子どもが学校に行きしぶるようになったとき、まず何をすればいいのか。担任の先生に話す、というところまでは思いつきます。でも、その先が分からない。
ふらっとラボをはじめ、私たちの活動のなかで、学校に行きづらい子どもの保護者から、そんな声を聞いてきました。「相談先や支援の情報が、なかなか見つからない」。そこには、情報が見つからないことへの不安がにじんでいました。
情報はある。でも、見つからない
調べてみると、情報そのものがないわけではありません。国も、都道府県も、市区町村も、相談窓口や支援の情報を公開しています。
問題は、それがあちこちに分かれていることです。教育委員会の教育相談、教育支援センター、子ども家庭の部署、発達の相談窓口。相談先はいくつもの部署にまたがっていて、名前も、しくみも、自治体ごとに違います。
子どものことで頭がいっぱいのときに、役所のサイトをいくつも開いて、どの窓口が自分の家に関係あるのかを読み解く。それは、思っている以上に大変な作業です。情報が見つからないのは、探す人の努力が足りないからではありません。
大田区から、23区へ、そして全国へ
そこで私たちは、相談先を地域ごとにまとめたガイドをつくることにしました。
最初は、地元の大田区だけのつもりでした。大田区のページができたら、それで公開しようと思っていたのです。

ところが最近、ほかの区からの問い合わせも増えてきました。それならと、東京23区まで広げました。23区のページでは、教育支援センターや出席扱いのガイドライン、フリースクールの助成など、区ごとの制度を同じ項目で並べて比べることもできます。

ここまでつくったなら、全国もつくってしまおうか。そう考えたのが、いま思えば安易でした。市区町村は、全国に1,700以上あります。自治体ごとにサイトのつくりも、窓口の名前も違うので、一つずつ確かめていくしかありません。想像していたよりも、はるかに時間がかかりました。

こうしてできたのが、「不登校・発達の相談先ガイド」です。47都道府県と、全国1,700以上の市区町村のページがあります。お住まいの地域を選ぶと、まず相談する窓口、学校以外で過ごせる場所、発達の相談先、出席扱いや費用の補助などが、項目ごとに並んでいます。
載せているのは、不登校の相談先だけではありません。子育てや家庭のことを相談できるこども家庭センター、発達や特性の相談、保護者の会、進路の情報など、子どもと家族を支えるいろいろな情報を、地域ごとにまとめています。
つくるときに、決めたことが二つあります。一つは、国や自治体が公表している情報だけを載せること。項目ごとに出典と確認日を付けて、元の資料をたどれるようにしました。もう一つは、中立であること。個別の民間施設の紹介や比較はしていません。私たちの活動も、各地域の相談先の一覧には入れていません。
子ども本人が読めるページも
もう一つ大事にしたのが、子ども本人が読めるページです。
学校のこと、家のこと、友だちのこと。まわりの大人には言いにくいこともあります。そんなとき、電話やチャット、LINEで話を聞いてくれるところがあります。子ども向けのページでは、「いますぐ話したい」「家のことがつらい」といった入口から、相談できる窓口を探せるようにしました。漢字にはふりがなを付けています。

相談先を探すのは、大人だけではない。そう考えたからです。
保護者の方に読んでほしい本
ガイドのトップページでは、私が読んでとてもよかった本も一冊、紹介しています。

『マンガでわかる! 学校に行かない子どもが見ている世界』(西野博之 著、來來珈琲店 マンガ/KADOKAWA)
昼夜逆転、ゲーム、ひきこもりなど、「学校に行かない子のあるある」を、親から見た姿と子どもから見た世界の両方からマンガで描いた本です。著者は、不登校の子どもたちと約40年関わってきた、認定NPO法人フリースペースたまりばの理事長です。マンガも、かなり味があります。
最初の一歩のために
このガイドがあれば、すべてが解決するわけではありません。それでも、「どこに相談すればいいのか分からない」と立ち止まる時間を、少しでも短くできたらと思っています。
電話番号や受付時間は変わることがあります。最新の情報は、各自治体で確かめてください。
不登校・発達の相談先ガイド:https://digitalkodomo.jp/futoko/
公開のお知らせ(プレスリリース):https://digitalkodomo.jp/news/2026-11-02-futoko-guide-launch.html
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デジタルこどもBASEでは、学校に行きづらい小中学生のための「ふらっとラボ」を、大田区で月に1回開いています。参加は無料で、パソコンは一人1台用意しています。次回は11月16日(月)13時からです。
