この章の比較ペア(まとめ表)
| 比較ペア | A | B |
|---|---|---|
| 促成栽培と抑制栽培の違い | 促成栽培 | 抑制栽培 |
| 養殖業と栽培漁業の違い | 養殖業 | 栽培漁業 |
| 加工貿易と現地生産の違い | 加工貿易 | 現地生産 |
1. 促成栽培と抑制栽培の違い
| 比べる軸 | 促成栽培 | 抑制栽培 |
|---|---|---|
| 利用する気候 | 温暖な気候とビニールハウス | 夏でも涼しい高原の気候 |
| 出荷時期の工夫 | 他の産地より早める | 他の産地の出荷後に遅らせる |
| 代表産地 | 宮崎平野・高知平野 | 長野県野辺山原・群馬県嬬恋村 |
| 代表作物 | きゅうり・ピーマン・なす | レタス・キャベツ(高原野菜) |
なぜこの違いが生まれたのか
促成栽培は温暖な気候を持つ地域がビニールハウスを組み合わせて他の産地より早く育てる工夫、抑制栽培は夏でも涼しい高原の気候を持つ地域がその涼しさを生かして他の産地の出荷が終わったあとにずらす工夫です。どちらも「他の産地とずらして高く売る」という同じ目的から出発していますが、その地域が持つ気候の特徴(暖かいか涼しいか)によって、早めるか遅らせるかの方向が分かれます。
混同しやすいポイント
促成=暖かい地方、抑制=涼しい高原という地域の気候と方向を逆に覚えやすいです。「促成=早める=暖かい」「抑制=遅らせる=涼しい」とセットで覚えます。
テストでの聞かれ方
「宮崎平野・高知平野で行われる栽培方法と、長野県の高原などで行われる栽培方法をそれぞれ答えなさい」という設問で頻出です。
2. 養殖業と栽培漁業の違い
| 比べる軸 | 養殖業 | 栽培漁業 |
|---|---|---|
| 育て方の範囲 | 卵や稚魚から出荷までずっと人が育てる | 弱い時期だけ人が育て途中から自然の海に放流 |
| 管理の場所 | いけすなどで管理 | 途中からは自然の海 |
| 代表例 | 広島のかき、愛媛のたい、鹿児島のぶり | 北海道のほたて・さけ |
なぜこの違いが生まれたのか
養殖業は出荷できる大きさになるまで人が管理し続けるため、確実に収穫を見込めますが手間とコストがかかります。栽培漁業は卵から稚魚になるまでのもっとも弱い時期だけ人が守り、その後は自然の海に放流するため、自然の力を借りて広い海で育てられます。育て方の範囲(ずっとか途中までか)の違いが、それぞれの漁業の仕組みを分けています。
混同しやすいポイント
どちらも「つくり育てる漁業」とまとめて覚えやすいですが、養殖業は最後まで人が育て、栽培漁業は途中から自然に委ねる点で範囲が異なります。
テストでの聞かれ方
「200海里の排他的経済水域の設定で縮小した漁業は何か。また、その後広まった『つくり育てる漁業』を2つ答えなさい」という設問で問われます。
3. 加工貿易と現地生産の違い
| 比べる軸 | 加工貿易 | 現地生産 |
|---|---|---|
| 仕組み | 原料を輸入し製品に加工して輸出 | 貿易摩擦や人件費の安さを背景に海外に工場を移す |
| 時期 | 戦後の日本の工業発展を支えた | 1980年代以降に進んだ |
| 国内経済への影響 | 国内で生産・雇用が生まれる | 国内の生産・雇用が減る |
| 課題 | 戦後の工業発展を支えた重要なしくみ | 産業の空洞化 |
なぜこの違いが生まれたのか
加工貿易は原料を輸入し高い技術で製品に加工して輸出するしくみで、戦後の日本が資源を持たない中で工業を発展させるために採用した方法です。しかし1980年代以降、貿易摩擦や海外の人件費の安さを背景に、日本企業が海外に工場を移して現地で生産する動きが進み、国内の生産・雇用が減る産業の空洞化という新しい課題が生まれました。
混同しやすいポイント
輸入品目に機械類が増えたことを見て「加工貿易は今も変わらない」と考えやすいですが、実際には現地生産という逆方向の動きが背景にあります。
テストでの聞かれ方
「『加工貿易』から『現地生産』へと日本企業の動きが変化してきた理由と、その結果として国内に生じる課題を説明しなさい」という記述問題で頻出です。
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出典・最終更新
- 出典基盤:教科書(社会)の核となる事実と概念データに基づく整理。
- 編集方針:教科書頻出の混同ペアを、比較表と背景説明、混同ポイント、テストでの問われ方までセットで提示しています。
- 最終更新:2026-08-14
