x² = k のパターン
x = ±√9 = ±3
→ x = 3 または −3
x = ±√5
x = 0(重解、1つだけ)
2乗して負になる実数はない → 解なし
ax² = b のパターン ── まず x² の係数を1に
両辺を3で割って x² = 4
x = ±2
5x² = 10 → x² = 2
x = ±√2
(x + p)² = q ── かっこを1つの数として
x − 2 = ±3
x = 2 + 3 または 2 − 3
→ x = 5 または −1
x + 1 = ±√7
x = −1 ± √7
両辺÷3:(x − 4)² = 4
x − 4 = ±2 → x = 6 または 2
展開済みの式を (x + p)² = q に戻す(平方完成)
x² + 4x − 5 = 0 のように、最初から展開された形でも、平方の形に戻せる場合は平方根で解ける。
移項:x² + 4x = 5
両辺に「x の係数の半分の2乗」を加える:(4/2)² = 4
x² + 4x + 4 = 5 + 4
(x + 2)² = 9
x + 2 = ±3
x = 1 または −5
x² − 6x = −1
(6/2)² = 9 を足す
x² − 6x + 9 = 8
(x − 3)² = 8
x − 3 = ±2√2
x = 3 ± 2√2
- (x − 2)² = 9 の解で、x − 2 = ±3 → x = 2 ± 3。2 ± 3 は 5 と −1。
- 「x − 2 = ±3 から x = ±3 + 2」と書く順番でもOK。順番を間違えると符号ミス。
- 「平方根は ±2つ出る」と意識して、両方の解を最後まで残す。
平方根で解ける形を作る
- x²=k の形になったら、kが正なら x=±√k、k=0なら x=0。
- kが負なら、中学の実数範囲では解なし。
- (x+p)²=q の形は、x+p をひとつの文字のように見て ±√q を考える。
- 両辺の平方根を取るとき、±を忘れない。
x−3=±√20=±2√5。したがって x=3±2√5。
この章でつまずきやすいところ
「平方根で解く二次方程式」は、二乗の形を見つけて両辺の平方根を取るのが基本。ただし読み進めると、±を片方だけにしてしまったり、(x+p)² を解くときに p の処理を忘れたりと、途中で迷いやすい場面が出てきます。
答えを+だけにしてしまう
- つまずく場面:x² = 9 を見て「x = 3」と書いた瞬間、もう一つの答えを忘れている。本文の「x = ±√k」を読んだはずなのに、いざ計算に入ると正の値だけに気を取られてしまう場面。
- 克服のコツ:二乗の性質で確認しよう。3 を二乗しても、−3 を二乗しても、どちらも 9 になる。だから x² = 9 を満たす x は 2 つあるのが原則。書き始める前に「±を付けるぞ」と一拍置き、x = ±√k の形を先に書いてから中身を埋めると忘れにくい。
- ミニ例:x² = 25 → x = ±5。「x = 5」と書いて止めない。−5 も二乗すれば 25 になるので、両方を最後まで残す。
(x+p)² の p を移項し忘れる
- つまずく場面:(x − 2)² = 9 を解こうとして、両辺の平方根を取った直後に「x = ±3」と書いてしまう。本来は x − 2 = ±3 で止めて、それから −2 を移項しなければならないのに、二乗の中身を見落として一段飛ばしてしまう場面。
- 克服のコツ:3 ステップに分けよう。①二乗のかたまり全体を 1 つの文字と見る、②両辺の平方根を取って x + p = ±√q と書く、③ここで初めて p を移項して x = −p ± √q にする。この 3 段を飛ばさず順に書くと、p の処理が抜けない。
- ミニ例:(x − 2)² = 9 → x − 2 = ±3 → x = 2 ± 3 → x = 5 または −1。「x = ±3」で止めない。
右辺が負でも√を作ろうとする
- つまずく場面:x² = −4 を見て、つい x = ±√−4 と書きそうになる。本文に「k が負なら中学範囲では解なし」と書いてあるのに、形だけ覚えて反射的に √ を付けてしまう場面。
- 克服のコツ:見分け方を一段入れよう。x² = k の形になったら、まず k の符号を確認する。k が正なら x = ±√k、k = 0 なら x = 0(解は 1 つ)、k が負なら「実数解なし」と答える。√ を書く前に「右辺はプラスか?」と一度自分に聞く習慣をつけると安全。
- ミニ例:x² = −9 → 二乗して負になる実数はないので 解なし。x² = 0 → x = 0(解は 1 つ)。
√q が割り切れないと近似値に逃げる
- つまずく場面:(x + 3)² = 5 を解こうとして、x + 3 = ±√5 まで来た後、「√5 のままだと答えにならない気がする」と感じて √5 ≒ 2.24 と書き、x ≒ −0.76, −5.24 のように近似値で止めてしまう場面。本文には「平方根の形のまま残す」と書いてあるのに、整数で割り切れないと不安になって近似に走ってしまう。
- 克服のコツ:√は残すのが原則。q が平方数(1, 4, 9, 16, …)でないときは、√q を そのまま答えに残してよい。x = −p ± √q の形で止めるのが正式な答えで、近似値にするのは「およその大きさを知りたいとき」だけ。問題に「小数で答えよ」と書いていない限り、ルートのまま提出する。
- ミニ例:(x + 3)² = 5 → x + 3 = ±√5 → x = −3 ± √5 → x = −3 + √5 または −3 − √5。√5 を 2.24… に直さず、ルートのまま残すのが答え。
練習問題
- x² = 25
- x² = 11
- 4x² = 36
- x² − 7 = 0
答えを見る
(1) x = ±5 (2) x = ±√11 (3) x² = 9, x = ±3 (4) x² = 7, x = ±√7
- (x − 1)² = 16
- (x + 3)² = 25
- (x − 5)² = 7
- 2(x + 2)² = 18
答えを見る
(1) x − 1 = ±4 → x = 5, −3
(2) x + 3 = ±5 → x = 2, −8
(3) x = 5 ± √7
(4) (x+2)² = 9, x+2 = ±3 → x = 1, −5
- x² + 2x − 8 = 0
- x² − 4x − 1 = 0
答えを見る
(1) x² + 2x = 8、+1 → (x+1)² = 9 → x = −1±3 = 2, −4
(2) x² − 4x = 1、+4 → (x−2)² = 5 → x = 2 ± √5
まとめ
- x² = k 型は x = ±√k(k ≧ 0)。k = 0 は重解、k < 0 は解なし。
- ax² = b は両辺を a で割って x² = k へ。
- (x + p)² = q 型は x = −p ± √q。
- 展開された式も 平方完成で (x + p)² = q に戻せる。
- 「x の係数の半分の2乗」を加えるのが平方完成のコツ。
もっと知る ── 発展・実生活(出典つき)
※ 教科書の内容に、信頼できる出典をもとにした発展・実生活・時事の話題を補足しています(教科書そのものではありません)。
コピー用紙のA4・B5は「x²=2」でできている実生活
A判やB判の用紙は、短辺と長辺の比が1:√2になるよう設計されていて、これはISO 216やJIS P 0138という国際・国内規格で決められています。長辺を半分に折っても同じ1:√2の長方形(相似)になるのが特徴で、この比は『1:x で半分にしても比が同じ』という条件を式にした x²=2 を解いて x=√2 と求められます。
x²=−1 の解「虚数」は高校で習う発展
中学では x²=k で k が負だと2乗して負になる実数はないので解なしですが、高校の数学では x²=−1 の解として『虚数単位 i』を新しく導入します。中学校の数学では実数解のみを扱い、虚数・複素数は高校の『数学II』で学ぶように、文部科学省の現行の高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編で整理されています。
黄金比は二次方程式 x²=x+1 の解発展
美しい比として知られる黄金比 φ=(1+√5)/2 は、二次方程式 x²−x−1=0(つまり x²=x+1)の正の解です。だから φ²=φ+1 という性質が成り立ち、正五角形の1辺と対角線の比やフィボナッチ数列の隣り合う項の比が近づく値としても現れます。
出典:ウィキペディア「黄金比」
「平方完成」と algebra の語源は約1200年前の数学者から発展
今みんなが使う『平方完成で二次方程式を解く』方法は、9世紀のアル・フワーリズミが体系的にまとめ、図形を使って正しさを説明しました。その著書名『al-jabr(アル・ジャブル)』が、英語の algebra(代数)という言葉の語源になっています。
高さから落下時間を出すには平方根が必要実生活
物を静かに落とすと、落ちる距離 h と時間 t には h=½gt²(g は重力加速度で、標準値は約9.8 m/s²)という関係があります。距離が分かっていて時間を知りたいときは、この式を t について解くことになり、x²=k の考え方で t=√(2h/g) と平方根を取って求めます。
