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項と係数・1次式 ── 文字式の部品の名前

「3x − 5 + 2y」のような式を見て、これが 3つの部品でできていると気づくと、計算が一気にしやすくなります。今回は 項・係数・定数項・1次式 という4つの言葉を整理。これからの計算(加法・減法)の足場になる回です。

項(こう)── 式の中の1つひとつの部品

用語
項(こう)
加法だけのかたちに直したときの、1つ1つの数または文字式。+や−の前で区切ったそれぞれが項。
例:3x − 5 + 2y は、項が 3x、−5、+2y の3つ。

1章でも「項」という言葉は出てきました。文字式でも考え方は同じです。式は 項のたし算 として読みます。

式を「項」に分解する 3x −5 +2y +や−の手前で区切ると、3つの項に分かれる: 項① 3x 項② −5 項③ +2y + や − は、その後ろの項の符号と考える(先頭は + 省略)
図1:式は項のたし算と読む

係数(けいすう)── 文字の前の数

用語
係数(けいすう)
文字を含む項で、文字の前についている数のこと。
例:3x の係数は 3 / −5y の係数は −5 / a の係数は 1(省略) / −x の係数は −1

係数は、後で「同類項をまとめる」とき(次回)に重要な役割を果たします。

定数項(ていすうこう)── 文字を含まない項

用語
定数項(ていすうこう)
文字を含まない、数だけの項
例:3x − 5 + 2y では −5 が定数項。 「定」まった「数」の項、というイメージ。

文字の項は、文字に何を代入するかで値が変わりますが、定数項は そのまま値が決まっている。それで「定数項」と呼びます。

1次式とは:文字の指数が1の式

用語
1次式(いちじしき)
文字を含む項の文字の指数が すべて1 である式。
例:3x + 5、 a − 2、 4x − y + 7 などはすべて1次式。
例外:x2 や 3x2 は1次式ではない(指数が2なので「2次」)。

「1次」というのは 「文字の指数が1」 のこと。x や a は実際には x1、a1 ですが、1乗は省略しているのでパッと見は文字だけ。これが1次の項です。

1次式かどうかの判別 1次式? 理由 3x x の指数は1 2a − 5 文字部分は1次 x2 + 3 × x² なので2次式 4xy × x×yの形(次数は1+1=2) 7 × 文字なし=0次式
図2:1次式かどうかの判別
つまずきポイント
  • 「1次」と「1個」を混同しない:「1次」は文字の指数が1という意味で、項の個数とは無関係。例 4x − y + 7 は項3つでも1次式。
  • x2 は2次式、xy も2次式:文字の指数の合計(次数)が2なら2次式。中1では1次式中心、2次式は中3で詳しく。
  • 定数項だけの式(数のみ)は 0次式 と呼ばれる。

項を見つける練習

例:5x − 3y + 7 の項・係数・定数項

:5x、 −3y、 +7(3つ)

x の係数:5

y の係数:−3

定数項:+7

例:a − b + 4 の項・係数・定数項

:a、 −b、 +4

a の係数:1(省略)

b の係数:−1(−b=(−1)b)

定数項:+4

練習問題

問題1(項を答える)
次の式の項をすべて答えなさい。
  1. 4x + 7
  2. 2a − 3b + 5
  3. −x + y − 8
答えを見る

(1) 4x、+7

(2) 2a、−3b、+5

(3) −x、+y、−8

問題2(係数)
次の式について、文字の係数と定数項を答えなさい。
  1. 3x − 7
  2. −5a + 9
  3. x − y + 2
  4. (2/3)x − 4
答えを見る

(1) x の係数:3、定数項:−7

(2) a の係数:−5、定数項:+9

(3) x の係数:1、y の係数:−1、定数項:+2

(4) x の係数:2/3、定数項:−4

問題3(1次式の判別)
次のうち1次式をすべて選びなさい。

(ア) 5x + 3  (イ) x2 + 2  (ウ) 4  (エ) −2y  (オ) 3xy

答えを見る

1次式:(ア)、(エ)

(イ) は x2 があるので2次式。 (ウ) は文字なしの定数なので0次式。 (オ) は xy で次数2 なので2次式。

まとめ

  • =+や−の前で区切った1つ1つ。式は項のたし算。
  • 係数=文字の前の数。x なら係数は1、−x なら−1。
  • 定数項=文字を含まない、数だけの項。
  • 1次式=文字の指数がすべて1の式。x2 や xy が含まれていれば1次式ではない。
  • これらの言葉は次回の「同類項のまとめ方」を学ぶ前提になる。