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関数とは ── 「ある量が決まれば、もう一方も決まる」関係

3章までは1つの式の中の文字を解いてきました。4章からは 「変わる2つの量の関係」 を扱います。秒数が変わると進む距離も変わる、温度が変わると体積も変わる ── こういう関係を 関数 といいます。今回は4章全体の入り口、用語の整理から。

変数(へんすう)── 変わる量

用語
変数(へんすう)
いろいろな値をとる文字。
例:時速60kmで走る車について、走った時間 x 時間と進んだ距離 y kmを考える。x も y も値が変わるので、どちらも変数。

関数(かんすう)── 一方が決まると他方も決まる関係

用語
関数(かんすう)
2つの変数 x、y があって、x の値が決まると、それに対応して y の値が1つに決まる関係。このとき「y は x の関数」という。
関数 = 入力 → 出力 が1つに決まる装置 入力 x (変わる量) 関数(決まり) 例:y = 3x、 y = 60x 出力 y (1つに決まる)
図1:関数は「x を入れたら y が決まって出てくる装置」

関数になる例・ならない例

関数の例:

・ 1 個 80 円のリンゴ x 個の代金 y 円 → y = 80x(x が決まれば y が決まる)

・ 半径 x cmの円の面積 y cm² → y = π x²

・ 時速60 km の車が x 時間で進む距離 y km → y = 60x

関数でない例:

・ ある人の年齢 x と身長 y →  同い年の人でも身長は人それぞれ。x から y は1つに決まらない。

変域(へんいき)── 変数のとる値の範囲

用語
変域(へんいき)
変数のとる 値の範囲。不等号で表す。
例:「リンゴを最大10個まで買う」なら x の変域は 0 ≦ x ≦ 10。

現実の問題では、変数の値に制限があることが多い。リンゴの個数が −5 や 3.5 になったらおかしい。「変域」を意識すると、解の意味を確認しやすくなります。

例:1個 80円のリンゴを最大10個までしか売っていないお店

  x の変域:0 ≦ x ≦ 10(個数なので0以上、最大10個)

  y の変域:0 ≦ y ≦ 800(代金は0円から800円まで)

これからの章で学ぶこと

4章では、関数の中でも特に大事な 「比例」「反比例」 を扱います。

  • 比例 y = ax:x が2倍、3倍になると、y も2倍、3倍になる関係
  • 反比例 y = a/x:x が2倍、3倍になると、y は1/2倍、1/3倍になる関係

そして、これらをグラフで描く方法(座標平面)も学びます。

関数かどうかの判定

  • xの値を1つ決めたとき、対応するyの値がただ1つに決まるなら、yはxの関数。
  • 式で表せる関係だけが関数ではない。表、グラフ、文章の関係でも判定できる。
  • 1つのxに対してyが2つ以上出る関係は、yがxの関数とはいえない。
  • 「xを決める→yが決まる」の向きで考える。逆向きが成り立つとは限らない。

1個80円の品物をx個買う代金yは y=80x なので関数。

身長xcmの人の体重ykgは、同じ身長でも体重がいろいろあるため、このままでは関数といえない。

練習問題

問題1(変数を見つける)
次のうち、関数になっている関係をすべて選びなさい。
  1. 正方形の1辺 x cm と面積 y cm²
  2. ある中学校の生徒の身長 x cm と体重 y kg
  3. 1日の日中の時間 x 時間と夜の時間 y 時間(合計24時間)
答えを見る

(1) と (3) が関数

(1) y = x²、x が決まれば y は1つに決まる。

(2) 同じ身長でも体重は人それぞれ → 1つに決まらないので関数でない。

(3) y = 24 − x、x が決まれば y は1つに決まる。

問題2(変域)
時速 60 km の車が走るとき、走った時間 x 時間(0 ≦ x ≦ 5)と距離 y km の関係を考える。
  1. y を x の式で表しなさい。
  2. y の変域を求めなさい。
答えを見る

(1) y = 60x

(2) x = 0 のとき y = 0、x = 5 のとき y = 300。
変域は 0 ≦ y ≦ 300

問題3(記述)
「y は x の関数」とはどういう意味か、自分のことばで説明しなさい。
答えを見る

解答例:2つの変数 x、y があって、x の値を1つ決めると、それに対応して y の値が必ず1つに決まるとき、「y は x の関数」という。たとえば1個80円のリンゴを x 個買うとき代金 y 円は y=80x で表され、x が決まれば y も決まるので、y は x の関数。

まとめ

  • 変数=いろいろな値をとる文字。関数=x が決まると y が1つに決まる関係。
  • 「y は x の関数」と言うとき、x がいわば「入力」、y が「出力」。
  • 変域=変数のとる値の範囲。現実の問題では制限があることが多い。
  • 4章では特に 比例 y=ax反比例 y=a/x を学ぶ。