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6章 空間図形 ── 50問問題集

立体の分類・投影と展開・空間の位置関係・柱体/錐体/球の体積と表面積を50問で。

この章でつまずきやすいところ

空間図形の問題集を解いていると、柱と錐の公式取り違えや、直径と半径の混同、面の数え忘れで手が止まりがちです。式を立てる途中で生まれる「迷いの正体」を4場面に分けて整理します。

錐の体積で1/3を付けるか迷う

  • つまずく場面:問題10や問題11を解こうとして「底面積×高さ」までは書けたのに、最後に1/3を掛けるかどうかで手が止まる。柱と錐の式が頭の中で混ざってしまう場面です。
  • 克服のコツ:因果関係で整理します。底面が上まで同じ太さで伸びる立体は柱で、底面から1点に向かって細くなる立体は錐。錐は同じ底面・同じ高さの柱に3つ入る関係(問題42)なので、頂点で1つに絞られる立体には必ず1/3が付くと覚えると迷いません。
  • ミニ例:底面積6cm²、高さ10cmの角錐(問題10)は、同形の角柱なら6×10=60cm³。錐はその1/3なので20cm³。柱の式に1/3を付け足す手順で書くと付け忘れません。

直径をそのまま半径として式に入れてしまう

  • つまずく場面:問題32や問題39で「直径12cm」「直径10cm」と書かれているのに、そのまま12や10を公式のrに入れて計算を始めてしまう。πや³乗の処理に気を取られて、半径への置き換えを飛ばしがちな場面です。
  • 克服のコツ:見分け方として、円や球の問題では式を書く前に必ず「r= ?」と余白にメモする習慣をつけます。問題文の数値が直径なら半分にしてからrに代入。半径と書かれていればそのまま使う、と一手間入れるだけで取り違えが消えます。
  • ミニ例:直径12cmの球(問題32)はまず半径=6cmと書く。そのうえで(4/3)π×6³=288π cm³。直径10cmの球(問題39)も先に半径=5cmと書いてから4π×5²=100π cm²。

表面積で底面を1枚しか数えない

  • つまずく場面:問題23の円柱の表面積で、側面と底面を足すところまでは進めたのに、底面を1枚分しか入れず合計が合わない。展開図を頭で描くとき、上下に2枚あることを忘れて手が止まる場面です。
  • 克服のコツ:位置関係で整理します。柱は上下に同じ底面が2枚あり、側面は1枚の長方形で巻きついている、と展開図で確認するのが基本。錐は底面1枚+側面1枚、球は曲面のみ、半球は曲面+切り口の円、と立体ごとに「面の枚数」を最初に書き出してから足します。
  • ミニ例:底面の半径4cm、高さ6cmの円柱(問題23)は、底面16π×2=32πと側面2π×4×6=48πを合わせて80π cm²。底面を1枚で計算すると64πとなり、ずれて気づけます。

投影図と展開図のどちらを聞かれているか混乱する

  • つまずく場面:問題47や問題48で「真上から見た図」「真正面から見た図」と書かれているのに、頭の中で展開図を広げ始めてしまい、立体が特定できなくなる場面。問題25でも「展開図の側面の縦・横」を投影図と取り違えやすいです。
  • 克服のコツ:見分け方として、投影図=立体をある方向から見たときの影の形、展開図=立体を切り開いて平面に広げた図、と役割で分けて覚えます。「上から/正面から」と書いてあれば投影図、「広げる/開く」「側面の長方形」とあれば展開図、と問題文のキーワードで判定します。
  • ミニ例:真上から見ると円、正面と側面が長方形(問題47)なら投影図の話で答えは円柱。一方、半径5cm・高さ7cmの円柱を広げた側面の長方形(問題25)は縦7cm・横10π cm、と展開図の話に切り替わります。
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基本(20問)── 立体の分類・体積

問題1
底面が三角形で側面が長方形の立体を何というか。
答えを見る
三角柱
問題2
底面が円で頂点が1つある立体を何というか。
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円錐
問題3
中心からの距離がどこも等しい立体を何というか。
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球
問題4
立方体の面・辺・頂点の数を答えなさい。
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面 6、辺 12、頂点 8
問題5
正多面体は何種類あるか。
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5種類(正四・六・八・十二・二十面体)
問題6
底面積 5cm²、高さ 4cm の角柱の体積を求めなさい。
答えを見る
5×4 = 20 cm³
問題7
底辺 4cm、高さ 6cm、奥行き 10cm の三角柱の体積を求めなさい(三角形の高さ=6cm)。
答えを見る
底面積=4×6/2=12、 体積=12×10 = 120 cm³
問題8
底面の半径 3cm、高さ 5cm の円柱の体積を求めなさい。
答えを見る
π×9×5 = 45π cm³
問題9
底面の半径 4cm、高さ 9cm の円柱の体積を求めなさい。
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π×16×9 = 144π cm³
問題10
底面積 6cm²、高さ 10cm の角錐の体積を求めなさい。
答えを見る
6×10×(1/3) = 20 cm³
問題11
底面の半径 3cm、高さ 6cm の円錐の体積を求めなさい。
答えを見る
π×9×6×(1/3) = 18π cm³
問題12
底面の半径 6cm、高さ 5cm の円錐の体積を求めなさい。
答えを見る
π×36×5×(1/3) = 60π cm³
問題13
半径 3cm の球の体積を求めなさい。
答えを見る
(4/3)π×27 = 36π cm³
問題14
半径 6cm の球の体積を求めなさい。
答えを見る
(4/3)π×216 = 288π cm³
問題15
半径 4cm の球の表面積を求めなさい。
答えを見る
4π×16 = 64π cm²
問題16
半径 5cm の球の表面積を求めなさい。
答えを見る
4π×25 = 100π cm²
問題17
立体を真上から見た図を何というか。
答えを見る
平面図
問題18
立体を真正面から見た図を何というか。
答えを見る
立面図(正面図)
問題19
立体の表面を平面に広げた図を何というか。
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展開図
問題20
空間内の2直線で、平行でも交わってもいない関係を何というか。
答えを見る
ねじれの位置

標準(20問)── 表面積と展開図

問題21
縦 3cm、横 4cm、高さ 5cm の直方体の体積を求めなさい。
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3×4×5 = 60 cm³
問題22
同じ直方体(3×4×5)の表面積を求めなさい。
答えを見る
2(3×4+4×5+3×5) = 2×47 = 94 cm²
問題23
底面の半径 4cm、高さ 6cm の円柱の表面積を求めなさい。
答えを見る
底面 16π×2=32π、側面 2π×4×6=48π、合計 80π cm²
問題24
底面の半径 3cm、高さ 8cm の円柱の表面積を求めなさい。
答えを見る
底面 9π×2=18π、側面 6π×8=48π、合計 66π cm²
問題25
円柱の展開図で、底面の半径 5cm、高さ 7cm のときの側面の長方形の縦と横を答えなさい。
答えを見る
縦 = 7cm、横 = 2π×5 = 10π cm
問題26
底面の半径 3cm、母線 5cm の円錐の側面積を求めなさい。
答えを見る
π×5×3 = 15π cm²
問題27
底面の半径 6cm、母線 10cm の円錐の表面積を求めなさい。
答えを見る
底面 36π + 側面 60π = 96π cm²
問題28
底面の半径 4cm、母線 12cm の円錐の側面(おうぎ形)の中心角を求めなさい。
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a/360 = r/ℓ = 4/12 = 1/3 → a = 120°
問題29
底面が一辺 4cm の正方形、高さ 6cm の四角錐の体積を求めなさい。
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16×6×(1/3) = 32 cm³
問題30
半径 3cm の半球の体積を求めなさい。
答えを見る
(2/3)π×27 = 18π cm³
問題31
半径 6cm の半球の表面積を求めなさい。
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3π×36 = 108π cm²(曲面 72π + 切り口 36π)
問題32
直径 12cm の球の体積を求めなさい。
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半径6 → (4/3)π×216 = 288π cm³
問題33
立方体ABCDEFGH(底面ABCD、上面EFGH)で、辺AB と辺CD の位置関係を答えなさい。
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平行
問題34
同じ立方体で、辺AB と辺AE の位置関係を答えなさい。
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交わる(垂直)
問題35
同じ立方体で、辺AB と辺GH の位置関係を答えなさい。
答えを見る
ねじれの位置
問題36
同じ立方体の底面ABCD と上面EFGH の位置関係は?
答えを見る
平行(2平面)
問題37
底面が一辺 3cm の正六角形、高さ 5cm の六角柱の体積を求めなさい。正六角形の面積は (3√3/2)×3² ≒ 23.4 cm² として計算。
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(27√3/2)×5 = (135√3)/2 cm³(≒ 117 cm³)
問題38
底面の半径 5cm、高さ 12cm の円錐の体積を求めなさい。
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π×25×12×(1/3) = 100π cm³
問題39
直径 10cm の球の表面積を求めなさい。
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半径5 → 4π×25 = 100π cm²
問題40
球を切ったときに得られる切り口の形を答えなさい。
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円(必ず)

応用(10問)── 組み合わせ・記述

問題41
底面の半径 4cm、高さ 8cm の円柱の中に、半径 4cm の球をぴったり入れた。球の体積は円柱の何倍か。
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球 = (4/3)π×64 = 256π/3。 円柱 = π×16×8 = 128π。 比 = (256π/3)/128π = 2/3 倍
問題42
同じ底面、同じ高さの円柱と円錐がある。円錐の体積は円柱の何倍か。
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1/3 倍
問題43
立方体の展開図は何種類あるか。
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11種類
問題44
底面の半径 6cm、高さ 8cm の円柱を底面に垂直な面で切ると、切り口はどんな形になるか。
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長方形(横は弦の長さ、縦は高さ)
問題45
半径 6cm の半球と、底面の半径 6cm、高さ 6cm の円錐を組み合わせた立体の体積を求めなさい。
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半球 (2/3)π×216=144π、 円錐 π×36×6×(1/3)=72π。 合計 216π cm³
問題46
空間内で、ある直線 l と平行な平面はいくつあるか。
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無数にある(l を含まない無数の平面が l と平行)
問題47
ある立体を真上から見た図が円、真正面から見た図が長方形、側面図も長方形。この立体は何か。
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円柱
問題48
ある立体を真上から見ると円(中心に点)、立面図と側面図は二等辺三角形。この立体は何か。
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円錐
問題49
なぜ円錐の側面の展開図はおうぎ形になるか、自分のことばで説明しなさい。
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解答例:円錐の側面は、頂点から底面の円周への直線(母線)が集まってできた曲面。これを母線に沿って広げると、母線が半径、底面の円周が弧となるおうぎ形になる。
問題50
半径 r の球の体積と表面積の公式を答えなさい。
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体積 V = (4/3)πr³、 表面積 S = 4πr²

もっと知る ── 発展・実生活(出典つき)

※ 教科書の内容に、信頼できる出典をもとにした発展・実生活・時事の話題を補足しています(教科書そのものではありません)。

サッカーボールは正多面体を切った形実生活

おなじみの白黒サッカーボールは、正二十面体の各頂点を切り落としてできる「切頂二十面体」がもとになっています。黒い正五角形12枚と白い正六角形20枚の合計32面でできていて、これに空気を入れて球に近づけたものです。正多面体が5種類しかないことと深くつながった形です。

出典:Wikipedia「切頂二十面体」

アルキメデスが愛した円柱・球・円錐の体積比 3:2:1発展

約2200年前のアルキメデスは、球とそれにぴったり外接する円柱で、球の体積も表面積も円柱の3分の2になることを証明しました。底面と高さが等しい円柱・球・円錐の体積比はちょうど3:2:1になります。彼はこの発見を誇りにし、自分の墓に円柱に入った球の図を刻ませたと伝えられています。

出典:Wikipedia「球と円柱について」

ハチの巣が正六角形なのは効率がよいから実生活

平面をすき間なく敷きつめられる正多角形は、正三角形・正方形・正六角形の3つだけです。同じ材料で作るとこの中で正六角形が一番広い面積をつくれるため、ミツバチは少ない巣材で大きく丈夫な巣をつくれます。この六角形の構造はハニカム構造とよばれ、飛行機やロケットの軽くて丈夫な部品にも応用されています。

出典:東洋大学 バイオミメティクス研究会「六角形パワー?! ハチの巣のひみつ」

シャボン玉が丸いのは表面積が最小になるから発展

シャボン玉の膜には表面張力という、表面をできるだけ小さくしようとする力がはたらいています。同じ体積を囲む形のなかで表面積が最も小さいのは球なので、空気を包んだ膜は自然に丸くなります。これは大学の数学(微分幾何学)でも研究されているテーマです。

出典:夢ナビ講義(東京都立大学 准教授 酒井高司)

地球は完全な球ではなく少しつぶれた形発展

地球は自転による遠心力で赤道方向にわずかに膨らんでいて、赤道半径が極半径より大きい「回転楕円体」という形をしています。そのつぶれ具合(扁平率)は約300分の1で、赤道半径と極半径の差は約21kmにもなります。完全な球に見えても、立体の見方を使うと違いが見えてきます。

出典:Wikipedia「地球楕円体」