図でつかむ
この図は、式や定理を読む前に全体像をつかむための補助図です。問題を解くときも、まず同じような簡単な図を自分で描いてから条件を書き込むと、見落としが減ります。
直方体の対角線
D = √(a² + b² + c²)
① 底面の対角線(縦と横の三平方):√(a² + b²)
② 底面の対角線と高さで直角三角形:D² = (a² + b²) + c²
→ D = √(a² + b² + c²)
D = √(9 + 16 + 144) = √169 = 13
D = √(a² + a² + a²) = a√3
円錐の母線・側面積
母線²= 半径² + 高さ² = 9 + 16 = 25
ℓ = 5
3² + r² = 5² → r² = 16 → r = 4
角錐の高さ・斜辺
底面の対角線の半分 = (6√2)/2 = 3√2
斜辺² = 4² + (3√2)² = 16 + 18 = 34
斜辺 = √34
展開図と最短距離
立体の表面を 巻物を広げるように展開すると、最短経路は 直線になる。長さは三平方で。
縦4, 横6, 高さ3 の直方体。1つの頂点 A から対角の頂点 G まで、表面上を通る最短距離。
展開する方向によって最短が変わる。
① 上→側 展開:縦 4+3=7, 横 6 → 距離 √(49+36) = √85
② 上→前 展開:縦 4, 横 6+3=9 → 距離 √(16+81) = √97
③ 横→前 展開:縦 4+6=10, 横 3 → 距離 √(100+9) = √109
→ 最短は √85
円錐の表面上の最短距離
側面を展開すると 扇形。中心角 θ は、円周 2π·3 = 弧 6θ から θ = π(180°)。
展開図で P から P へ最短 = 扇形の弦 = 2·母線·sin(中心角/2)
中心角 180° なので最短 = 2·6·1 = 12(半円の直径)
球と接線・接面
球の半径と接線:接線と半径は接点で垂直
中心から距離 d、半径 r、接線の長さ ℓ → ℓ² = d² − r²
球の断面:球の中心から距離 d で切った断面は円
断面の半径 = √(r² − d²)(r は球の半径)
立方体の対角線の特別パターン
1辺 a の立方体について:
辺:a
面の対角線:a√2(正方形の対角線)
立体の対角線:a√3
→ a : a√2 : a√3 の比が立方体の3つの長さの基本
角錐・円錐の体積と表面積
- 角錐の体積:(1/3) × 底面積 × 高さ
- 円錐の体積:(1/3) × π r² × 高さ
- 円錐の側面積:π × 半径 × 母線
- 円錐の展開図:扇形の中心角 = 360° × (底面半径 / 母線)
- 三平方で高さや母線を求めてから、体積・表面積を計算
切り口の形
立方体の3頂点を通る平面で切ると 正三角形になる場所がある
1辺 a の立方体で、3頂点の断面 = 1辺 a√2 の正三角形
面積 = (√3/4)·(a√2)² = (√3/4)·2a² = (√3/2)·a²
→ 三平方で対角線を求めた後、正三角形の面積公式を使う
- 立体問題は、関係する 直角三角形を平面に取り出すのが最初の作業。
- 対角線・高さ・斜辺はすべて、適切な平面(断面)で見れば三平方が使える。
- 最短距離は 展開図で考える。直線が答え。
- 3次元の三平方 = 2次元の三平方を2回使った結果
- D² = a² + b² + c² と覚えると簡潔
- 「2乗の和の平方根」が対角線の長さ
- 母線:頂点から底面の円周まで(斜め)
- 高さ:頂点から底面の中心まで(垂直)
- 底面半径:底面の中心から円周まで(水平)
- 母線² = 高さ² + 半径²(直角三角形)
この章でつまずきやすいところ
空間図形に三平方を使うとき、立体のまま斜めの長さを出そうとして手が止まりがち。本文を読む途中・図を見る途中で起きる「迷いの瞬間」を取り上げ、平面に取り出す感覚をつかみます。
空間対角線を一発で出そうとしてしまう
- つまずく場面:「縦3, 横4, 高さ12の直方体の対角線」と本文を読み進めたとき、いきなり3つの数を一気に処理する式が浮かばず手が止まる。底面と高さをどう組み合わせればよいか迷う場面。
- 克服のコツ:時系列で整理する。①まず底面で三平方 → √(a²+b²) を出す。②次にその対角線と高さ c で三平方 → √(a²+b²+c²)。2次元の三平方を2回使った結果が3次元の式、と段階で見れば公式が腑に落ちる。
- ミニ例:縦3, 横4, 高さ12なら、まず底面で √(9+16)=5、次に5と12で √(25+144)=√169=13。一気に √(9+16+144)=√169=13 と同じ。
円錐の母線と高さを取り違えてしまう
- つまずく場面:「母線5、高さ3の円錐の底面半径」を読んだとき、母線を縦の辺だと思い込み、3²+5²=底面半径² と立ててしまう。立体図の斜めと垂直がどちらか迷う場面。
- 克服のコツ:位置関係で見分ける。母線は頂点から底面の円周まで(斜め・最長)、高さは頂点から底面の中心まで(垂直)、半径は中心から円周まで(水平)。直角三角形は「高さと半径が脚、母線が斜辺」と固定して読む。
- ミニ例:母線5, 高さ3 なら斜辺は母線5。3²+r²=5² → r²=16 → r=4。母線²=高さ²+半径² を必ずこの並びで書く。
表面上の最短距離を立体のまま測ろうとしてしまう
- つまずく場面:「縦4, 横6, 高さ3の直方体の頂点AからGまで表面上の最短距離」と本文に出てきたとき、立体の図の上で斜めに線を引きたくなる。どこを「平面」と見ればよいか迷う場面。
- 克服のコツ:因果関係で押さえる。表面上を通る → 立体のままでは直線にならない → だから展開図で平面に開いて直線にする。展開の方向によって長さが変わるので、複数パターンを試して最小を選ぶ、というのが手順。
- ミニ例:縦4, 横6, 高さ3 で①上→側に展開すると 7と6 → √85、②上→前なら 4と9 → √97、③横→前なら 10と3 → √109。最短は√85。
正四角錐の斜辺で「底面の対角線」をそのまま使ってしまう
- つまずく場面:「1辺6の正四角錐、高さ4の斜辺」を読んだとき、底面の対角線 6√2 と高さ4で三平方を立てたくなる。頂点の真下が底面のどこかが分からず迷う場面。
- 克服のコツ:位置関係で確認する。正四角錐の頂点は底面の対角線の交点(中心)の真上にある。だから直角三角形の脚は「高さ」と「対角線の半分」。対角線そのものではなく、半分を取るのがポイント。
- ミニ例:1辺6の底面の対角線は 6√2、その半分は 3√2。斜辺² = 4² + (3√2)² = 16 + 18 = 34 → 斜辺 = √34。
練習問題
縦5, 横6, 高さ8の直方体の対角線の長さ。
答えを見る
√(25+36+64) = √125 = 5√5
1辺10の立方体の対角線の長さ。
答えを見る
10√3
底面半径 6、高さ 8 の円錐の母線。
答えを見る
√(36+64) = 10
底面半径 3, 母線 6 の円錐の表面で、底面の周上の点 P から1周して戻る最短距離。
答えを見る
展開すると中心角 180° の半円扇形 → 直径 = 12
まとめ
- 直方体の対角線 = √(a² + b² + c²)。立方体は a√3。
- 円錐の母線 ℓ = √(半径² + 高さ²)。
- 角錐の斜辺:底面の 対角線の半分と高さで三平方。
- 表面上の最短距離は 展開図 → 直線。
- 立体は 平面に取り出して三平方を使う。
もっと知る ── 発展・実生活(出典つき)
※ 教科書の内容に、信頼できる出典をもとにした発展・実生活・時事の話題を補足しています(教科書そのものではありません)。
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