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左は憲法9条を土台に非核三原則(持たない・作らない・持ち込ませない)と専守防衛へつながる日本のしくみ、右はNPTから核兵器禁止条約までの核軍縮の流れです。日本が核兵器禁止条約に未加入という点もあわせて押さえましょう。
核兵器の歴史
- 1945年:広島・長崎に原爆投下(日本は唯一の被爆国)
- 1949年:ソ連が核実験
- 1950〜60年代:米ソの軍拡競争
- 現在:核保有国はアメリカ・ロシア・中国・イギリス・フランス・インド・パキスタン・北朝鮮(イスラエルは未公表)
核軍縮の取り組み
1963年 部分的核実験禁止条約(PTBT)
1968年 核拡散防止条約(NPT):核保有を5か国に限定
1996年 包括的核実験禁止条約(CTBT):採択されたが未発効
2017年 核兵器禁止条約:採択。核保有国・日本は未加入
日本の非核三原則
地域紛争・テロ
- 中東紛争(イスラエル・パレスチナ)
- ウクライナ戦争(2022年〜、ロシアの侵攻)
- シリア内戦
- ミャンマー、アフガニスタン
- テロ:9.11(2001年)、ISIS、各国でのテロ事件
難民問題
世界の難民・避難民:1億人を超える(2023年)
主な発生国:シリア・ウクライナ・アフガニスタン・南スーダン
日本の難民認定は年間200人前後(2023年303人・2024年190人)と、欧米に比べ少ない
日本の国際貢献
- ODA(政府開発援助):途上国への経済援助
- PKO:国連平和維持活動への参加
- JICA(国際協力機構):青年海外協力隊など
- 環境技術の提供
- 核兵器禁止の発信(被爆体験を伝える)
- 人間の安全保障:国家ではなく一人ひとりの命と暮らしを守るという考え方。日本は外交の重要な柱としてこの考え方を国際社会で発信している
日本国憲法の平和主義
日本は平和主義を掲げる国として、世界の平和に貢献。
自衛隊は 専守防衛(攻撃されたら守る)が基本。
2015年「平和安全法制」で 集団的自衛権が一部容認。
戦争と平和の歴史(20世紀)
1914-18:第一次世界大戦
1919:ベルサイユ条約、国際連盟発足(1920)
1939-45:第二次世界大戦
1945:原爆投下、国際連合発足
1947-91:冷戦(米ソ対立)
1989:ベルリンの壁崩壊
2001:9.11テロ
2022〜:ロシアのウクライナ侵攻
国際協調の枠組み
- 国際連合(UN):1945年設立。加盟国数は最新資料で確認
- 安全保障理事会:5常任理事国(米・露・英・仏・中)に拒否権
- PKO:平和維持活動、紛争地域の停戦監視
- ICC:国際刑事裁判所、戦争犯罪を裁く
- UNESCO:教育・科学・文化での協力
- UNICEF:子どもの権利保護
SDGsと平和
「平和と公正をすべての人に」
→ 暴力の削減、法の支配、汚職防止
→ すべての人が 公正な司法にアクセスできる社会
→ 平和なくして開発はない、開発なくして平和はない
平和のために中学生にできること
- 戦争・平和に関する 本を読む(『はだしのゲン』『アンネの日記』など)
- 広島・長崎の 原爆資料館を訪れる
- 世界のニュースに 関心を持つ
- 異文化を理解し、偏見をなくす
- 身近な暴力・いじめをなくす(足元から始める平和)
- ボランティアや募金活動に参加する
- 「持たない・作らない・持ち込ませない」の3つ。
- 「使わない」は入っていない。
- 佐藤栄作首相が1974年にノーベル平和賞を受賞(この原則による)。
- NPT で認められた核保有国:米・露・英・仏・中の5か国
- NPT 外で核保有:インド・パキスタン・北朝鮮・イスラエル(未公表)
- 日本は NPT加盟・非核保有の国
- 自衛隊は「軍隊ではない」とされ 専守防衛が基本
- 2015年の安保法制で 集団的自衛権の一部行使が認められた
- 賛否両論がある(憲法9条との整合性)
この章でつまずきやすいところ
「世界の平和」は条約・原則・国際機関がぎっしり並ぶ単元。とくに核軍縮の条約名(NPT・CTBT・核兵器禁止条約)や日本の平和主義に関わる用語(非核三原則・専守防衛・集団的自衛権)が似ていて混ざってしまう瞬間があります。ここでは読書中・問題演習中に起きやすい4つの迷いを取り上げ、立ち止まり方を整理します。
非核三原則に「使わない」も入っていると思い込んでしまう
- つまずく場面:本文の「持たない・作らない・持ち込ませない」を読みながら、頭の中で「使わないも入ってたよね?」と勝手に4つ目を足してしまい、ノートに書き写すときに迷う場面。
- 克服のコツ:見分け方で整理します。非核三原則は3つと数字に注目し、「もたない・つくらない・もちこませない」の3つの「ない」を指で数えながらそのまま唱えるのがコツ。「使わない」は教科書本文には三原則として並んでいないので、本文に出てくる3語をそのまま指で押さえながら読むと混入を防げます。
- ミニ例:佐藤栄作首相が1967年に表明した三原則は、持たない/作らない/持ち込ませないの3つ。「使わない」は別の議論で出ても、教科書では三原則の中身としては整理されていません。
NPTとCTBTと核兵器禁止条約をひとまとめにしてしまう
- つまずく場面:条約名が並ぶ本文を読み進めるうちに、「NPT?CTBT?どっちが拡散防止でどっちが実験禁止だっけ」と混乱し、年表のどの行を見ればよいか分からなくなる場面。
- 克服のコツ:時系列と中身で整理します。1968年NPT=核拡散防止(持つ国を5か国に限定)、1996年CTBT=包括的核実験禁止(未発効)、2017年採択・2021年発効の核兵器禁止条約=保有・使用などを幅広く禁止(日本・核保有国は未加入)。読むときは「年→正式名→何を禁じるか」の順に指でたどると混ざりません。
- ミニ例:本文に「核保有を5か国に限定」とあればNPT、「実験を禁止」とあればCTBT、「保有や使用などを幅広く禁止」とあれば核兵器禁止条約と読み分けられます。
ODA・PKO・JICAの役割が頭の中で入れ替わってしまう
- つまずく場面:「日本の国際貢献を3つ挙げよ」という練習問題に向かう途中、本文のODA・PKO・JICAを見比べて「どれがお金で、どれが部隊派遣だっけ」と止まってしまう場面。
- 克服のコツ:役割の違いで整理します。ODA=政府開発援助(途上国へお金や技術)、PKO=国連平和維持活動(停戦監視など現地での活動)、JICA=国際協力機構(青年海外協力隊の派遣を含むODAの実施機関)。「お金の流れ」「現地の活動」「派遣する組織」の3視点で読み返すと配役がはっきりします。
- ミニ例:教科書では、JICAはODAを実施する中心機関で、PKOはこれとは別に国連の枠組みで行う平和維持活動、と整理できます。
自衛隊の「専守防衛」と「集団的自衛権」を同じ意味だと読んでしまう
- つまずく場面:本文の「自衛隊は専守防衛が基本」「2015年の平和安全法制で集団的自衛権が一部容認」を続けて読んだとき、両者が同じ話の言い換えに見えてしまい、違いがぼやける場面。
- 克服のコツ:二項対比で整理します。専守防衛=従来からの基本姿勢(攻撃されたら守る)、集団的自衛権=2015年以降に一部行使が認められた新しい枠組み(同盟国が攻撃されたときに共に防衛する権利)。「いつからある考え方か」と「誰が攻撃されたときの話か」を分けて読むと混ざりません。
- ミニ例:結果として、自衛隊は専守防衛を基本としつつ、2015年以降は集団的自衛権の一部行使も可能、という二段構えで本文は説明しています。
練習問題
- 原爆が投下された都市
- 核拡散防止条約の略称
- 2017年に採択された条約
答えを見る
(1) 広島・長崎 (2) NPT (3) 核兵器禁止条約
非核三原則を答えよ。
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持たない・作らない・持ち込ませない
日本が行っている主な国際貢献を3つ挙げよ。
答えを見る
ODA(政府開発援助)/PKO(平和維持活動)/JICA(青年海外協力隊)など
まとめ
- 核兵器:1945年広島・長崎。NPT・CTBT・核兵器禁止条約で削減を目指す。
- 日本:唯一の被爆国、非核三原則(持たない・作らない・持ち込ませない)。
- 地域紛争・テロ・難民問題が世界に。
- 日本の貢献:ODA・PKO・JICA・環境技術。
- 平和は 不断の努力で守らなければならない。
もっと知る ── 発展・実生活(出典つき)
※ 教科書の内容に、信頼できる出典をもとにした発展・実生活・時事の話題を補足しています(教科書そのものではありません)。
被爆者団体「日本被団協」がノーベル平和賞時事
2024年、広島・長崎の被爆者でつくる日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)がノーベル平和賞を受賞しました。長年にわたる証言活動を通じて、核兵器が二度と使われてはならないという国際的な規範づくりに貢献したことが評価されました。
核兵器禁止条約は74か国が締約に時事
教科書にある核兵器禁止条約(2017年採択、2021年発効)は加盟国が少しずつ増え、2025年には批准国が74か国になりました。一方で核保有国や、アメリカの「核の傘」に頼る日本は加盟していません。
故郷を追われた人は世界で1億2千万人超時事
UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)によると、2024年末時点で紛争や迫害により故郷を追われた人は世界で約1億2300万人にのぼります。シリア・アフガニスタン・ウクライナなどからの避難が多く、世界の約67人に1人が避難を強いられている計算です。
JICA海外協力隊は累計94か国へ発展
日本の国際貢献の一つであるJICA海外協力隊(旧・青年海外協力隊)は、これまでに世界94か国へ約4万9千人が派遣されてきました。教育・農業・保健などの分野で、現地の人々とともに開発や復興を支える活動を続けています。
国連加盟国は193、安保理改革は実現せず発展
国連の加盟国は現在193か国ですが、平和を守る安全保障理事会では米・露・英・仏・中の5常任理事国だけが拒否権を持ち、構成が第二次世界大戦直後のままだという批判があります。常任理事国を増やす安保理改革が議論されていますが、憲章改正の高いハードルがあり、まだ実現していません。
