中学生の学習ノート教科書をもう一段くわしく

関数 y = ax² ── 定義と値の対応

中1で比例 y = ax、中2で一次関数 y = ax + b を学びました。中3で登場するのが y = ax²。x の 2乗に比例する関数です。比例や一次関数とどう違うのか、x が変化すると y はどう変化するのか、まず「値の対応」から押さえます。

図でつかむ

x=-2x=2 同じ y 左右対称
図1:y = ax² は、x と -x で同じ y になる

この図は、式や定理を読む前に全体像をつかむための補助図です。問題を解くときも、まず同じような簡単な図を自分で描いてから条件を書き込むと、見落としが減ります。

定義 ── y は x の2乗に比例

用語
関数 y = ax²
y が x² に比例する関数。y = ax²(a ≠ 0)と書く。a を 比例定数という。
例:身近な y = ax²

y = 2x² → a = 2

y = −3x² → a = −3

y = x²/2 → a = 1/2

面積 y = πr²(円の面積)→ y = πr²、r² の係数は π

比例・一次関数との違い

比例一次関数y = ax²
y = axy = ax + by = ax²
原点通る通る場合のみ必ず通る
グラフ直線直線放物線
x の符号で y は?反転反転 + 定数2乗で反転しない

値の対応 ── 対応表をつくる

例1:y = 2x² の対応表
x−3−2−10123
y188202818

x = ±2 のとき y = 2·4 = 8。x の符号が違っても y は同じ(2乗のため)。

例2:y = −x² の対応表
x−2−1012
y−4−10−1−4

a が負なので y は 常に 0 以下

a の意味 ── 比例定数の役割

  • a > 0:y は 0 以上。x = 0 で最小(y = 0)。
  • a < 0:y は 0 以下。x = 0 で最大(y = 0)。
  • |a| が大きいほど 急な変化(同じ x でも y が大きく動く)。
  • x = ±1 のとき y = a → a の値は (1, a) を通ると覚える。

式を求める ── 1点が分かれば決まる

「y = ax² で、x = 3 のとき y = 18」のような問題:

例3:x = 3, y = 18 を通る y = ax²

18 = a·3² = 9a

a = 2

y = 2x²

例4:x = −2, y = −12 を通る y = ax²

−12 = a·(−2)² = 4a

a = −3

y = −3x²

関数の値の計算

例5:y = 3x² で x = 4 のとき y

y = 3·4² = 3·16 = 48

例6:y = (1/2)x² で y = 8 のとき x

8 = (1/2)x² → x² = 16 → x = ±4

つまずきポイント①:a と x² の符号
  • y = −3·(−2)² と書くと −3 × (+4) = −12。(−2)² は +4(2乗で必ず+)。
  • x² と (−x)² は等しい。y = ax² なら x と −x で同じ y
  • 「a が負だから y も負」ではなく、a が負 ⇔ y ≦ 0。a が正なら y ≧ 0。
つまずきポイント②:y² = ax との混同
  • y = ax²:y は x の2乗に比例(中3で学ぶ)
  • y² = ax:y² は x に比例(高校で学ぶ)
  • 形が似ているが 違う関数
  • 「y イコール 何の関数か」を確認
つまずきポイント③:身近な y = ax²
  • 円の面積:S = πr²(半径と面積の関係)
  • 自由落下:y = (1/2)g·t²(時間と落下距離)
  • 制動距離:車の速さの2乗に比例(速度を上げると急に止まれなくなる)
  • 運動エネルギー:(1/2)mv²(質量と速さの関係)

練習問題

問題1(値の計算)
次の関数で、与えられた x の値に対する y を求めよ。
  1. y = x² で x = 5
  2. y = 3x² で x = −2
  3. y = −2x² で x = 4
  4. y = (1/3)x² で x = 6
答えを見る

(1) 25 (2) 12 (3) −32 (4) 12

問題2(式を求める)
y = ax² が次の点を通るとき a を求めよ。
  1. (2, 12)
  2. (−3, 18)
  3. (4, −16)
  4. (5, 5)
答えを見る

(1) 12 = 4a → a = 3 (2) 18 = 9a → a = 2 (3) −16 = 16a → a = −1 (4) 5 = 25a → a = 1/5

問題3(対応表と性質)

y = −x² について、x = −3, −2, ..., 3 の対応表を作り、y の最大値と最小値を答えよ(−3 ≦ x ≦ 3 の範囲で)。

答えを見る

対応表:x = ±3 → y = −9、x = ±2 → y = −4、x = ±1 → y = −1、x = 0 → y = 0

最大値 0(x = 0 のとき)、最小値 −9(x = ±3 のとき)

まとめ

  • y = ax²:y が x² に比例する関数。a は比例定数。
  • x = 0 で y = 0 → 必ず原点を通る
  • x の符号が違っても y は同じ(2乗だから)。
  • a > 0 → y ≧ 0、a < 0 → y ≦ 0。|a| が大きいほど変化が急。
  • 1点が分かれば a が決まり、関数が決まる。