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文節と単語の関係 ── 並立・補助

「走って/いる」「美しく/そして/優しい」── 一見すると主語でも述語でも修飾でもないこの2文節の関係。実は文節どうしには 5種類の関係があり、中1ではまず4つを覚えます。今回は 主述/修飾被修飾/並立/補助 の見分け方を、つまずきやすい後ろ2つに重点を置いて整理します。

文節どうしには関係がある

文の中で となり合う文節 は、ばらばらに置かれているわけではありません。次のような関係で結びついています。

中1で覚える文節の関係

  1. 主語・述語の関係 ── 「だれが/どうした」
  2. 修飾・被修飾の関係 ── くわしくする側/される側
  3. 並立(へいりつ)の関係 ── 同じはたらきが並ぶ
  4. 補助の関係 ── 主の文節に意味を添える

①②は前の単元で扱いました。ここでは③と④を中心に見ます。

並立の関係 ── 対等に並ぶ

並立の関係とは、2つ以上の文節が 同じ資格 で並ぶ関係です。順序を入れかえても文の意味が変わらないのが特徴。

用語
並立(へいりつ)の関係
2つ以上の文節が 対等 に並んでいる関係。「〜と」「〜や」「〜たり」「〜も」などでつながることが多い。入れかえても意味が変わらない
並立の例

父と母が来る。── 「父」「母」が並立。「母と父」でも意味は同じ。

赤い 大きな 風船。── 「赤い」「大きな」が並立で「風船」を修飾。

本を 読んだり 書いたり する。── 「読んだり」「書いたり」が並立。

補助の関係 ── 後ろが意味を添える

補助の関係は、後ろの文節が「補助動詞・補助形容詞」として、前の文節に 意味を添える 関係。前の文節がメインで、後ろは「進行」「依頼」「願望」などの色をつける役。

用語
補助の関係
前の文節が中心の意味を持ち、後ろの文節が 補助的な意味(〜ている、〜てある、〜てみる、〜ておく など)を加える関係。
補助の関係の例

走って いる。── 「いる」は「〜ている(進行)」を添える補助動詞。

書いて みる。── 「みる」は「試しに〜する」を添える。

食べて しまう。── 「しまう」は「完了・残念」を添える。

うれしく ない。── 「ない」は「打消し」を添える補助形容詞。

つまずきポイント:「ない」「いる」の見分け
  • 「金が ない。」 ── これは 形容詞「ない」(存在しない、の意味)。補助ではない
  • 「うれしく ない。」 ── これは 補助形容詞「ない」(前を打ち消す)。
  • 判定:「は」を入れて自然なら補助。「うれしくはない」○/「金がない」×。

主述・修飾被修飾との見分け

4つの関係を比べる練習をします。

文:「白い 花が 美しく 咲いて いる。」

白い ── 花が(連体修飾の関係)

花が ── 咲いて(主語・述語の関係。文の骨)

美しく ── 咲いて(連用修飾の関係)

咲いて ── いる(補助の関係)

独立語(参考)

中2以降で詳しく扱いますが、文の中で 他とつながらず独立して使われる文節 もあります。これを 独立語といいます。

  • はい、わかりました。」── 応答の「はい」
  • ああ、きれいだ。」── 感動の「ああ」
  • 、それは新しい始まりだ。」── 提示の「春」

独立語は他の文節と関係をもちません。これを 独立の関係と呼びます。

5つの関係を表で整理

関係 特徴
主・述何が/どうした花が/咲く
修飾・被修飾くわしくする/される白い/花
並立対等に並ぶ(入替可)父と/母
補助後ろが意味を添える走って/いる
独立他とつながらないはい、わかりました

教科書で確認した関係の見分け

  • 文節どうしの関係は、主述・修飾・接続・独立・並立・補助の順に確認すると迷いにくい。
  • 並立は同じ働きの文節が対等に並ぶ関係。片方だけではなく、まとまりで一つの成分になる。
  • 補助は「走っている」「読んでみる」のように、後ろが前の意味を補う関係。
つまずき:補助と普通の述語を混同しない
  • 「鳥が飛んでいる」の「いる」は進行を添える補助。
  • 「公園にいる」の「いる」は存在を表す中心の述語。

練習問題

問題1(関係の判定)
線で結ばれた文節の関係を答えなさい。
  1. 赤い 花が 咲く。(「花が」と「咲く」)
  2. 父と 母が 出かける。(「父と」と「母が」)
  3. 本を 読んで いる。(「読んで」と「いる」)
  4. 春の 風が ふく。(「春の」と「風が」)
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(1) 主語・述語の関係

(2) 並立の関係(「父と母」が一体で主語)

(3) 補助の関係(「いる」が進行の意味を添える)

(4) 修飾・被修飾の関係(「春の」が「風が」を連体修飾)

問題2(並立か修飾か)
次の波線部は並立か、修飾か答えなさい。
  1. 太郎は 速く 強く 走る。
  2. とても 速く 走る。
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(1) 並立。「速く」「強く」を入れかえても意味が同じ。両方が「走る」を修飾。

(2) 修飾。「とても」が「速く」をくわしくしている(修飾語が修飾語にかかる二段重ね)。入れかえると不自然。

問題3(補助か独立した動詞か)
下線部の「いる」「ある」は補助か、独立した動詞か。
  1. 机の上に本が ある
  2. 窓は開けて ある
  3. 弟が公園に いる
  4. 弟は走って いる
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(1) 独立動詞(存在の「ある」)

(2) 補助動詞(「〜てある」状態の意味を添える)

(3) 独立動詞(存在の「いる」)

(4) 補助動詞(「〜ている」進行の意味を添える)

判定のコツ:直前に「て」が付いていれば補助の可能性が高い。

まとめ

  • 文節どうしの関係は 主述/修飾被修飾/並立/補助/独立 の5つ。
  • 並立の関係:対等に並ぶ。順序を入れかえても意味が変わらない。
  • 補助の関係:「〜ている」「〜てある」「〜てみる」など、後ろが意味を添える。
  • 「ない」「いる」「ある」が補助か独立かは、前に「て」があるかで見分ける。