デジタルこどもBASEのロゴ特定非営利活動法人デジタルこどもBASE
中学生の学習ノート教科書をもう一段くわしく

5章 三角形と四角形 ── 章末40問問題集

5章の総まとめ 40問。二等辺三角形・直角三角形・平行四辺形・特殊な四角形の性質と証明を総復習しましょう。

復習のポイント

  • 二等辺三角形:底角が等しい、頂角の二等分線は底辺を垂直二等分
  • 正三角形:3辺・3角等しい(60°ずつ)
  • 直角三角形の合同:斜辺と1辺/斜辺と1鋭角
  • 平行四辺形:対辺等しい・対角等しい・対角線が中点で交わる・隣り合う角の和180°
  • ひし形:4辺等しい、対角線が垂直
  • 長方形:4角直角、対角線が等しい
  • 正方形:ひし形 + 長方形
  • 平行線と面積:底辺共通・高さ共通なら面積等しい(等積変形)

図形の性質を選ぶ手順

  • 二等辺三角形、直角三角形、平行四辺形など、名前のついた図形は「定義」と「性質」を分けて使う。
  • 平行四辺形を示すなら、向かい合う辺の平行・等しい、対角線の中点一致など、条件を問題に合わせて選ぶ。
  • 面積問題では、底辺と高さが同じか、平行線にはさまれているかを先に見る。
  • 証明の途中でできた合同・相似・平行を、次の一手の根拠として使う。
注意
  • 「長方形なら平行四辺形」は正しいが、「平行四辺形なら長方形」はいつも正しいわけではない。
  • ひし形・長方形・正方形の判定は、追加条件が何かを言葉で確認する。

この章でつまずきやすいところ

5章の章末問題を読んでいると、「性質」と「条件」の向きや、平行四辺形・長方形・ひし形の関係が頭の中でこんがらがる場面が出てきます。問題文の途中で迷いやすい4つの瞬間を整理しておきましょう。

性質と条件を同じ向きで読んでしまう

  • つまずく場面:問題文に「平行四辺形であることを示せ」と書いてあるのに、頭の中で平行四辺形の性質(対辺が等しいなど)を結論として使ってしまい、何を根拠に何を導くのか分からなくなる場面。
  • 克服のコツ:因果関係で整理する。性質は「図形→言えること」、条件は「言えること→図形」と矢印の向きが逆。問題文が「示せ」なら条件側を集める、「だから〜になる」なら性質側を使う、と読みながら向きを決める。
  • ミニ例:「対辺が平行で等しい四角形ABCDは平行四辺形である」は条件。一方「平行四辺形ABCDだから対角線は中点で交わる」は性質として使っている。

長方形なら平行四辺形を逆向きに思い込む

  • つまずく場面:「平行四辺形ABCDで…」と問題文を読んだ瞬間に、頭の中で勝手に長方形やひし形を描いてしまい、対角線が等しい・垂直だと決め打ちしてから図を書き始めてしまう場面。
  • 克服のコツ:位置関係で整理する。長方形・ひし形・正方形は平行四辺形の中の特別な仲間であって、その逆は成り立たない。問題文に「直角」「4辺等しい」など追加条件が書かれていないかを先に確認してから図を描く。
  • ミニ例:「平行四辺形ABCD」とだけ書かれた問題で、対角線AC=BDと勝手に決めてはいけない。対角線が等しいと書いてあって初めて長方形と判断できる。

二等辺三角形の頂角と底角を取り違える

  • つまずく場面:「二等辺三角形で頂角が80°のとき底角は?」のような設問で、本文の「底角が等しい」という文を読みながら、どちらが頂角でどちらが底角だったかが一瞬わからなくなる場面。
  • 克服のコツ:位置関係で整理する。等しい2辺ではさまれた角が頂角、残りの底辺の両端にあるのが底角。問題の図を見たら、まず「等しい辺の印」がどこに付いているかを探し、その間の角を頂角と決めてから計算に入る。
  • ミニ例:頂角80°の二等辺三角形なら、底角は(180−80)÷2 = 50°。逆に底角が40°と書かれていたら、頂角は180−40×2 = 100°。

直角三角形の合同条件を普通の三角形と同じ手順で探す

  • つまずく場面:直角三角形どうしの合同を示す問題で、本文の「斜辺と1辺」「斜辺と1鋭角」という条件をすぐ思い出せず、3辺や2辺と1角といった一般の三角形の合同条件をひと通り当てはめようとして手が止まる場面。
  • 克服のコツ:見分け方で整理する。まず「直角が共有されているか」を確認するのが第一歩。直角が共通なら、残りは斜辺+1辺か斜辺+1鋭角のどちらかを揃えれば良い、という流れにすぐ切り替える。
  • ミニ例:問題に直角の印が両方の三角形に付いていたら、まず斜辺の長さが等しいかを探す。斜辺が共通辺なら、あと1辺か1鋭角を見つければ合同が示せる。
📄 この章の印刷プリント(PDF・解答つき)を無料配布中 ── PDFをダウンロード プリント一覧へ
A 性質(10問)
  1. 二等辺三角形の性質を2つ
  2. 正三角形の性質
  3. 直角三角形の合同条件を2つ
  4. 平行四辺形の対辺の関係
  5. 平行四辺形の対角の関係
  6. 平行四辺形の対角線の関係
  7. ひし形の特徴(平行四辺形以外)
  8. 長方形の特徴(平行四辺形以外)
  9. 正方形は何の特徴を併せ持つか
  10. 平行四辺形になるための条件を3つ
答えを見る

(1) 底角が等しい、頂角の二等分線は底辺を垂直に二等分

(2) 3辺等しい・3角60°

(3) 斜辺と1辺、斜辺と1鋭角

(4) 等しい (5) 等しい (6) 中点で交わる

(7) 4辺が等しい、対角線が垂直

(8) 4角が直角、対角線が等しい

(9) ひし形と長方形両方の特徴

(10) 2組の対辺平行/2組の対辺等しい/2組の対角等しい/対角線が中点で交わる/1組の対辺が平行かつ等しい から3つ

B 角度計算(10問)
  1. 二等辺三角形で頂角 80° のとき底角
  2. 平行四辺形で隣り合う角の一方が 110°、もう一方は
  3. 正三角形の内角
  4. 長方形の対角の和
  5. 正方形の対角線同士のなす角
  6. 二等辺三角形で底角40° のとき頂角
  7. 平行四辺形 ABCD で ∠A = 70° の時 ∠B、∠C、∠D
  8. ひし形の対角線で分かれた4つの三角形は何三角形か
  9. 正方形の対角線の長さは1辺の何倍か(参考、中3範囲)
  10. 三角形で2角が等しいとき、その三角形は
答えを見る

(1) 50° (2) 70° (3) 60° (4) 180° (5) 90°(垂直)

(6) 180−80 = 100° (7) ∠B=110°, ∠C=70°, ∠D=110°

(8) 直角三角形(しかも合同4つ)

(9) √2 倍(参考、中3で詳しく)

(10) 二等辺三角形(底角の逆)

C 合同条件と特殊四角形(10問)
  1. 「斜辺と他の1辺」が合同条件として使えるのは何三角形か
  2. 合同を示すために、どの合同条件を選ぶか判断のコツ
  3. 平行四辺形が長方形になる条件は何か
  4. 平行四辺形がひし形になる条件は何か
  5. 平行四辺形が正方形になる条件は何か
  6. 対角線がそれぞれの中点で交わる四角形は
  7. 対角線が垂直に交わる平行四辺形は
  8. 対角線が等しい平行四辺形は
  9. 対角線が垂直で長さも等しい平行四辺形は
  10. 台形は平行四辺形か
答えを見る

(1) 直角三角形 (2) 仮定で与えられたもの・共通・対頂角などから3つ揃える

(3) 1つの角が直角(または対角線が等しい)

(4) 4辺が等しい(または対角線が垂直)

(5) ひし形+直角、または長方形+4辺等しい

(6) 平行四辺形 (7) ひし形 (8) 長方形 (9) 正方形 (10) 違う(1組のみ平行)

D 平行線と面積(10問)
  1. 平行な2直線間で、底辺共通の三角形の面積関係
  2. 等積変形のために引く補助線の方向
  3. 四角形の面積を1つの三角形に変形するには
  4. 三角形の中線(中点を通る線)はどんな関係を持つか
  5. 平行四辺形を二等分する直線が通る点
  6. 底辺 10cm、高さ 6cm の三角形の面積
  7. 底辺 8cm、高さ 5cm の平行四辺形の面積
  8. 対角線 6cm、8cm のひし形の面積
  9. 1辺 5cm の正方形の面積
  10. 長方形の縦 4cm、横 7cm の面積
答えを見る

(1) 面積等しい(底辺・高さ共通)

(2) ある辺に平行な線

(3) 対角線で分け、頂点を平行線上で動かす

(4) 中線は元の三角形の面積を二等分

(5) 対角線の交点(中心)

(6) 30cm²(=10×6/2) (7) 40cm²(=8×5)

(8) 24cm²(=6×8/2) (9) 25cm² (10) 28cm²

テスト前のチェックリスト

  • □ 二等辺三角形:底角等しい、頂角の二等分線は底辺を垂直二等分
  • □ 直角三角形の合同:斜辺と1辺、斜辺と1鋭角
  • □ 平行四辺形の4つの性質と5つの条件
  • □ ひし形・長方形・正方形の関係
  • □ 対角線の特徴の整理
  • □ 平行線と面積(等積変形)
  • □ 証明問題の標準フォーマット
つまずきポイントの再確認
  • 正方形は長方形でもありひし形でもある
  • 性質と条件は逆向き(性質:平行四辺形→こうなる、条件:こうなる→平行四辺形)
  • 台形は平行四辺形ではない(1組のみ平行)
  • 合同を示せれば対応する辺・角がすべて等しい

もっと知る ── 発展・実生活(出典つき)

※ 教科書の内容に、信頼できる出典をもとにした発展・実生活・時事の話題を補足しています(教科書そのものではありません)。

三角形は変形しにくいから橋になる実生活

鉄道や道路の「トラス橋」は、棒状の部材を組んで三角形をたくさん作った構造です。四角形は横から力が加わると平行四辺形のように形がくずれてしまいますが、三角形は辺の長さが決まると形が変わらないため、長い橋を少ない材料で支えられます。

出典:国土交通省 中部地方整備局 中部技術事務所「トラス橋」

1種類で敷きつめられるのは3つの正多角形だけ発展

床のタイルのように、1種類の正多角形だけですき間も重なりもなく平面をうめられるのは、正三角形・正方形・正六角形の3種類しかありません。1つの頂点に集まる角の和がちょうど360°になる、つまり内角が360°の約数になる正多角形がこの3つだけだからです。

出典:筑波大学 教育開発国際協力研究センター(CRICED)「敷き詰めの数学的解説」

正六角形のハニカム構造が軽くて丈夫な理由実生活

ハチの巣のように正六角形をしきつめた「ハニカム構造」は、軽いのに強いため航空機の機体や新幹線などに使われています。同じ面積で平面をしきつめられる図形のうち、まわりの長さがいちばん短い(最も円に近い)のが正六角形なので、少ない材料で頑丈な形が作れるのです。

出典:ウィキペディア「ハニカム構造」

電車の「菱形パンタグラフ」実生活

電車が架線から電気を取り入れる集電装置のうち、ひし形に近い形をしたものは「菱形パンタグラフ」と呼ばれます。じょうぶで壊れにくいため長く使われてきましたが、可動部が重く高速時の空気抵抗が大きいため、近年はより軽いシングルアーム型に置きかわってきています。

出典:ウィキペディア「パンタグラフ (鉄道)」

エッフェル塔も三角形を組んだ鉄の構造発展

高さ約300mのエッフェル塔は、鋼より炭素の少ない錬鉄を組み上げた「鉄のトラス構造」の塔として実現しました。設計者エッフェルが最も重視したのは強風(風圧)への抵抗で、三角形を組み合わせた骨組みが変形しにくい性質を生かして、高くても風に耐える形になっています。

出典:ウィキペディア「エッフェル塔」