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公害の原因、被害、法律、企業と市民の行動をつなげて整理します。
4大公害病(昭和30〜40年代)
| 名前 | 場所 | 原因 |
|---|---|---|
| 水俣病 | 熊本県 | 有機水銀(チッソ) |
| 新潟水俣病 | 新潟県 | 有機水銀 |
| イタイイタイ病 | 富山県 | カドミウム |
| 四日市ぜんそく | 三重県 | 亜硫酸ガス |
環境対策の歴史
- 1967年 公害対策基本法
- 1971年 環境庁設置
- 1993年 環境基本法
- 2001年 環境省(環境庁を昇格)
地球温暖化
- 影響:海面上昇、異常気象、農業への打撃、生物多様性の喪失
- 原因:化石燃料(石油・石炭)の燃焼、森林伐採
国際的な取り組み
1992年 地球サミット(ブラジル・リオ):気候変動枠組条約
1997年 京都議定書:先進国に削減義務
2015年 パリ協定:すべての国が削減目標
2050年 カーボンニュートラルを多くの国が目標
その他の環境問題
- オゾン層破壊:フロンガスが原因(モントリオール議定書で削減)
- 酸性雨:硫黄酸化物などが原因
- 砂漠化:森林伐採・過放牧
- 海洋プラスチック汚染:大量のプラスチックごみが海に流れ込み、生態系に影響
- 生物多様性の喪失:種の絶滅
循環型社会と 3R
Reduce:減らす(ごみを出さない)
Reuse:再使用(ビンを洗って使う)
Recycle:再生利用(プラスチック → 燃料へ)
再生可能エネルギー
- 太陽光発電
- 風力発電
- 水力発電
- 地熱発電
- バイオマス(生物資源)
→ CO₂を出さない、枯渇しない発電方法。
持続可能な開発目標(SDGs)
7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに
13:気候変動に具体的な対策を
14:海の豊かさを守ろう
15:陸の豊かさも守ろう
4大公害病の症状と判決
水俣病(1956年公式確認):手足のしびれ、視力低下、運動障害
チッソ水俣工場の排水中の有機水銀 → 魚介類 → 人間(生物濃縮)
イタイイタイ病(1968年公害病認定):骨が脆くなり激痛
神岡鉱山の排水中のカドミウム → 米 → 人間
四日市ぜんそく(1960年代):呼吸困難、気管支炎
石油コンビナートの排煙中の亜硫酸ガス(SO₂)
→ いずれも 原告勝訴、企業に賠償命令
公害対策の原則
- 汚染者負担の原則(PPP):汚染を出した者が費用を負担
- 環境影響評価(環境アセスメント):大規模開発前の環境影響予測
- 予防原則:被害が起こる前に対策
- 持続可能な開発:将来世代の利益を損なわない
気候変動の影響(具体例)
海面上昇:氷河が溶ける → 島嶼国が水没の危機(ツバル等)
異常気象:豪雨・台風の大型化、干ばつ
農業:作物の生育環境変化(コメの品質低下)
生態系:サンゴの白化、北極のホッキョクグマ減少
感染症:蚊が媒介するマラリア・デング熱の拡大
経済:観光業・漁業への打撃
日本のエネルギー政策
- 2011年:東日本大震災・福島第一原発事故
- その後、原子力発電の扱い、火力発電への依存、再生可能エネルギー拡大が大きな論点になった
- 電源構成は年度で変わる。火力への依存度、再生可能エネルギー、原子力の割合は最新資料で確認する。
- 2050年カーボンニュートラルを目標
- 電気自動車(EV)の普及、水素エネルギー開発
- 省エネ、再生可能エネルギー、技術革新、法律、国際協定を組み合わせる。
- 経済活動を止めるのではなく、環境への負荷を減らしながら続ける考え方が持続可能な開発。
- 公害の学習では、原因物質、被害、企業・行政の責任、法律の整備をつなげて見る。
- 「水俣病 → 熊本 → 水銀」「イタイイタイ病 → 富山 → カドミウム」「四日市 → 三重 → 亜硫酸ガス」
- 地名と原因物質をセットで覚える。
- 4つすべての名前を言えるように。
- 京都議定書(1997):先進国のみに削減義務、中国・インドは対象外
- パリ協定(2015):すべての国が削減目標、産業革命以前から2℃以下に
- 日本は両方に参加、米国は京都不参加・パリは離脱と復帰
- 基本の 3R:Reduce、Reuse、Recycle
- + Refuse(断る、レジ袋を断るなど)
- + Repair(修理して使う)
- 合わせて 5Rとも呼ばれる
練習問題
4大公害病の名前を挙げよ。
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水俣病・新潟水俣病・イタイイタイ病・四日市ぜんそく
- 1997年に採択された地球温暖化対策の議定書
- 2015年に採択された協定
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(1) 京都議定書 (2) パリ協定
3Rの「3つのR」を答えよ。
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Reduce(減らす)・Reuse(再使用)・Recycle(再生利用)
公害問題の教訓が、現在の環境政策にどのようにつながっているか説明しなさい。
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例:高度経済成長期には工場排水や排煙によって健康被害が起こった。その反省から、汚染者負担の原則、環境基準、環境影響評価などが重視され、被害が起こる前に防ぐ予防的な政策につながっている。
まとめ
- 4大公害病:水俣・新潟水俣・イタイイタイ・四日市。
- 環境基本法(1993)と環境省(2001)。
- 地球温暖化:CO₂による気温上昇。
- 国際合意:京都議定書 → パリ協定 → カーボンニュートラル。
- 3R と再生可能エネルギーで持続可能な社会へ。