デジタルこどもBASEのロゴ特定非営利活動法人デジタルこどもBASE
中学生の学習ノート教科書をもう一段くわしく

多項式の加減 ── かっこを外して同類項をまとめる ── 教科書頻出の違い 3 ペア

中2数学(数学)の「多項式の加減 ── かっこを外して同類項をまとめる」で混同しやすい比較ペアを 3 組、比較表と「なぜ違うか」「混同しやすいポイント」「テスト頻出」までセットで整理しました。

この章の比較ペア(まとめ表)

比較ペアAB
足し算のかっこ外しと引き算のかっこ外しの違い足し算のかっこ外し引き算のかっこ外し
同類項とそうでない項の違い同類項同類項でない項
加減と分配法則(数をかける)の違い多項式どうしの加減多項式と数の乗除

1. 足し算のかっこ外しと引き算のかっこ外しの違い

比べる軸足し算のかっこ外し引き算のかっこ外し
式の形(A) + (B)(A) − (B)
かっこ前の符号プラス(または何もなし)マイナス
かっこ内の符号そのまま(変えない)すべての項を反転
考え方の根拠+1 を中身にかけている−1 を中身にかけている
例:(5x+2y) と (3x−4y) の加減(5x+2y)+(3x−4y) = 5x+2y+3x−4y(5x+2y)−(3x−4y) = 5x+2y−3x+4y
ミスのしやすさ比較的少ない符号変え忘れが頻発
計算後の流れそのまま同類項をまとめる符号を確定してから同類項をまとめる

なぜこの違いが生まれたのか

引き算のかっこは「−1 × (中身)」と同じ意味なので、中の各項すべてに −1 をかけることになり、符号がすべて反転します。足し算は +1 をかけているのと同じなので、中身はそのまま。この「マイナスの分配」を意識できるかどうかが、加減計算の最大の分かれ目です。

混同しやすいポイント

引き算で最初の項だけ符号を変えて、後ろの項を変え忘れるのが定番ミス。例:(5x+2y)−(3x−4y) を「5x+2y−3x−4y」としてしまう。−4y は +4y に直す必要があります。

テストでの聞かれ方

「次の式を計算しなさい」で( )−( )の形が出題され、符号反転を全項できているかが採点ポイント。マイナス記号の分配を問うため、引く式の中に負の項を必ず含めた問題が定番です。

2. 同類項とそうでない項の違い

比べる軸同類項同類項でない項
定義文字の種類と次数(指数)が同じ項文字の種類か次数のどちらかが違う項
まとめられるかまとめられる(係数だけを足し引き)まとめられない
例(文字1種類)3x と 5x、7a と −4a3x と 5x²(次数が違う)
例(文字2種類)2a²b と −3a²b2a²b と 3ab²(次数の組合せが違う)
計算後の文字部分変わらない(3x+5x=8x)並べて書くだけ(2x+3y のまま)
定数項の扱い定数項どうしは同類項としてまとめられる(4+2=6)文字を含む項とは同類項にならない(例:3 と 2x はまとめられない)
係数の操作x の係数は1、−x の係数は−1として係数を足し引きする同類項でない項では係数を足し引きする操作自体が起こらない

なぜこの違いが生まれたのか

同類項とは「文字部分が完全に一致する項」のこと。文字が同じでも指数(次数)が違えば別物で、x と x² は別の量を表します。同類項だけまとめられるのは、3x+5x が x の3個分と5個分の合計と考えられるから。文字が違うとこの「個数の足し算」ができません。

混同しやすいポイント

3x と 5x² を同類項と勘違いしてまとめてしまうミスや、2a²b と 3ab² を同じ扱いにしてしまうミスが多発。係数の近さで判断せず、文字と指数を1つずつ照合することが大切です。

テストでの聞かれ方

「次の式の同類項をまとめなさい」で、わざとx と x²、ab² と a²b のような紛らわしい項が混ざった式が出題される。同類項を見つけて○で囲ませる小問もあり、見分けの精度が問われます。

3. 加減と分配法則(数をかける)の違い

比べる軸多項式どうしの加減多項式と数の乗除
式の形(A) ± (B)k × (A)、または (A) ÷ k
やることかっこを外して同類項をまとめる分配法則ですべての項に k をかける
係数の扱い同じ文字の係数を足し引き各項の係数に k をかける
指数の変化変わらない変わらない(係数だけ変わる)
例(2x+3y)+(4x−y)=6x+2y3(2x−5y+4)=6x−15y+12
割り算の扱い加減には割り算は登場しない(同類項の係数を足し引きするだけ)÷k は ×(1/k) に直して各項にかける
つまずきポイントマイナスの分配・同類項の判別前の項だけにかけて後ろを忘れる

なぜこの違いが生まれたのか

加減では「同じ種類の量どうしの足し引き」をするので係数の計算だけですが、分配法則は「外側の数を中身全員に配る」操作なので、すべての項に同じ数をかけます。どちらも指数は変わらず係数だけが動く点は同じで、加法と乗法のルールを混同しないことが大事です。

混同しやすいポイント

2(x+3)=2x+3 のように、前の項にしかかけないのが代表ミス。また、−3(x−2) を −3x−6 としてしまう「マイナスを後ろの項にかけ忘れる」ミスも多発します(正しくは −3×(−2)=+6 なので −3x+6)。

テストでの聞かれ方

「次の計算をしなさい」として 3(2x−5y+4) や (6x−9y+3)÷(−3) が出題される。負の数での分配や、÷ を ×逆数 に直せるかが定番の確認ポイントです。

関連

出典・最終更新

  • 出典基盤:教科書(数学)の核となる事実と概念データに基づく整理。
  • 編集方針:教科書頻出の混同ペアを、比較表と背景説明、混同ポイント、テストでの問われ方までセットで提示しています。
  • 最終更新:2026-06-27