この章の比較ペア(まとめ表)
| 比較ペア | A | B |
|---|---|---|
| 具体例と主張の違い | 具体例 | 主張 |
| 順接と逆接の違い | 順接 | 逆接 |
| 接続語と指示語の違い | 接続語 | 指示語 |
1. 具体例と主張の違い
| 比べる軸 | 具体例 | 主張 |
|---|---|---|
| 内容のレベル | 個別・具体的な事実 | 抽象的・一般的な意見 |
| 目的 | 主張をわかりやすく支える材料 | 筆者が伝えたい結論・考え |
| 前にくる接続語 | たとえば、具体的には、いわば | つまり、要するに、すなわち |
| 文の形 | 「Aさんは〜した」など固有の出来事 | 「〜が重要だ」「〜であるべきだ」 |
| 段落での役割 | 具体例の段落で示される | 主張の段落・結論部に置かれる |
| 要約での扱い | 削って一般化する | そのまま残して答えの中心にする |
| 設問での答え方 | 例を問う設問でのみ抜き出す | 「筆者の言いたいこと」の答え |
なぜこの違いが生まれたのか
評論文は抽象的な主張を読者に納得させるために、具体例という個別の事実を材料として使うからである。主張だけでは伝わりにくいので例で補い、例だけでは意見にならないので一般化した主張でまとめる。両者は役割が分かれているため、混ぜると要旨がぼやけてしまう。
混同しやすいポイント
「Aさんは月に5冊読む」のような具体例をそのまま「筆者の主張」と答えてしまう誤りが多い。「たとえば」の後は例、「つまり」の後は主張、と接続語で見分ける。
テストでの聞かれ方
「筆者の言いたいことを答えよ」では抽象的な主張を、「具体例を挙げよ」では個別の事実を答える。要旨記述では具体例を削り、一般化した主張に書き直す力が問われる。
2. 順接と逆接の違い
| 比べる軸 | 順接 | 逆接 |
|---|---|---|
| 代表的な接続語 | だから、したがって、ゆえに | しかし、だが、けれども |
| 前後の関係 | 前の内容から自然に続く | 前の内容と反対の方向に進む |
| 後ろにくる内容 | 前提から導かれる結論 | 前と対立する内容・筆者の主張 |
| 重要度(評論で) | 論理の流れを確認する目印 | 最重要。筆者の本音が出やすい |
| 典型パターン | 「Aである。だからBだ」 | 「一見Aだ。しかし実はBだ」 |
| 読解時の印 | 流れを追う印 | 波線を引いて重点的に読む |
| 設問での狙われ方 | 理由・根拠を問う設問で活躍 | 「筆者の主張」を問う設問で頻出 |
なぜこの違いが生まれたのか
評論文では「一般的にはこう考えられる。しかし、実はこうだ」という構造が多く、逆接の後に筆者が本当に言いたい内容が置かれる。順接は流れを補強するだけだが、逆接は流れを切り替える合図なので、主張を見抜くカギになる。
混同しやすいポイント
最初の段落の「一見〜だ」を筆者の主張だと思い込んでしまう誤りが多い。「しかし」「だが」が出たら必ず波線を引き、その後ろを主張候補としてチェックする。
テストでの聞かれ方
「筆者の考えに最も近いものを選べ」では、逆接の後の文を答えにする問題が頻出。「確かに〜。しかし〜」型の文では、「しかし」以降が筆者の立場になる。
3. 接続語と指示語の違い
| 比べる軸 | 接続語 | 指示語 |
|---|---|---|
| 代表例 | しかし、だから、つまり、たとえば | これ、それ、あれ、このような、そういう |
| つなぐもの | 文と文、段落と段落の関係 | 前に出てきた言葉や内容 |
| 示すもの | 論理の流れ(順接・逆接・例示など) | 具体的な事物や内容 |
| 解き方 | 役割(順接・逆接など)を判別する | 指す内容に置き換えて読み直す |
| 答えの探し方 | 前後の文の意味関係を見る | 多くは直前の文や段落を見る |
| 設問の問い方 | 「この接続語の役割は?」 | 「これとは何か」「これが指すものは」 |
| 段落をまたぐか | 段落間の関係を示すこともある | 段落全体を指すこともある |
なぜこの違いが生まれたのか
接続語は前後の論理の「関係」を示し、指示語は前に出てきた「内容」を受けるという、はたらきがそもそも違うからである。どちらも論理の流れを追う手がかりだが、接続語は流れの向きを、指示語は具体的な中身を教えてくれる。
混同しやすいポイント
指示語を直前の一語だけに置き換えて答えてしまい、本当は段落全体を指していたという誤りがよく起こる。「これ」を見たら、置き換えて自然に読めるかを必ず確認する。
テストでの聞かれ方
接続語問題は役割(順接・逆接・例示など)を選ばせる形式が多い。指示語問題は「『これ』が指す内容を本文中の言葉を使って答えよ」と問われ、直前の文や段落から抜き出して答える。
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出典・最終更新
- 出典基盤:教科書(国語)の核となる事実と概念データに基づく整理。
- 編集方針:教科書頻出の混同ペアを、比較表と背景説明、混同ポイント、テストでの問われ方までセットで提示しています。
- 最終更新:2026-06-27
