デジタルこどもBASEのロゴ特定非営利活動法人デジタルこどもBASE
中学生の学習ノート教科書をもう一段くわしく

四分位数 ── データを4等分 ── 教科書頻出の違い 3 ペア

中2数学(数学)の「四分位数 ── データを4等分」で混同しやすい比較ペアを 3 組、比較表と「なぜ違うか」「混同しやすいポイント」「テスト頻出」までセットで整理しました。

この章の比較ペア(まとめ表)

比較ペアAB
範囲と四分位範囲の違い範囲四分位範囲
中央値(Q₂)と四分位数の違い中央値(Q₂)四分位数
奇数個と偶数個の中央値の求め方の違い奇数個のとき偶数個のとき

1. 範囲と四分位範囲の違い

比べる軸範囲四分位範囲
計算式最大値 − 最小値Q₃ − Q₁
何を見る指標かデータ全体の広がり中央50%の散らばり
外れ値の影響受けやすい受けにくい
使う値の位置両端(最大・最小)中央寄りの2つ(Q₁とQ₃)
例:1,5,6,7,8,9,100100 − 1 = 999 − 5 = 4
信頼できる場面外れ値がないデータ外れ値を含むデータ
略号(なし)IQR

なぜこの違いが生まれたのか

範囲は最大値と最小値だけで決まるので、たった1つの極端な値(外れ値)で大きく変わってしまいます。一方四分位範囲は Q₁ と Q₃ の差なので、データの中央50%だけを見ます。端の値に影響されず、データの「ふつうの散らばり」を表せるため、外れ値があるデータでも信頼できる指標になります。

混同しやすいポイント

四分位範囲を求めるときに、つい「最大−最小」で計算してしまうミス。四分位範囲は Q₃ − Q₁であり、最大・最小は使いません。範囲と四分位範囲は別物だと覚えましょう。

テストでの聞かれ方

「次のデータの範囲と四分位範囲をそれぞれ求めなさい」「外れ値があるとき、どちらの指標が散らばりを正しく表すか答えよ」と聞かれます。式と数値の両方を答える形式が定番です。

2. 中央値(Q₂)と四分位数の違い

比べる軸中央値(Q₂)四分位数
個数1個の値3個の値(Q₁・Q₂・Q₃)
データを何等分するか2等分(上半分・下半分)4等分
表す位置50%の位置25%・50%・75%の位置
別の呼び方メジアン・第2四分位数(Q₂)第1四分位数(Q₁)・第2四分位数(Q₂)・第3四分位数(Q₃)。Q₁ は下位四分位数、Q₃ は上位四分位数とも呼ぶ
求める順序先に求める中央値を求めてから Q₁・Q₃ を出す
散らばりへの利用そのままでは散らばりを表さないQ₃−Q₁ で四分位範囲になる

なぜこの違いが生まれたのか

中央値は、データを小さい順に並べた「ちょうど真ん中」の1つの値です。一方四分位数は、中央値を含めてデータを4等分する3つの値(Q₁・Q₂・Q₃)。つまり Q₂ が中央値そのものなので、四分位数は中央値を含むより広い概念です。中央値だけでは散らばりが分からないので、Q₁ と Q₃ を加えて4等分することでデータの分布を細かくとらえます。

混同しやすいポイント

Q₂ と中央値を別物だと思ってしまうミス。Q₂ = 中央値(メジアン)で同じ意味です。また、四分位数を「1つの値」だと勘違いして Q₁ や Q₃ を忘れる例も多いので注意。

テストでの聞かれ方

「第2四分位数 Q₂ は何と同じ意味か」「データから Q₁, Q₂, Q₃ をすべて求めなさい」と聞かれます。中央値だけを答えて Q₁・Q₃ を書き忘れないこと。

3. 奇数個と偶数個の中央値の求め方の違い

比べる軸奇数個のとき偶数個のとき
中央値 Q₂ の求め方並べた真ん中のデータがそのまま中央値中央の2つの平均
例:7個 2,5,7,8,12,15,18Q₂ = 8(4番目)(あてはまらない)
例:6個 3,5,7,9,11,13(あてはまらない)Q₂ = (7+9)/2 = 8
上下に分けるとき中央値を含めるか中央値(真ん中の1つ)を除いて上下に分ける中央値は2つの値の平均なのでデータの中には無く、中央の2つで自然に上下が分かれる
下半分・上半分の個数前後を同じ個数にそろえる前半・後半それぞれちょうど半分ずつ
Q₁・Q₃ の求め方中央値(Q₂)を除いた下半分・上半分それぞれの中央値(個数により真ん中の1つ/2つの平均)中央の2つで分けた下半分・上半分それぞれの中央値(個数により真ん中の1つ/2つの平均)

なぜこの違いが生まれたのか

データの個数が奇数なら、ちょうど真ん中の値が1つに決まるので、それが中央値です。偶数のときは真ん中が2つあるので、その平均をとって中央値とします。さらに教科書では、奇数個のときは中央値を上下に含めずに分けるルールでそろえるため、Q₁・Q₃ の求め方も個数によって扱いが変わります。

混同しやすいポイント

偶数個なのに真ん中の1つだけを中央値にしてしまうミスや、奇数個のときに中央値を下半分にも含めてしまうミス。偶数なら2つの平均、奇数なら中央値を除いて上下に分けると覚えましょう。

テストでの聞かれ方

「データ数が6個のとき中央値を求めよ」「データ数が7個のとき Q₁ を求めよ」のように、個数の偶奇を変えて出題されます。並べ替え → 個数確認 → 中央値 → Q₁・Q₃ の順で解くのが定石です。

関連

出典・最終更新

  • 出典基盤:教科書(数学)の核となる事実と概念データに基づく整理。
  • 編集方針:教科書頻出の混同ペアを、比較表と背景説明、混同ポイント、テストでの問われ方までセットで提示しています。
  • 最終更新:2026-06-27