図でつかむ
実際に回っているのは地球で、星はその逆向きに動いて見えます。南の空では東→西へ、北の空では北極星を中心に反時計回りに、どちらも1時間で15°です。
地球の自転
- 1日(24時間)で 360° 回転
- 1時間で 15° 回転
- 北極側から見ると 反時計回り
- 地表での速度:赤道で時速 約 1700km
日周運動 ── 自転による見かけの動き
東の地平線 → 南の空(南中)→ 西の地平線
1日 24時間で 360°、1時間で 15° 移動
北極星と星の動き
北極星はほぼ 動かない(地軸の延長にあるため)
その他の星は北極星を中心に 反時計回り(北半球)
1時間で 15°、24時間で360° 回る
星は東から西へ移動して見える
空高い位置ほど大きな弧を描く
方角ごとの星の動き
| 方角 | 星の見かけの動き |
|---|---|
| 東 | 地平線から斜めに昇る |
| 南 | 地平線と平行に近く東 → 西 |
| 西 | 地平線に斜めに沈む |
| 北 | 北極星を中心に反時計回り。北極星に近い星は地平線下に沈みにくい |
1時間 15° のルール(重要)
星 A を 21時に観察したとき、その位置から 30° 西に移動したのは何時か?
30 ÷ 15 = 2時間後 → 23時
星 A の位置は、19時のときと比べて 3時間後 22時にはどれくらい移動?
15 × 3 = 45° 西へ
目的:同じ星を時間をおいて観察し、見かけの動きの向きと角度を調べる。
手順:同じ場所から、建物や木などの目印と一緒に星の位置を記録する。時刻も必ず書く。
観察事実:南の空の星は、時間がたつと東から西へ移動して見える。
考察:地球が西から東へ自転しているため、天体は逆向きに動くように見える。
太陽の南中
南中:太陽がちょうど真南を通る瞬間(北半球)
→ その日の中で太陽が 最も高い位置
→ 南中時刻は地点ごとに違う(経度差15°で1時間)
→ 日本標準時(東経135°)と東京(東経約140°):20分ほど早い
南中高度:太陽が南中したときの高度(地平線からの角度)
緯度による星の見え方
- 北極(緯度90°):北極星が天頂、すべての星は地平線と平行に動く
- 赤道(緯度0°):北極星は地平線上、すべての星は東から昇り西に沈む
- 北緯35°(日本):北極星は地平線から35°の高度
- 北極星の高度 = その地点の緯度(重要な関係)
恒星時と太陽日
太陽日(24時間):太陽が南中してから再び南中するまで
恒星日(23時間56分):星が南中してから再び南中するまで
差の4分:地球が公転しているため、太陽の見かけの位置が動く
→ 同じ星は 毎日4分ずつ早く南中する
- 地球の自転は 西から東。
- そのため、地球から見ると太陽や星は 東から西へ動いて見える(逆向き)。
- 北半球の北の空では、星は北極星を中心に 反時計回り。
- 南中は「時刻」(いつ真南に来るか)
- 南中高度は「角度」(どれくらい高いか)
- 南中高度は季節と緯度で変わる
- 北極星はほぼ 地軸の延長線上にある
- 地球が自転しても、地軸自体は向きを変えない
- そのため、北極星は1日中ほぼ同じ位置に見える
- 厳密にはわずかに動くが、観測上は不動と扱う
この章でつまずきやすいところ
日周運動の本文は短く整理されていますが、自転の向きと星の見かけの向きが逆になる関係や、北の空・南の空で動き方が違うことなど、読みながら頭がこんがらがる場面が多い単元です。途中で迷いやすい瞬間を取り上げて、考え直すきっかけを作ります。
自転の向きと星の動く向きを同じだと思い込んでしまう
- つまずく場面:本文で「地球の自転は西から東」と読んだ直後に「太陽や星は東から西へ動いて見える」と続き、二つの向きが反対であることに気づかず、星も西から東に動くと書きそうになる場面。
- 克服のコツ:因果関係で整理します。実際に動いているのは地球の方で、星は止まっているのに、自分の足元が西から東へ動くから、星はその逆向き(東→西)に動いて見える、と順序立てて確認します。電車の窓の外の景色が後ろへ流れる感覚と同じ向きの考え方です。
- ミニ例:南の空の星Aを観察すると、時間がたつにつれて東から西へ動いて見える。これは地球が西から東に自転しているからで、向きが逆になることを確認できる。
北の空でも東から西へ動くと思い込んでしまう
- つまずく場面:南の空の星が「東から西へ」と書かれた表を読んだ流れのまま、北の空の項目に進み、北の空でも東から西と答えそうになるが、実際には「北極星を中心に反時計回り」と書かれていて手が止まる場面。
- 克服のコツ:位置関係で整理します。南の空は地平線に近い弧を描くため東→西の動きに見えますが、北の空は北極星という地軸の延長線上の点を中心にぐるりと回るため、円を描くように反時計回りになります。空のどちらを向いているかで動き方の説明が変わる点を意識します。
- ミニ例:北の空で観察すると、星は北極星を中心に反時計回りに1時間で15°回って見える。北極星に近い星ほど小さな円を描き、北極星から十分近い星(周極星)は地平線下に沈まずに一晩中見える。
南中と南中高度を同じ言葉のように扱ってしまう
- つまずく場面:本文の「南中とは」「南中高度」の段落を続けて読むうちに、どちらも「真南で一番高いとき」のことだと一緒くたに捉えてしまい、問題文で「南中時刻」と問われているのか「南中高度」と問われているのか読み分けに迷う場面。
- 克服のコツ:見分け方で整理します。南中は時刻を表す言葉(何時に真南に来るか)、南中高度は角度を表す言葉(地平線から何度の高さか)です。問題文で「いつ」を聞いているなら南中(時刻)、「どれだけ高い」を聞いているなら南中高度(角度)、と単位で見分けます。
- ミニ例:太陽が真南に来た瞬間を南中といい時刻を表し、そのときの地平線からの角度が南中高度で角度を表す。同じ日でも南中時刻は「何時何分」、南中高度は「何度」と単位が違うので、問題文の単位で見分けられる。
1時間で15°という数字を別の問題にもそのまま当てはめてしまう
- つまずく場面:「1時間で15°」という数字を覚えた直後に角度計算の問題に進み、3時間後の移動角度を求める場面で、15÷3としたり15のまま答えたりと、かけ算と割り算のどちらを使うか一瞬迷う場面。
- 克服のコツ:時系列で整理します。1時間あたり15°進むのだから、時間が増えれば角度も増える、という比例関係で考えます。時間→角度を求めるときは「15×時間」、角度→時間を求めるときは「角度÷15」と方向を決めてから式を書くようにします。
- ミニ例:南の空の星を19時から22時まで観察した場合、3時間たっているので15°×3=45°、東から西へ45°動いて見える。逆に30°西へ動いていれば30÷15=2時間後と読み替えられる。
練習問題
- 地球の自転の向き
- 地球の自転の周期(1回転にかかる時間)
- 北の空で動かないように見える星
答えを見る
(1) 西から東 (2) 1日(約24時間) (3) 北極星
ある星を午後8時に観察した。同じ星は2時間後、東西どちらにどれだけ動いて見えるか。
答えを見る
西に 30°(1時間 15°×2)
ある星を 19時に観察し、22時にもう一度観察した。何時間後で、何度動いたか。
答えを見る
3時間後、45°(西へ)
南の空の同じ星を20時と23時に観察した。23時の星は20時と比べてどちらへ何度動いて見えるか。
答えを見る
3時間後なので、15°×3 = 45°。南の空では東から西へ動いて見えるため、西へ45°。
まとめ
- 地球は 西から東へ自転、1日で1回転。
- 日周運動:太陽・月・星が 東 → 西へ動いて見える。
- 1時間で 15° 移動(360° ÷ 24)。
- 北の空:北極星を中心に 反時計回り。
- 北極星はほぼ動かない(地軸の延長線上)。
もっと知る ── 発展・実生活(出典つき)
※ 教科書の内容に、信頼できる出典をもとにした発展・実生活・時事の話題を補足しています(教科書そのものではありません)。
フーコーの振り子 ── 地球の自転を地上で確かめる発展
星の動きは見かけの運動ですが、振り子の往復面が少しずつ向きを変えていく様子からは、地球そのものが回っていることを地上で直接確かめられます。これは19世紀にフランスの物理学者フーコーが示した実験で、国立科学博物館にも振り子が常設展示されています。
今の北極星はずっと北極星のまま? ── 歳差運動発展
地軸の向きは約2万6千年かけてゆっくり首振り運動(歳差)をしているため、北の空の中心にくる星は長い時間でみると入れ替わります。今から約5千年前はりゅう座のトゥバンが北極星に近く、約2千年後にはケフェウス座の方向へ移っていきます。
日本の時刻は東経135度で決まる実生活
地球が1時間で15度自転するため、経度が違う場所では太陽が南中する時刻もずれます。日本では混乱を防ぐため、兵庫県明石市などを通る東経135度の子午線の時刻を全国共通の日本標準時とし、世界標準時より9時間進めています。
ロケットを東向きに打ち上げる理由実生活
地球は西から東へ自転していて、赤道付近では地表が秒速約464m、種子島付近でも秒速約400mで動いています。ロケットを東向きに打ち上げると、この自転の速さを最初のスピードとして利用でき、衛星を軌道に乗せる燃料を節約できます。
「1日」は本当は24時間ぴったりではない発展
同じ星が南中してから次に南中するまでの恒星日は約23時間56分で、太陽を基準にした太陽日の24時間より約4分短くなっています。これは地球が自転しながら公転で動くため、太陽に対しては360度より少し余分に回らないと南中しないからで、星座が季節とともに移り変わる理由でもあります。
