y = 5 → y を左に残し x を右へ移項 → y = 5 − x。検算: x = 2 のとき y = 5 − 2 = 3 で、元の x + y = 5 に入れると 2 + 3 = 5 で成立。もし誤って y = x − 5 としていたら y = 2 − 5 = −3 となり、x + y = 2 + (−3) = −1 で 5 にならず、符号ミスに気づける。
代入したのに文字が2つ残ったまま解こうとする
- つまずく場面:3x + 2y = 12 と 2x + 3y = 13 のように、どちらにも「y = …」や「x = …」の形が見当たらない問題で、無理に y = (12 − 3x)/2 を作って代入したものの、分数だらけで途中で何を解いているか分からなくなる場面。
- 克服のコツ:見分け方で整理すると、係数が 1 か −1 の文字があるか、または「y = …」「x = …」がすでに見えるときは代入法が速いです。そうでなく同じ文字の係数を揃えやすい(同じ・反対符号にしやすい)場合は、加減法のほうが計算が速く・ミスも減りやすいです。
- ミニ例:{ 3x + 2y = 12, 2x + 3y = 13 } は加減法向き。{ y = x − 1, 3x + 2y = 12 } のように片方が y = … ならそのまま代入法。
練習問題
- { y = x + 2、3x + y = 10 }
- { x = 2y、x + 3y = 15 }
- { y = 2x − 1、x + y = 8 }
答えを見る
(1) 3x + (x+2) = 10 → 4x = 8 → x=2, y=4
(2) 2y + 3y = 15 → 5y = 15 → y = 3, x = 6
(3) x + (2x−1) = 8 → 3x = 9 → x = 3, y = 5
- { x + y = 7、3x − 2y = 1 }
- { x − y = 4、2x + y = 11 }
答えを見る
(1) y = 7 − x を 2式目に代入:3x − 2(7 − x) = 1 → 5x − 14 = 1 → x = 3, y = 4
(2) y = x − 4 を 2式目に代入:2x + (x − 4) = 11 → 3x = 15 → x = 5, y = 1
{ y = −x + 3、2x − y = 6 } を解け。
答えを見る
2x − (−x + 3) = 6
2x + x − 3 = 6
3x = 9 → x = 3, y = 0
{ 3x + 2y = 12、2x + 3y = 13 } を解く場合、加減法と代入法どちらが速いか?
答えを見る
加減法(係数を揃えてから加減)が速い。
代入法だと「y = (12 − 3x)/2」のような分数式を作って代入することになり、計算が煩雑になる。
まとめ
- 代入法:1文字について解いた式を もう1つの式に代入。
- 「y = 〜」または「x = 〜」の形があると便利。
- 必ず かっこをつけて代入する(符号ミス防止)。
- 変形のときは 移項の符号に注意。
- 解いた後は 元の式に戻してもう1つの未知数を求める。
- 加減法と使い分け:問題に応じて。
もっと知る ── 発展・実生活(出典つき)
※ 教科書の内容に、信頼できる出典をもとにした発展・実生活・時事の話題を補足しています(教科書そのものではありません)。
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