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相対度数と累積度数 ── 割合と積み重ねの考え方

度数(人数)だけでは、合計人数が違うクラスどうしを比較しにくい。そこで「割合」で見る 相対度数と、「ここまでの累計」で見る 累積度数。データを見る角度を増やします。

相対度数(そうたいどすう)── 全体に対する割合

用語
相対度数
ある階級の度数が、全体に対してどれくらいの割合かを表す数。
計算式:相対度数 = その階級の度数 ÷ 全体の度数
ふつうは小数で表す(割合や百分率に直すこともある)。

例題

クラス30人の身長で、155cm以上160cm未満の人が10人

相対度数 = 10 ÷ 30 ≒ 0.333(または 33.3%)

相対度数の便利さ:合計人数が違っても比較できる

クラスA(30人)とクラスB(40人)の身長分布を比べたいとき、度数(人数)だけでは比べにくい。でも相対度数(割合)なら、同じ基準で比較できます。

相対度数で人数の違うクラスを比較 階級 A度数(30人) B度数(40人) A・B 相対度数 155-160 10 12 A:0.33 / B:0.30 単純比較 10人 12人 人数だけだとB多い 相対度数比較 A の方が割合大 この身長帯はAに集中
図1:相対度数なら正しく比較できる

相対度数の合計は1

大事な性質
相対度数の合計 = 1

すべての階級の相対度数を足すと 1(百分率なら100%)になる。検算に使える。

累積度数(るいせきどすう)── 積み重ねの考え方

用語
累積度数
最初の階級から その階級までの度数の合計
「○○未満の人は何人?」を読み取るときに便利。

累積度数の例

身長の度数:2, 5, 8, 10, 4 のとき

累積度数:2, 2+5=7, 7+8=15, 15+10=25, 25+4=29 (=合計)

→ 階級ごとの累積:2, 7, 15, 25, 29

「150未満の人」=最初の2階級(140〜150)の累積 = 7人

「160未満の人」=最初の4階級の累積 = 25人

累積相対度数

用語
累積相対度数
累積度数を全体で割った値。「全体の何割が ○○未満か」を表す。
合計は 1(または100%)になる。

累積相対度数の例(合計29として):

2/29≒0.069、7/29≒0.241、15/29≒0.517、25/29≒0.862、29/29=1.000

「身長 160cm 未満は全体の約 86%」と読める。

つまずきポイント
  • 四捨五入の処理:相対度数を小数で書くとき、合計が 必ず1になるとは限らない(四捨五入の誤差)。気にしなくてOK、概算が大事。
  • 「以上」と「未満」の積み重ね:累積度数は 「○○未満」の人数。「○○以上」の人数は「全体 − 累積」で求める。

練習問題

問題1(相対度数)
クラス40人のうち、ある階級の度数が 8人だった。この階級の相対度数を求めなさい。
答えを見る

相対度数 = 8 ÷ 40 = 0.2(20%)

問題2(累積度数)
5つの階級の度数が、3, 7, 12, 6, 2 のとき、各階級の累積度数を求めなさい。
答えを見る

3, 3+7=10, 10+12=22, 22+6=28, 28+2=30

→ 累積度数:3, 10, 22, 28, 30

問題3(応用)
合計30人の身長データの累積相対度数が「160cm未満で 0.85」のとき、160cm以上の人は何人か。
答えを見る

160cm未満の人 = 30 × 0.85 = 25.5 → 整数化して 25〜26人ほど

正確には、累積相対度数で考えると 160cm以上 = 1 − 0.85 = 0.15

30 × 0.15 ≒ 4〜5人(実際の集計では端数が出ないように整数)

まとめ

  • 相対度数:階級の度数 ÷ 全体の度数。合計は1(100%)。
  • 異なる集団のデータを 同じ基準で比較するのに便利。
  • 累積度数:その階級までの度数の合計。「○○未満は何人」がすぐわかる。
  • 累積相対度数:累積度数の割合。最後は必ず1。