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自立語と付属語 ── 単語の2分類

「私は学校へ行く。」── この文には単語が 5つあります。「私/は/学校/へ/行く」。でも辞書を引けるのは「私」「学校」「行く」の3つだけ。「は」「へ」は辞書に項目がありません。なぜでしょうか? それは 自立語付属語 の違いです。10品詞の見取り図を作る前に、まずこの2大分類を整理します。

単語は2グループに分けられる

日本語の単語は、まず大きく2つに分けられます。

  1. 自立語(じりつご) ── それだけで意味がわかる単語。1つで文節を作れる。
  2. 付属語(ふぞくご) ── 単独では使えず、自立語にくっついて文節の一部になる単語。

大事なルールは 「1文節に自立語は1つだけ。付属語は0個以上」。これさえ覚えれば、文節の構造はほとんど見えます。

自立語 ── それだけで意味がわかる

用語
自立語
それだけで意味がはっきりわかり、1つで文節をつくれる単語。文節の最初に必ずある。動詞・形容詞・形容動詞・名詞・副詞・連体詞・接続詞・感動詞の8品詞が含まれる。
自立語の例

(名詞) ── これだけで「犬」とわかる。

走る(動詞) ── 「走る」だけで動作がわかる。

美しい(形容詞) ── 「美しい」だけで性質がわかる。

ゆっくり(副詞) ── 「ゆっくり」で動作のようすを表す。

辞書を引いたら見つかるのは、ほぼ 自立語です。

付属語 ── くっついて意味を補う

用語
付属語
単独では文節をつくれず、必ず 自立語のあとにくっつく単語。助詞・助動詞の2品詞しかない。
付属語の例

は・を・に・へ・の・と ── 助詞(関係を示す)

た・れる・られる・ない・ます・う ── 助動詞(意味を添える)

「は」だけ言われても何のことかわかりません。「学校+は」「行き+ます」 のように、自立語に付くことで初めて働きます。

文節の組み立て ── 自立語1+付属語0以上

文節の中での順番には決まったルールがあります。

ルール
文節 = 自立語 1個 + 付属語 0個以上
文節の 先頭は必ず自立語。付属語はその後ろにいくつでもつく(0個でもOK)。
例:「私は学校へ行きました。」を分解

文節1「私は」 = 私(自立語・名詞) + は(付属語・助詞)

文節2「学校へ」 = 学校(自立語・名詞) + へ(付属語・助詞)

文節3「行きました」 = 行き(自立語・動詞「行く」の活用形) + まし(付属語・助動詞「ます」の活用形) + た(付属語・助動詞)

1つの文節に自立語が2つ出てくることはありません。これが 文節の見分けの根拠です。

活用するか/しないかの違い

自立語にも付属語にも、それぞれ 活用するもの活用しないもの があります。活用とは、後ろに何がつくかで 語尾が変わる ことです(「行く/行き/行か/行け」など)。

自立語/付属語 活用する 活用しない
自立語動詞・形容詞・形容動詞(用言)名詞・副詞・連体詞・接続詞・感動詞
付属語助動詞助詞

この表が、次の単元で扱う 10品詞の見取り図 の骨格になります。

見分けのコツ ──「○○は」で言えるか

自立語か付属語かを見分けるとき、もっとも簡単な方法は 「単独で言って意味がわかるか」

単独テスト

「学校」と言ってわかる → 自立語

「へ」と言ってもわからない → 付属語

「美しい」と言ってわかる → 自立語

「ました」と言ってもわからない → 付属語

教科書で確認した単語分類の軸

  • 一文節には、原則として自立語が一つ入る。付属語はその後ろに複数続くことがある。
  • 自立語は単独で文節を作れる語、付属語は単独では文節を作れない語。
  • 付属語は助詞と助動詞だけなので、迷ったら「活用するか」で助動詞を見分ける。
つまずき:「ない」の扱い
  • 「読まない」は動詞に付く助動詞。
  • 「本がない」は存在を表す形容詞。前の語とのつながりで判定する。

練習問題

問題1(自立語か付属語か)
次の単語は自立語か付属語かを答えなさい。
  1. 読む
  2. ない
  3. とても
  4. そして
答えを見る

(1) 自立語(名詞)

(2) 付属語(助詞)

(3) 自立語(動詞)

(4) 付属語(助動詞)── 補助形容詞の「ない」もあるが、「読まない」の「ない」のように直前に動詞があれば助動詞。

(5) 自立語(副詞)

(6) 自立語(接続詞)

問題2(文節を分解)
「弟は本を読まなかった。」── 各文節を自立語と付属語に分けなさい。
答えを見る

文節1「弟は」 = (自立語・名詞) + (付属語・助詞)

文節2「本を」 = (自立語・名詞) + (付属語・助詞)

文節3「読まなかった」 = 読ま(自立語・動詞) + なかっ(付属語・助動詞「ない」の活用形) + (付属語・助動詞)

問題3(自立語の数)
「父は静かに新聞を読んでいる。」── 自立語はいくつあるか答えなさい。
答えを見る

4つ

父(名詞)/静かに(形容動詞)/新聞(名詞)/読んで(動詞)/いる(補助動詞)

※「いる」は補助動詞だが、品詞は動詞で自立語に数える。よって 5つとする教科書もある。

まとめ

  • 単語は 自立語付属語 に大別される。
  • 自立語はそれだけで意味がわかり、1つで文節を作れる。
  • 付属語は単独では使えず、自立語の後ろにくっつく。助詞・助動詞 の2品詞のみ。
  • 1文節のルール:自立語1個+付属語0個以上。文節の先頭は必ず自立語。
  • 自立語・付属語のそれぞれに 活用するもの/しないもの がある。これが10品詞の見取り図につながる。