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中学生の学習ノート教科書をもう一段くわしく

接続詞・感動詞 ── つなぐ・気持ちを表す

「しかし、雨が降った。」「はい、わかりました。」── 文と文をつなぐ言葉や、感動・応答・呼びかけを表す言葉。これらは 独立性が強く、それだけで1つの文節を作ります。今回は 接続詞の7つの関係と、感動詞の使われ方を一段くわしく整理します。

接続詞 ── 文と文をつなぐ

用語
接続詞
文と文、文節と文節を つなぐはたらきをもつ自立語。活用しない。前後の関係を示す。例「そして・しかし・だから・また」。

接続詞の7分類

関係 意味 代表例
順接前が原因、後が結果だから・それで・したがって
逆接前と後が反対しかし・だが・けれども・ところが
並立対等に並べるまた・および・ならびに
累加後で付け加えるそして・しかも・さらに・そのうえ
対比・選択比べる・どちらかまたは・あるいは・それとも
説明・補足後で補うつまり・なぜなら・ただし・例えば
転換話題を変えるさて・ところで・では

接続詞の使い方の例

前後の関係で接続詞を選ぶ

順接雨が降った。だから、試合は中止になった。

逆接雨が降った。しかし、試合は行われた。

累加雨が降った。そのうえ、風も強かった。

対比歩いて行きますか? それとも、車にしますか?

説明彼女は遅刻した。なぜなら、電車が止まったからだ。

転換今日は雨だ。さて、明日は何をしよう?

接続詞 vs 接続助詞 ── 文の切れ目がカギ

「だから/しかし/そして」と 「から/のに/て」 は意味が似ていますが、品詞が違います。文の途中か 文の頭かで判断します。

接続詞と接続助詞の違い

接続詞雨が降った。だから、傘を持った。 ── 文の頭

接続助詞雨が降ったから、傘を持った。 ── 文の途中(自立語にくっつく)

判定ポイント
  • 「。」のあと、文の頭にあって独立している → 接続詞。
  • 動詞・形容詞のあとに直接くっついている → 接続助詞。

感動詞 ── 単独で文になれる品詞

用語
感動詞
感動・呼びかけ・応答・あいさつなどを表す自立語。活用しない。他の文節とつながらず、単独で独立語になる。

感動詞の3用法

  1. 感動を表す:ああ・おお・まあ・うわ・あら
    例:「ああ、なんてきれいだろう。」
  2. 呼びかけ:もしもし・おい・ねえ・やあ
    例:「もしもし、聞こえますか?」
  3. 応答・あいさつ:はい・いいえ・うん・おはよう・さようなら
    例:「はい、わかりました。」
感動詞の文法上の特徴

「ああ、雨だ。」── 「ああ」は他の文節と関係を持たない(独立の関係)。

他の品詞と違って、感動詞は 1語だけで文を作れる。「はい。」「やあ!」

感動詞と他の品詞の見分け

「もしもし」「さようなら」など
  • もとは別の言葉から来ていても、現在は 感動詞として独立した1単語と扱われる。
  • 「おはよう」「こんにちは」── 形容詞・名詞ではなく、感動詞(あいさつ)。

教科書で確認した接続の読み方

  • 接続詞は文と文、段落と段落の関係を示す目印になる。
  • 順接・逆接・並立・添加・説明・転換など、後ろにどんな内容が来るかを予告する。
  • 感動詞は呼びかけ・応答・感動を表し、他の文節と直接結びつかないことが多い。
つまずき:接続詞と接続助詞
  • 「しかし、雨が降った」の「しかし」は接続詞。
  • 「雨が降ったが、行った」の「が」は接続助詞。前の文節や文に付いて働く。

この章でつまずきやすいところ

接続詞・感動詞は短い語ですが、本文を読む途中で「これは接続詞?それとも助詞?」「逆接?順接?」と迷いやすい品詞です。ここでは読解や品詞識別の途中で起きやすい4つの迷いを取り上げます。

「しかし」と「が」を同じ仲間と思い込んでしまう

  • つまずく場面:「雨が降った。しかし、行った」と「雨が降ったが、行った」を本文で続けて読んだとき、どちらも逆接の意味だから同じ品詞だろうと感じて、品詞欄に同じ答えを書いてしまう場面。
  • 克服のコツ:位置関係で見分けるのがコツ。句点「。」のあとに独立してあるなら接続詞、動詞・形容詞などに直接くっついて文の途中にあるなら接続助詞。意味ではなく「文の頭か途中か」を先に確認すること。
  • ミニ例:「走った。しかし、間に合わなかった」の「しかし」は文の頭で独立 → 接続詞。「走ったが、間に合わなかった」の「が」は動詞「走った」に直接くっつく → 接続助詞。

接続詞を語感で選んでしまう

  • つまずく場面:空所補充問題で「( )、試合は中止になった」を見て、なんとなく聞き慣れた「そして」を入れたくなる場面。前の文「雨が降った」と空所のあと「試合は中止」の論理関係を確かめないまま、響きの良さで答えを決めてしまう。
  • 克服のコツ:因果関係を先に確認するのがコツ。前文と後文をつないで「前が原因・後が結果」なら順接(だから・それで)、「前と後が反対」なら逆接(しかし・ところが)、「言い換え・理由付け」なら説明(つまり・なぜなら)。意味の向きを決めてから語を選ぶ。
  • ミニ例:「雨が降った。( )、試合は中止になった」── 前が原因、後が結果なので順接。「だから」「それで」が入る。「そして」を入れると累加になり、原因と結果の関係が弱まる。

感動詞を主語や修飾語として扱ってしまう

  • つまずく場面:「はい、わかりました」を文節に分けるとき、「はい」が文頭にあるので主語のように感じて、「『はい』が『わかりました』にかかる」と線を引いてしまう場面。
  • 克服のコツ:係り受けの有無で見分けるのがコツ。感動詞は他の文節と直接の係り受けを持たず、それ単独で独立語になる。「はい」を抜いても「わかりました」の文意は成立するかを確認すれば、独立しているかが判定できる。
  • ミニ例:「ああ、なんてきれいだろう」の「ああ」は「きれいだろう」にかからない独立語。「はい。」「やあ!」のように1語だけで文を作れることからも、感動詞が独立していると分かる。

「おはよう」を形容詞や名詞だと考えてしまう

  • つまずく場面:品詞分けの問題で「おはよう、今日も早いね」の「おはよう」を見て、「『早う』が元だから形容詞かな」「あいさつだから名詞かな」と迷い、感動詞の選択肢を外してしまう場面。
  • 克服のコツ:現在の働きで見分けるのがコツ。語源がどうであっても、今はあいさつとして単独で独立語になる語は感動詞として扱う。教科書では「もしもし」「さようなら」「おはよう」「こんにちは」も感動詞(あいさつ)と整理する。
  • ミニ例:「こんにちは、田中さん」の「こんにちは」は名詞ではなく感動詞。「さようなら、また明日」も同じく感動詞。あとの文節に係らず、独立してあいさつの気持ちを表している。

練習問題

問題1(接続詞の関係)
下線部の接続詞の関係を答えなさい。
  1. 頑張った。しかし、負けた。
  2. 頑張った。だから、勝てた。
  3. 赤か、または青を選びなさい。
  4. 遅刻した。なぜなら、寝坊したからだ。
答えを見る

(1) 逆接

(2) 順接

(3) 対比・選択

(4) 説明・補足

問題2(接続詞か接続助詞か)
下線部の品詞を答えなさい。
  1. 雨が降ったから、傘を持った。
  2. 雨が降った。だから、傘を持った。
  3. 勉強したのに、できなかった。── 「のに」の品詞
答えを見る

(1) 接続助詞(動詞「降った」に直接くっつく)

(2) 接続詞(文の頭、独立)

(3) 接続助詞(動詞の活用形に直接続く)

問題3(感動詞)
次の感動詞は3用法のどれか答えなさい。
  1. ああ、なんて美しいんだ。
  2. もしもし、聞こえますか。
  3. はい、その通りです。
答えを見る

(1) 感動を表す

(2) 呼びかけ

(3) 応答

まとめ

  • 接続詞は文・文節をつなぐ自立語。活用しない。
  • 接続詞の関係は 順接/逆接/並立/累加/対比・選択/説明・補足/転換。
  • 接続詞(文の頭)と 接続助詞(文の途中・動詞などにくっつく)を混同しない。
  • 感動詞は感動・呼びかけ・応答を表す自立語。独立語になる。
  • 「おはよう」「こんにちは」も感動詞(あいさつ)。

もっと知る ── 発展・実生活(出典つき)

※ 教科書の内容に、信頼できる出典をもとにした発展・実生活・時事の話題を補足しています(教科書そのものではありません)。

公文書では接続詞をほとんどひらがなで書く実生活

国の役所が文書を書くときの方針を示した文化庁の「公用文作成の考え方」では、「しかし」「また」「したがって」「ただし」などの接続詞は仮名書きを基本とすると定められています。漢字で書くのは「及び」「又は」「並びに」「若しくは」など一部だけで、ふだん漢字に変換しがちな接続詞も、公的な文章ではひらがなが正しい書き方とされています。

出典:文化庁 文化審議会「公用文作成の考え方(建議)」

法律で使い分ける「及び」と「並びに」発展

並立の接続詞の中でも、「及び」と「並びに」は法令・公用文では厳密に使い分けられます。文化庁の建議によると、結びつきに段階があるとき、いちばん小さなまとまりを結ぶ一段階目には「及び」を使い、より大きなまとまりを結ぶ二段階目に「並びに」を使います。教科書では同じ並立でも、実際の法律ではこのように働きが細かく区別されているのです。

出典:文化庁 文化審議会「公用文作成の考え方(建議)」

論説文では接続詞は文の2割前後に現れる発展

名古屋大学の研究によると、論説的な文章では接続表現を持つ文がおよそ全体の15〜25%を占め、けっして毎文には現れないことがわかっています。さらに種類別に見ると、日本語を母語とする書き手では添加型・逆接型・同列型の順に多く使われていました。逆接の接続詞が読解の手がかりになると習うのは、こうした実際の使用傾向とも結びついています。

出典:浅井美恵子「論説的文章における接続詞について」(名古屋大学 言語文化研究会『言葉と文化』)

わかりやすい文章は接続助詞「が」を多用しない実生活

接続詞とまぎらわしい接続助詞ですが、その使い方にも注意点があります。文化庁の建議は、接続助詞の「が」や中止法を多用すると文が長くなりわかりにくくなるため、避けるようにと述べています。文を適度に区切って短くすることで、長い文でも読みやすくなる、という考え方です。レポートや作文を書くときにも役立つ実用的な指針です。

出典:文化庁 文化審議会「公用文作成の考え方(建議)」

「こんにちは」は文がちぎれてできた感動詞発展

あいさつの感動詞「こんにちは」は、漢字で書くと「今日は」で、もとは「今日はよいお天気です」のような文の後半が省略されてできた言葉だと辞典に説明されています。今では一語の感動詞として独立していますが、その成り立ちは一つの文だったのです。「さようなら」や「おはよう」も、こうして別の言葉から感動詞へ変わってきました。

出典:デジタル大辞泉/精選版 日本国語大辞典「今日は」(コトバンク)