デジタルこどもBASEのロゴ特定非営利活動法人デジタルこどもBASE
中学生の学習ノート教科書をもう一段くわしく

電力と熱量(W と J)の解き方/コツ

電力(W)は1秒あたりに使う電気エネルギー、電力量(Wh/J)は使った合計、熱量(J)は電気が熱に変わった量です。3つの式と単位の関係を整理し、家電のワット数や水を温める実験の問題を確実に解けるようにしましょう。

電力と熱量 を解く・整理する5ステップ

各ステップをクリックすると詳しい説明と例が開きます。

ステップ 1:ステップ1: 何を聞かれているかと単位を最初に確認する

問題を読んだら、求めるのが電力(W)か電力量(Wh または J)か熱量(J)かを最初に決めます。時間が「秒」か「時間」かで使う式と単位が変わります。Wは1秒あたり、Whは時間×W、Jは秒×Wです。書かれている数値の単位を式の単位とそろえてから計算します。

例題:「500Wを2時間使ったときの電力量」→ 求めるのは電力量(Wh)。式は 電力量[Wh] = 電力[W] × 時間[時] なので 500 × 2 = 1000Wh = 1kWh。
ステップ 2:ステップ2: 電力は P = V × I で求める

電力は電力[W] = 電圧[V] × 電流[A]で求めます。電流を求めるなら I = P ÷ V、電圧を求めるなら V = P ÷ I と式を変形します。1Wは「1Vの電圧で1Aの電流が流れたときの能力」です。家電の「○○W」という表示はこの電力のことです。

例題:100Vで4Aの家電 → 電力 = 100 × 4 = 400W。1500Wのヒーターを100Vで使うときの電流 → I = 1500 ÷ 100 = 15A。
ステップ 3:ステップ3: 電力量と熱量は「電力 × 時間」で求める

電力量[J] = 電力[W] × 時間[秒]、または電力量[Wh] = 電力[W] × 時間[時]。熱量も同じく 熱量[J] = 電力[W] × 時間[秒] です。電気代の計算ではkWhを使い、1kWhあたりの単価をかけ算します。時間の単位がそろっていないと答えが大きくずれるので、必ず換算してから計算します。

例題:1000Wのドライヤーを30分使う → Whなら 1000 × 0.5 = 500Wh。Jなら 1000 × 30 × 60 = 1,800,000J(=1.8MJ)。
ステップ 4:ステップ4: 電熱線で水を温める実験を式に当てはめる

電熱線は抵抗が大きく、電流が流れると熱を出します。発熱量は 熱量[J] = 電力[W] × 時間[秒] で求めます。水1gを1℃上げるには約4.2J必要です。実験では条件(水の量・はじめの温度・通電時間)をそろえて公平に比べ、容器や空気に熱が逃げるため実際の温度上昇は理論値より小さくなることに注意します。

例題:100Wのヒーターで200gの水を5分(300秒)温める → 発熱量 = 100 × 300 = 30000J。理論上の温度上昇 = 30000 ÷(200 × 4.2)≒ 35.7℃。
ステップ 5:ステップ5: W と Wh、J の単位関係で見直す

答えが出たら単位の関係で必ず見直します。1J = 1W × 1秒、1Wh = 3600J(1時間 = 3600秒)、1kWh = 1000Wh = 3,600,000J。Wは「瞬間の電力」、Whは「合計の電力量」と性質が違うので混ぜないこと。家電の電気代はkWhで計算します。

例題:500Wを2時間 → 1000Wh = 1kWh。Jに直すと 500 × 2 × 3600 = 3,600,000J。kWh単価が30円なら電気代は 1 × 30 = 30円。

これだけは覚える

電力[W] = 電圧[V] × 電流[A]、電力量[Wh] = 電力[W] × 時間[時]、熱量[J] = 電力[W] × 時間[秒]。電気代はkWhで計算。1Wh = 3600J、1kWh = 3,600,000J。水1gを1℃上げるのに約4.2J。

よくあるつまずき

WとWhの混同に注意(Wは瞬間、Whは合計)。時間の単位を「秒」か「時間」か確認しないと答えがずれる。実験では容器や空気に熱が逃げるため、実際の温度上昇は理論値より小さくなる点を見落とさない。

関連

出典・最終更新

  • 出典基盤:教科書(理科)の核となる手順と概念データに基づく整理。
  • 編集方針:教科書頻出の解き方・コツを、段階的なステップに分け、つまずきポイントと核となるルールを併記しています。
  • 最終更新:2026-06-27