反比例の定義
y = a / x(または xy = a)
a は 比例定数(反比例でも同じ呼び方)。 0 でない決まった数。
反比例の例:ピザを人数で分ける
1人 → 12枚(x=1, y=12)
2人 → 6枚(x=2, y=6):人数が2倍 → 1人分は 1/2倍
3人 → 4枚(x=3, y=4):人数が3倍 → 1人分は 1/3倍
4人 → 3枚(x=4, y=3)
式:y = 12/x (または xy = 12)
反比例の3つの特徴
比例と反比例の対比
反比例の式の求め方
比例とほぼ同じ。違いは a = xy(積)で求めること。
a = xy = 4×6 = 24
y = 24/x
a = xy = 3×(−5) = −15
y = −15/x
- 「比例と反比例」を混同しない:見分け方は「2倍にしたとき y がどうなるか」。同じ倍率なら比例、逆数倍なら反比例。
- x = 0 のとき y は存在しない:分母が0になるため。比例とは違って原点を通らない。
- y も0にはならない:xy = a(a≠0)なので、y = 0 だと a = 0 になってしまう。
この章でつまずきやすいところ
反比例は比例の対になる関係で、ぱっと見では区別が難しいところ。本文や表を見ている途中で「これって反比例?」と迷う具体場面と、その場で確かめるコツを整理します。
「一方が増えると他方が減る」だけで反比例と決めつけてしまう
- つまずく場面:表を見て x が大きくなるほど y が小さくなっているのを見つけ、「減っているから反比例だ」と途中で判断してしまう場面。本文の「積が一定」という条件まで戻れず、見た目の増減だけで結論を急いでしまう。
- 克服のコツ:見分け方はxy(積)が一定かどうか。減るだけでは足りず、各組について x と y をかけ算して、全部同じ値 a になるかを確かめる。因果関係としては「積が一定だから、片方が2倍になると他方は1/2倍になる」と押さえる。
- ミニ例:表が x:1,2,3 で y:10,7,4 のとき、減ってはいるが 1×10=10, 2×7=14, 3×4=12 と積がそろわないので反比例ではない。
比例と同じ感覚で y/x を一定と思い込んでしまう
- つまずく場面:直前に習った比例 y=ax で「y÷x が一定」と覚えた直後に反比例の表を見て、つい同じように y÷x を計算してしまう場面。本文の「反比例では xy が一定」という一行を読み飛ばし、判定基準を取り違えてしまう。
- 克服のコツ:見分け方は「何が一定か」をセットで覚えること。比例は y/x = a(割り算が一定)、反比例は xy = a(かけ算が一定)。表を見たらまず、割り算と掛け算のどちらでそろうかを2〜3組で試して、そろった方の式を選ぶ。
- ミニ例:x:1,2,3 で y:12,6,4 のとき、1×12=2×6=3×4=12 とかけ算でそろうので反比例 y=12/x。割り算ではそろわない。
x=0 のときの y を「0」と書いてしまう
- つまずく場面:「x=0 のとき y はいくつ?」という問いを途中で見て、比例のグラフが原点を通るイメージのまま「y=0」と答えてしまう場面。y=a/x の分母に 0 を入れる意味まで考えが及ばず、つい比例と同じ感覚で処理してしまう。
- 克服のコツ:因果関係で押さえる。反比例は y=a/x で、x で割る形なので x=0 を入れると分母が 0 になり値が決まらない。だから x=0 は使えず、グラフも原点を通らない。同じ理由で xy=a(a≠0)から y=0 にもならない。
- ミニ例:y=12/x で x=0 を入れると 12÷0 となり計算できない。だから表には x=0 の列を作らず、x=1,2,3,4,… のように 0 以外の値を選ぶ。
式を作るときに比例と同じ a=y/x で計算してしまう
- つまずく場面:「y は x に反比例し、x=4 のとき y=6。式を求めよ」と読んだ瞬間、比例の感覚で a=y÷x=6÷4=1.5 と書き、y=1.5x としてしまう場面。反比例の a の出し方が比例と違うことを、式を立てる途中で取り違えてしまう。
- 克服のコツ:見分け方は「式の形と a の出し方をセットで思い出す」。比例 y=ax のときだけ a=y/x、反比例 y=a/x のときは a=xy。問題文に「反比例」と書いてあったら、まずxy をかけ算して a を出し、y=a/x の形に当てはめる。
- ミニ例:x=4, y=6 で反比例なら a=xy=4×6=24、式は y=24/x。確かめに x=4 を入れると 24÷4=6 で問題と合う。
練習問題
- 1個 80円のリンゴ x 個の代金 y 円
- 距離 60km を時速 x km で進むときの時間 y 時間
- 1辺 x cm の正方形の面積 y cm²
答えを見る
(1) y = 80x → 比例
(2) y = 60/x → 反比例 ✓ (速さが2倍 → 時間は半分)
(3) y = x² → 比例でも反比例でもない(2次の関係)
- x = 3 のとき y = 8
- x = 5 のとき y = −4
- x = 1/2 のとき y = 6
答えを見る
(1) a = 3×8 = 24 → y = 24/x
(2) a = 5×(−4) = −20 → y = −20/x
(3) a = (1/2)×6 = 3 → y = 3/x
答えを見る
a = 4×9 = 36 → y = 36/x
x=6 → y = 36/6 = 6
まとめ
- 反比例:x が2倍、3倍 → y は 1/2倍、1/3倍。
- 式は y = a/x(または xy = a)。
- 3つの特徴:① 逆数倍 ② xy が一定 ③ x=0 不可。
- 反比例の式を求めるときは a = xy(積)で計算。
- 比例 y/x = a と反比例 xy = a は対になっている。
もっと知る ── 発展・実生活(出典つき)
※ 教科書の内容に、信頼できる出典をもとにした発展・実生活・時事の話題を補足しています(教科書そのものではありません)。
気体の圧力と体積も反比例する(ボイルの法則)発展
温度を一定にしたまま空気を閉じ込めてピストンで押すと、圧力を2倍にすれば体積は1/2倍になります。これは圧力×体積が一定、つまり反比例の関係(xy=a と同じしくみ)で、ボイルの法則と呼ばれます。
てこは「力」と「支点からの距離」が反比例する実生活
シーソーや栓抜きのようなてこでは、支点からの距離と必要な力がつり合います。支点から2倍遠い所で押せば、必要な力は1/2倍ですむので、距離と力は反比例の関係になっています。
出典:ウィキペディア「てこ」
弦楽器の音の高さは弦の長さに反比例する発展
ギターやバイオリンの弦は、押さえる場所を変えて鳴る部分の長さを短くすると音が高くなります。振動数(音の高さ)は弦の長さに反比例し、長さを1/2にすると振動数は2倍(1オクターブ上)になります。
かみ合う歯車は歯数と回転数が反比例する実生活
自転車や時計の中でかみ合う2つの歯車では、歯数が多い歯車ほどゆっくり回り、歯数と回転数の積は等しくなります。たとえば歯数90と歯数20の歯車では、小さい方が4.5倍速く回り、歯数と回転数は反比例しています。
出典:ウィキペディア「歯車」
同じ道のりなら、速さと時間は反比例する実生活
決まった距離を進むとき、速さ×時間=距離が一定なので、速さを2倍にすると時間は1/2倍ですみます。教科書の「60kmを時速xkmで進む時間y時間(y=60/x)」はこの反比例の代表例です。
