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三平方の定理 平面への応用 ── 正方形・正三角形・座標

三平方の定理は あらゆる平面図形で活躍します。正方形の対角線、正三角形の高さ、座標平面の2点間距離、円の弦の長さ。「直角三角形を見つけて」三平方、というパターンを身につけましょう。

図でつかむ

横の差縦の差対角線 斜辺² = 横² + 縦²
図1:長方形の対角線・座標の距離は直角三角形にして考える

この図は、式や定理を読む前に全体像をつかむための補助図です。問題を解くときも、まず同じような簡単な図を自分で描いてから条件を書き込むと、見落としが減ります。

正方形の対角線

公式:1辺 a の正方形の対角線

対角線² = a² + a² = 2a²

対角線 = a√2

例1:1辺5cmの正方形の対角線

対角線 = 5√2 ≒ 7.07 cm

正三角形の高さ・面積

公式:1辺 a の正三角形

高さ:半分の底辺 (a/2) と頂点を結び、直角三角形

高さ² = a² − (a/2)² = a² − a²/4 = 3a²/4

高さ = (√3/2)a

面積 = (1/2)·a·(√3/2)a = (√3/4)a²

例2:1辺6cmの正三角形

高さ = (√3/2)·6 = 3√3 cm

面積 = (√3/4)·36 = 9√3 cm²

座標平面の2点間距離

公式
2点間距離
A(x₁, y₁)、B(x₂, y₂) の距離は
AB = √((x₂ − x₁)² + (y₂ − y₁)²)
例3:A(1, 2) と B(4, 6) の距離

差:x の差 3、y の差 4

距離 = √(9 + 16) = √25 = 5

例4:A(−2, 3) と B(3, −1) の距離

x の差 5、y の差 −4

距離 = √(25 + 16) = √41

円と弦 ── 中心からの垂線

公式

円の中心から弦に垂線を下ろすと、弦を 2等分する。

半径 r、中心から弦までの距離 d、弦の長さ ℓ のとき:

(ℓ/2)² + d² = r² → ℓ = 2√(r² − d²)

例5:半径10、中心から弦までの距離6

弦² = 2² · (100 − 36) = 4·64 → 弦/2 = 8 → 弦 = 16

弦の長さ 16

長方形の対角線

例6:縦 a、横 b の長方形の対角線

対角線 = √(a² + b²)

例:縦 3, 横 4 → 対角線 = 5

三角形の3辺から面積

例7:二等辺三角形の面積

底辺 6、等辺 5 の二等辺三角形

頂点から底辺に垂線 → 底辺の中点まで 3

高さ² = 5² − 3² = 16 → 高さ = 4

面積 = (1/2)·6·4 = 12

つまずきポイント①:直角三角形を見つける
  • 三平方の定理を使うには 必ず直角三角形が必要
  • 図に直角三角形がないときは、補助線を引いて作る(高さの垂線、対角線、半径など)。
  • 「どの三角形が直角になるか」を見つけるのが、応用問題のカギ。
つまずきポイント②:座標平面での距離
  • 2点 A(x₁, y₁), B(x₂, y₂) の距離 = √((x₂−x₁)² + (y₂−y₁)²)
  • 差の 2乗を取るので、引き算の順序は気にしなくてよい
  • 例:A(0, 0), B(3, 4) → 距離 = √(9+16) = 5
つまずきポイント③:正三角形の公式
  • 1辺 a の正三角形について:
  • 高さ = (√3/2)·a
  • 面積 = (√3/4)·a²
  • 計算は「中央の垂線を引いて30°-60°-90°の直角三角形」
  • 1:√3:2 の比から導ける

平面図形で直角三角形を作る

  • 三平方の定理は、図の中に直角三角形を作るところから始まる。
  • 長方形・正方形の対角線は、縦と横を直角を挟む2辺とする。
  • 座標平面では、横の差と縦の差を直角を挟む2辺として距離を求める。
  • 正三角形では、高さを下ろすと 30°-60°-90° の直角三角形ができる。
例:点 (−1,2) と (3,5) の距離

横の差は4、縦の差は3。距離は √(4²+3²)=5。

練習問題

問題1(基本図形)
  1. 1辺8の正方形の対角線
  2. 1辺4の正三角形の高さと面積
  3. 縦5横12の長方形の対角線
答えを見る

(1) 8√2 (2) 高さ 2√3、面積 4√3 (3) 13

問題2(座標)

次の2点間の距離を求めよ。

  1. A(0, 0), B(3, 4)
  2. A(1, −2), B(5, 1)
  3. A(−3, 4), B(2, −1)
答えを見る

(1) 5 (2) √(16+9) = 5 (3) √(25+25) = 5√2

問題3(円と弦)

半径13の円の中で、中心からの距離が5の弦の長さは。

答えを見る

弦の半分 = √(13² − 5²) = √144 = 12 → 弦 = 24

問題4(二等辺三角形)

底辺16、等辺17の二等辺三角形の面積。

答えを見る

高さ² = 17² − 8² = 289 − 64 = 225 → 高さ 15、面積 = (1/2)·16·15 = 120

まとめ

  • 正方形の対角線 = a√2、長方形の対角線 = √(a²+b²)
  • 正三角形の高さ = (√3/2)a、面積 = (√3/4)a²
  • 2点間距離:√((x差)² + (y差)²)
  • 円と弦:(弦/2)² + (中心からの距離)² = (半径)²
  • 応用問題は 直角三角形を見つける/補助線で作る