この章でつまずきやすいところ
空間図形の問題集を解いていると、柱と錐の公式取り違えや、直径と半径の混同、面の数え忘れで手が止まりがちです。式を立てる途中で生まれる「迷いの正体」を4場面に分けて整理します。
錐の体積で1/3を付けるか迷う
- つまずく場面:問題10や問題11を解こうとして「底面積×高さ」までは書けたのに、最後に1/3を掛けるかどうかで手が止まる。柱と錐の式が頭の中で混ざってしまう場面です。
- 克服のコツ:因果関係で整理します。底面が上まで同じ太さで伸びる立体は柱で、底面から1点に向かって細くなる立体は錐。錐は同じ底面・同じ高さの柱に3つ入る関係(問題42)なので、頂点で1つに絞られる立体には必ず1/3が付くと覚えると迷いません。
- ミニ例:底面積6cm²、高さ10cmの角錐(問題10)は、同形の角柱なら6×10=60cm³。錐はその1/3なので20cm³。柱の式に1/3を付け足す手順で書くと付け忘れません。
直径をそのまま半径として式に入れてしまう
- つまずく場面:問題32や問題39で「直径12cm」「直径10cm」と書かれているのに、そのまま12や10を公式のrに入れて計算を始めてしまう。πや³乗の処理に気を取られて、半径への置き換えを飛ばしがちな場面です。
- 克服のコツ:見分け方として、円や球の問題では式を書く前に必ず「r= ?」と余白にメモする習慣をつけます。問題文の数値が直径なら半分にしてからrに代入。半径と書かれていればそのまま使う、と一手間入れるだけで取り違えが消えます。
- ミニ例:直径12cmの球(問題32)はまず半径=6cmと書く。そのうえで(4/3)π×6³=288π cm³。直径10cmの球(問題39)も先に半径=5cmと書いてから4π×5²=100π cm²。
表面積で底面を1枚しか数えない
- つまずく場面:問題23の円柱の表面積で、側面と底面を足すところまでは進めたのに、底面を1枚分しか入れず合計が合わない。展開図を頭で描くとき、上下に2枚あることを忘れて手が止まる場面です。
- 克服のコツ:位置関係で整理します。柱は上下に同じ底面が2枚あり、側面は1枚の長方形で巻きついている、と展開図で確認するのが基本。錐は底面1枚+側面1枚、球は曲面のみ、半球は曲面+切り口の円、と立体ごとに「面の枚数」を最初に書き出してから足します。
- ミニ例:底面の半径4cm、高さ6cmの円柱(問題23)は、底面16π×2=32πと側面2π×4×6=48πを合わせて80π cm²。底面を1枚で計算すると64πとなり、ずれて気づけます。
投影図と展開図のどちらを聞かれているか混乱する
- つまずく場面:問題47や問題48で「真上から見た図」「真正面から見た図」と書かれているのに、頭の中で展開図を広げ始めてしまい、立体が特定できなくなる場面。問題25でも「展開図の側面の縦・横」を投影図と取り違えやすいです。
- 克服のコツ:見分け方として、投影図=立体をある方向から見たときの影の形、展開図=立体を切り開いて平面に広げた図、と役割で分けて覚えます。「上から/正面から」と書いてあれば投影図、「広げる/開く」「側面の長方形」とあれば展開図、と問題文のキーワードで判定します。
- ミニ例:真上から見ると円、正面と側面が長方形(問題47)なら投影図の話で答えは円柱。一方、半径5cm・高さ7cmの円柱を広げた側面の長方形(問題25)は縦7cm・横10π cm、と展開図の話に切り替わります。
基本(20問)── 立体の分類・体積
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
標準(20問)── 表面積と展開図
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
応用(10問)── 組み合わせ・記述
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
答えを見る
もっと知る ── 発展・実生活(出典つき)
※ 教科書の内容に、信頼できる出典をもとにした発展・実生活・時事の話題を補足しています(教科書そのものではありません)。
サッカーボールは正多面体を切った形実生活
おなじみの白黒サッカーボールは、正二十面体の各頂点を切り落としてできる「切頂二十面体」がもとになっています。黒い正五角形12枚と白い正六角形20枚の合計32面でできていて、これに空気を入れて球に近づけたものです。正多面体が5種類しかないことと深くつながった形です。
アルキメデスが愛した円柱・球・円錐の体積比 3:2:1発展
約2200年前のアルキメデスは、球とそれにぴったり外接する円柱で、球の体積も表面積も円柱の3分の2になることを証明しました。底面と高さが等しい円柱・球・円錐の体積比はちょうど3:2:1になります。彼はこの発見を誇りにし、自分の墓に円柱に入った球の図を刻ませたと伝えられています。
ハチの巣が正六角形なのは効率がよいから実生活
平面をすき間なく敷きつめられる正多角形は、正三角形・正方形・正六角形の3つだけです。同じ材料で作るとこの中で正六角形が一番広い面積をつくれるため、ミツバチは少ない巣材で大きく丈夫な巣をつくれます。この六角形の構造はハニカム構造とよばれ、飛行機やロケットの軽くて丈夫な部品にも応用されています。
シャボン玉が丸いのは表面積が最小になるから発展
シャボン玉の膜には表面張力という、表面をできるだけ小さくしようとする力がはたらいています。同じ体積を囲む形のなかで表面積が最も小さいのは球なので、空気を包んだ膜は自然に丸くなります。これは大学の数学(微分幾何学)でも研究されているテーマです。
地球は完全な球ではなく少しつぶれた形発展
地球は自転による遠心力で赤道方向にわずかに膨らんでいて、赤道半径が極半径より大きい「回転楕円体」という形をしています。そのつぶれ具合(扁平率)は約300分の1で、赤道半径と極半径の差は約21kmにもなります。完全な球に見えても、立体の見方を使うと違いが見えてきます。
