図でつかむ
株式会社では資金を集め、商品やサービスを作り、利潤を得る流れで見ます。
企業の種類
- 私企業:個人や民間の企業(株式会社・個人商店)
- 公企業:国・地方公共団体が運営(市営バス・水道局)
株式会社のしくみ
用語
株式会社
株式を発行して 多くの人から資金を集める仕組みの会社。資本主義経済の代表的な企業形態。
- 株:会社の所有権を細かく分けたもの
- 株主:株を持っている人。会社の所有者
- 配当:会社の利益を株主に分配
- 株主総会:株主が経営方針を決める最高機関
- 取締役:株主総会で選ばれ、実際の経営を担当
株主の権利
株主の3つの権利
① 株主総会での議決権:1株1票
② 配当を受ける権利
③ 会社が解散したときに残った財産を受け取る権利
株式市場(証券取引所)
- 株を売り買いする市場
- 日本では 東京証券取引所などが有名
- 株価は 需要と供給で変動
- 企業の業績や経済状況で動く
大企業と中小企業
| 大企業 | 中小企業 | |
|---|---|---|
| 定義 | 従業員300人超など | 従業員300人以下など |
| 数 | 少ない(約 1%) | 多い(約 99%) |
| 雇用 | 働く人の約 30% | 働く人の約 70% |
日本の経済を支えているのは 中小企業。
企業の社会的責任(CSR)
用語
CSR(Corporate Social Responsibility)
企業が 利益追求だけでなく、社会の一員として責任を果たすこと。
- 消費者に安全で良い商品を提供
- 従業員の権利を守る
- 環境を保護する
- 地域社会に貢献する
- 法令を遵守する(コンプライアンス)
独占禁止法
市場で公正な競争を維持するため、独占禁止法がある。公正取引委員会が運用。
規制対象
カルテル:複数企業が価格を協定
不当廉売:競争相手を潰すために安売り
優越的地位の濫用:強い立場で不利な条件を押し付け
会社の種類
- 株式会社:株式を発行して多人数から資金を集める(最も一般的)
- 合同会社:少人数の出資者で運営(中小企業に多い、LLC)
- 合資会社:無限責任社員と有限責任社員(少数)
- 合名会社:すべて無限責任社員(家族経営など)
- 2006年の会社法改正で 有限会社は廃止(既存は特例有限として残る)
株式会社の組織
3つの機関
株主総会:会社の最高意思決定機関、年1回
→ 経営方針・取締役の選任・配当の決定
取締役会:取締役で構成、日常の経営を決定
→ 代表取締役(社長)を選ぶ
監査役:取締役の業務を監査
→ 不正がないかチェック
株式会社のメリットとデメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 多くの人から資金を集められる | 株主への配当負担 |
| 株主は 有限責任(出資額のみ) | 株主総会で経営に介入される |
| 事業の大規模化が可能 | 株価変動のリスク |
| 株式の譲渡で出資金を回収 | 情報公開の義務 |
日本の有名企業
日本を代表する企業(時価総額ランキング上位)
製造業:トヨタ自動車・ソニー・ホンダ・パナソニック
商社:三菱商事・伊藤忠商事・三井物産
IT:ソフトバンク・楽天・LINEヤフー
金融:三菱UFJ・三井住友フィナンシャル
小売:セブン&アイ・ファーストリテイリング(ユニクロ)
つまずきポイント①:株主と取締役
- 株主:会社の 所有者(株を持っている)
- 取締役:会社の 経営者(株主総会で選ばれる)
- 「所有」と「経営」の分離がポイント。
つまずきポイント②:株主の責任は有限
- 会社が倒産しても、株主は 出資額分しか損しない
- 個人事業や合名会社は 無限責任(借金まで負う)
- 株式会社の最大の特徴 = 有限責任
つまずきポイント③:CSR と利益追求
- 企業は 利益追求と 社会的責任を両立すべき
- 環境破壊・労働者搾取で利益を上げる企業は批判される
- SDGsとの整合性も求められる時代
練習問題
問題1(株式会社)
- 会社の所有権を細かく分けたものを何という
- 株を持っている人を何という
- 会社の最高意思決定機関は
答えを見る
(1) 株(株式) (2) 株主 (3) 株主総会
問題2(中小企業)
日本の企業の中で、中小企業が占める割合と、雇用する従業員の割合はどれくらいか。
答えを見る
中小企業:企業数の約 99%、雇用の約 70%
問題3(CSR)
企業の社会的責任を意味する英語の略は。
答えを見る
CSR(Corporate Social Responsibility)
まとめ
- 企業:私企業(株式会社・個人)/公企業(市営など)。
- 株式会社:株を発行して資金を集める。株主=所有者、取締役=経営者。
- 株主総会:最高意思決定機関、1株1票。
- 日本の 99%は中小企業、70%の雇用を支える。
- 企業のCSR:利益追求+社会的責任。