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語尾に注目してください。「権」で終わる3つは労働者本人の権利、「法」で終わる3つはその権利を現実に守る法律です。下の黄色い帯には、労働基準法で定められたテスト頻出の数字をまとめました。
労働三権(労働基本権)
① 団結権:労働組合を作る権利
② 団体交渉権:使用者と交渉する権利
③ 団体行動権(争議権):ストライキなどを行う権利
労働三法
- 労働基準法:労働条件の最低基準(労働時間・賃金・休日など)
- 労働組合法:労働組合の活動を保障
- 労働関係調整法:労使紛争の解決手続き
労働基準法のポイント
- 労働時間:原則 1日 8時間・週40時間
- 休日:週 1日以上
- 最低賃金:地域別に都道府県が定める
- 男女同一賃金
- 15歳未満は雇用不可(児童労働の禁止)
- 18歳未満には深夜業の制限
労働組合のしくみ
労働者が 団結して、使用者に対して労働条件改善を交渉する組織。
団結権で結成、団体交渉権で交渉、団体行動権で争議。
働き方改革
- 長時間労働の是正:残業時間の上限規制
- 同一労働同一賃金:正社員と非正規の格差是正
- 柔軟な働き方:テレワーク、フレックスタイム
- 育児・介護休業の充実
雇用形態の多様化
正規雇用:正社員。雇用期間の定めなし、待遇が良い
非正規雇用:パート、アルバイト、契約社員、派遣社員(労働者派遣法にもとづき派遣会社から他企業に派遣されて働く)。雇用が不安定、待遇が劣る
日本の労働者の 約 4割が非正規雇用
日本型雇用の変化
かつての日本企業は、一つの会社で定年まで働く終身雇用と、年齢や勤続年数に応じて賃金や役職が上がる年功序列を特徴としていた。
近年は、働いた年数よりも仕事の成果で評価や賃金を決める成果主義を取り入れる企業が増えている。
労働問題
- 過労死・過労自殺
- 非正規雇用の格差
- 男女の賃金格差 ── 1985年制定の男女雇用機会均等法で採用・昇進など雇用における男女差別は禁止されているが、賃金の格差は残っている
- 外国人労働者の権利
- セクハラ・パワハラ
- ブラック企業問題
労働三権の具体的な内容
団結権:労働者が労働組合を結成する権利
→ 使用者は組合員であることを理由に解雇できない
団体交渉権:使用者と賃金・労働条件を交渉する権利
→ 使用者は交渉に応じる義務がある
団体行動権(争議権):ストライキなどを行う権利
→ ストライキ中の賃金カットはあっても、解雇はできない
公務員の労働権制限
- 国家公務員・地方公務員は 労働三権の一部が制限される
- 警察・消防・自衛隊:労働三権すべて禁止
- 一般公務員:団結権・交渉権はあるが 争議権なし
- 代わりに人事院勧告制度で給与が決まる
労働基準法の重要規定
労働時間:1日 8時間、週 40時間が原則
休日:週1日以上、または4週に4日以上
有給休暇:6か月勤務で10日付与
残業:労使協定(36協定)が必要、上限あり
最低賃金:都道府県別に定められる(東京は時給1100円超)
男女同一賃金:差別禁止
働き方改革関連法(2019年〜)
- 残業時間の上限規制:月45時間、年360時間が原則
- 有給休暇:年5日の取得を義務化
- 同一労働同一賃金:正規・非正規の不合理な格差禁止
- 高度プロフェッショナル制度:高収入の専門職は時間規制の対象外
- 勤務間インターバル:終業から始業まで一定の休息
- 労働三権:団結権・団体交渉権・団体行動権
- 労働三法:労働基準法・労働組合法・労働関係調整法
- 「労働三〇〇」が出てきたら、3つあると覚える。
- 勤労は 権利(憲法27条)かつ 義務
- 権利:働きたい人は働ける(雇用機会の保障)
- 義務:社会の一員として労働で貢献する
- 雇用が 不安定(契約更新がない)
- 賃金が 低い(正社員の6〜7割)
- ボーナス・退職金がない場合が多い
- 同一労働同一賃金で格差解消を目指している
この章でつまずきやすいところ
労働者の権利の単元は「三権」「三法」「雇用形態」など似た言葉が並び、本文を読み進める途中で名前が入れ替わったり、義務と権利のどちらだったか迷ったりしやすい場所です。読みながらつまずく具体場面を整理します。
労働三権と労働三法をごちゃ混ぜに読んでしまう
- つまずく場面:本文に「団結権」「労働組合法」が並んで出てきた瞬間、どちらが権利の名前でどちらが法律の名前か分からなくなり、「団結法」のような存在しない言葉を頭の中で作ってしまう場面。
- 克服のコツ:見分け方で整理します。「権」で終わる三つは労働者本人がもつ権利(団結権・団体交渉権・団体行動権)、「法」で終わる三つはそれを守る法律(労働基準法・労働組合法・労働関係調整法)。読みながら語尾の一文字で仕分ければ混線しません。
- ミニ例:本文に「団体交渉権」と出たら権利側、「労働関係調整法」と出たら法律側、と語尾で振り分ける。
勤労を「義務だけ」または「権利だけ」と思い込んでしまう
- つまずく場面:本文の「つまずきポイント②」で勤労が憲法27条に出てくると、社会で習った「国民の三大義務」の印象が強く、権利でもあることを読み飛ばし、逆に権利の話題が続くと義務の側面を忘れてしまう場面。
- 克服のコツ:因果関係で整理します。働きたい人が働ける環境を国が保障する=権利、社会の一員として労働で支え合う=義務、と役割を分けて読む。勤労は「権利かつ義務」と両方が同時に成り立つ例だと押さえると、本文の二重構造で迷いません。
- ミニ例:「勤労の権利」と出てきたら雇用機会の保障、「勤労の義務」と出てきたら社会への貢献と心の中で言い換える。
団体行動権は「いつでも自由にストライキできる権利」と読んでしまう
- つまずく場面:本文で「団体行動権(争議権):ストライキなどを行う権利」を見た瞬間、誰でも自由に職場を止められると受け取り、すぐ後に出てくる公務員の制限の記述と矛盾して感じる場面。
- 克服のコツ:位置関係で整理します。民間労働者にはストライキの権利がありますが、公務員には制限があり、職種によって範囲が違います。特に警察官や自衛官などは強く制限されると押さえておけば本文と矛盾しません。正当な争議行為であれば解雇などの不利益な扱いを受けない、と労働組合法で守られている点も合わせて読むと安心です。
- ミニ例:「警察官がストライキ」は強く制限される、「一般公務員がストライキ」は制限あり、「民間社員がストライキ」は可能、と段階で確認する。
非正規雇用を「アルバイトだけ」の話と読んでしまう
- つまずく場面:本文で「非正規雇用」が出てきた瞬間、頭にアルバイトだけが浮かび、パート・契約社員・派遣社員も同じ枠だという記述を読み飛ばしてしまう場面。そのまま教科書に書かれた割合の数字が大きく感じて頭に入らない。
- 克服のコツ:見分け方で整理します。雇用期間の定めがあるかで正規/非正規を分け、非正規の中身はパート・アルバイト・契約社員・派遣社員などと「など」を付けて押さえる。教科書に出てくる割合の数字は「これらの形態を合計したもの」と捉えると本文と矛盾しません。
- ミニ例:本文に「派遣社員」と出たら非正規側、「正社員」と出たら正規側、と雇用期間の有無で仕分ける。
練習問題
労働三権を答えよ。
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団結権・団体交渉権・団体行動権(争議権)
- 労働時間の原則
- 最低何歳から働けるか
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(1) 1日8時間・週40時間 (2) 15歳(児童労働は禁止)
正規雇用と非正規雇用の主な違いを2つ。
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雇用期間(正規は無期、非正規は有期)/待遇(正規はボーナス・福利厚生があり、非正規は少ない)
まとめ
- 労働三権:団結権・団体交渉権・団体行動権。
- 労働三法:労働基準法・労働組合法・労働関係調整法。
- 労働時間:1日 8時間・週 40時間が原則。
- 非正規雇用の割合 約 40%、待遇改善が課題。
- 働き方改革で 長時間労働是正・同一労働同一賃金を推進。
もっと知る ── 発展・実生活(出典つき)
※ 教科書の内容に、信頼できる出典をもとにした発展・実生活・時事の話題を補足しています(教科書そのものではありません)。
最低賃金が全国平均1,177円に(2026年度)時事
2026年度の地域別最低賃金は、9月3日までに全47都道府県の答申額が出そろい、全国加重平均で1,177円となりました。前年度の1,121円より56円の引き上げで、過去最大だった前年度の66円には届かないものの、引き上げ額としては2番目の大きさです。最高額(東京1,280円)と最低額(宮崎1,085円)の差は195円で、前年度の203円から縮まりました。新しい時給は都道府県ごとに2026年10月中に順次発効します。
非正規雇用の割合は約36.5%(2025年平均)時事
総務省の労働力調査によると、2025年平均で非正規の職員・従業員は2128万人で、役員を除く雇用者に占める割合は36.5%でした。教科書では「約4割」と説明されますが、近年は人手不足を背景に正社員での就労も進み、割合はわずかに下がっています。
男女の賃金格差は過去最少に(2024年)発展
厚生労働省の2024年の調査では、フルタイムで働く一般労働者の賃金は、男性を100とすると女性は75.8で、比較できる1976年以降で最も差が小さくなりました。それでも約24%の開きが残っており、男女の格差解消は今も労働の重要な課題です。
外国人労働者は過去最多の230万人超時事
厚生労働省への届出によると、2024年10月末時点で日本で働く外国人労働者は約230万人となり、届出が義務化された2007年以降で過去最多を更新しました。国籍別ではベトナムが最も多く、製造業や介護などの分野で外国人の力が欠かせなくなっています。
残業時間の上限規制が建設・運送・医師にも適用時事
働き方改革で導入された時間外労働の上限規制は、2024年4月から建設業・自動車運転の仕事・医師にも適用が始まりました。これらの仕事は5年間の猶予がありましたが、長時間労働を減らすため、業種ごとに上限が定められています。
残業させるには「36協定」が必要発展
労働基準法では1日8時間・週40時間が原則で、これを超えて働かせるには、労使で結ぶ「36(さぶろく)協定」が必要です。協定を結んでも残業は月45時間・年360時間が原則の上限とされ、違反した使用者には罰則が科されることがあります。
