この章の比較ペア(まとめ表)
| 比較ペア | A | B |
|---|---|---|
| 酸とアルカリの違い | 酸(さん) | アルカリ |
| 強い酸(強酸)と濃い酸の違い | 強い酸(強酸) | 濃い酸(濃い酸性水溶液) |
| pHの数値の読み方(小さい vs 大きい) | pHが小さい | pHが大きい |
1. 酸とアルカリの違い
| 比べる軸 | 酸(さん) | アルカリ |
|---|---|---|
| 出すイオン | H⁺(水素イオン)を出す | OH⁻(水酸化物イオン)を出す |
| 代表例 | 塩酸HCl・硫酸H₂SO₄・酢酸CH₃COOH | 水酸化ナトリウムNaOH・水酸化カルシウムCa(OH)₂・KOH |
| 青色リトマス紙 | 赤に変える | 変化しない |
| 赤色リトマス紙 | 変化しない | 青に変える |
| BTB液の色 | 黄色 | 青色 |
| フェノールフタレイン | 無色のまま | 赤色になる |
| pHの範囲 | 7より小さい(0〜6) | 7より大きい(8〜14) |
| 身近な例 | レモン汁・食酢・胃酸・炭酸水 | 石けん水・重曹水・アンモニア水 |
なぜこの違いが生まれたのか
酸とアルカリの正体は電離(でんり)で出てくるイオンのちがいです。酸は水にとけるとH⁺を出し、このH⁺が酸性のすっぱさやリトマス紙を赤くする働きを生みます。アルカリは水にとけるとOH⁻を出し、このOH⁻がぬるぬるした感じや赤リトマス紙を青くする働きの正体です。同じ物質でもイオンに分かれるかどうかで性質が決まります。
混同しやすいポイント
「酸=すっぱい」「アルカリ=苦い」という感覚だけで判断するのは×。水酸化ナトリウムをなめて確かめるのは絶対にダメ。必ずリトマス紙・BTB液・pHなどの指示薬で確認します。
テストでの聞かれ方
「水にとかしてH⁺を出す物質を何というか」「BTB液を加えて黄色になった水溶液の性質は何か」「次のうちアルカリ性を示すものをすべて選べ(NaOH、HCl、NaCl…)」のように、定義・指示薬の色・代表物質がセットで問われます。
2. 強い酸(強酸)と濃い酸の違い
| 比べる軸 | 強い酸(強酸) | 濃い酸(濃い酸性水溶液) |
|---|---|---|
| 何を表す言葉か | 電離度(でんりど)の大きさ | 水溶液中の酸の量(濃度) |
| 判断のしかた | とけた分子のうち何%がイオンになるか | 水にとけている酸の重さ・割合 |
| 電離度との関係 | 電離度がほぼ1(100%電離する) | 電離度は問わない(強酸でも弱酸でもよい) |
| 代表例 | 塩酸HCl・硫酸H₂SO₄・硝酸HNO₃ | 同じ塩酸でも水を少なくしたもの |
| 薄めるとどうなる | 薄めても「強酸」は強酸のまま | 薄めれば「うすい酸」になりpHは7に近づく |
| 反対の概念 | 弱い酸(電離度が小さい:酢酸・炭酸) | うすい酸(濃度がうすい:薄めた塩酸など) |
なぜこの違いが生まれたのか
「強い/弱い」は電離度(どれだけイオンに分かれるか)で決まり、「濃い/うすい」は水にとけている量で決まります。だから強い酸でもうすめればpHは上がり、逆に弱い酸でも濃ければpHが下がることがあります。2つの言葉は別のものさしを表しているので、混ぜて使ってはいけません。
混同しやすいポイント
「強酸=濃い酸」と思い込むのは×。塩酸を水でうんと薄めれば、強酸でもpHは6近くになります。逆に酢酸を煮つめて濃くしても「強酸」にはなりません。
テストでの聞かれ方
「同じ塩酸でも濃さがちがうとpHはどうなるか」「強酸と弱酸を電離度で区別せよ」「うすい塩酸と濃い酢酸ではどちらがpHが小さいか」のように、電離度と濃度の区別を聞く問題が出ます。
3. pHの数値の読み方(小さい vs 大きい)
| 比べる軸 | pHが小さい | pHが大きい |
|---|---|---|
| pHの値 | 0〜6(7未満) | 8〜14(7より大きい) |
| 示す性質 | 酸性 | アルカリ性 |
| 多いイオン | H⁺が多い | OH⁻が多い |
| 値が中性から離れるほど | 酸性が強くなる | アルカリ性が強くなる |
| 数値が1変わったときのH⁺濃度 | pHが1下がるとH⁺濃度は10倍になる(酸性が強くなる) | pHが1上がるとH⁺濃度は1/10になる(アルカリ性が強くなる) |
| BTB液の色 | 黄色(pH7未満) | 青色(pH7より大) |
| 代表例 | 胃酸pH1・レモンpH2・酢pH3 | 重曹水pH8・石けん水pH10・NaOH pH13 |
なぜこの違いが生まれたのか
pHは0〜14の数字で水溶液の酸性・アルカリ性の強さを表します。pH=7が中性で、ここからのはなれぐあいで強さがわかります。数字が1ちがうと水素イオン濃度は10倍もちがうので、pH3とpH5では100倍の差。「数字が大きい=酸性が強い」と勘ちがいしやすいので注意です。
混同しやすいポイント
「pHの数字が大きいほど酸性が強い」と覚えるのは×。逆で、数字が小さいほど酸性が強い。また「pHが1ちがうだけだから少しの差」と思いがちですが、実際は10倍の差です。
テストでの聞かれ方
「pH=4とpH=12の水溶液はそれぞれ何性か」「pH=2とpH=4ではH⁺濃度は何倍ちがうか」「BTB液で黄色になった水溶液のpHはどんな範囲か」のように、数値→性質→イオン濃度の対応で問われます。
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出典・最終更新
- 出典基盤:教科書(理科)の核となる事実と概念データに基づく整理。
- 編集方針:教科書頻出の混同ペアを、比較表と背景説明、混同ポイント、テストでの問われ方までセットで提示しています。
- 最終更新:2026-06-27
