デジタルこどもBASEのロゴ特定非営利活動法人デジタルこどもBASE
中学生の学習ノート教科書をもう一段くわしく

正負の数の乗法 ── 教科書頻出の違い 3 ペア

中1数学(数学)の「正負の数の乗法」で混同しやすい比較ペアを 3 組、比較表と「なぜ違うか」「混同しやすいポイント」「テスト頻出」までセットで整理しました。

この章の比較ペア(まとめ表)

比較ペアAB
同符号の積と異符号の積の違い同符号の積異符号の積
2数の積と3つ以上の積の違い2数の積3つ以上の積
−1倍と0倍の違い−1をかける0をかける

1. 同符号の積と異符号の積の違い

比べる軸同符号の積異符号の積
符号の組み合わせ(+)×(+) または (−)×(−)(+)×(−) または (−)×(+)
答えの符号+(プラス)−(マイナス)
計算例(−3)×(−4)=+12(−3)×(+4)=−12
東西移動でのイメージ西向き(−)×過去(−)=東向き(+)のように、向きと時間の前後が両方マイナスなら結果は+東向き(+)×過去(−)=西向き(−)のように、片方だけがマイナスなら結果は−
絶対値の計算方法普通にかけ算(3×4=12)普通にかけ算(3×4=12)
符号の決め方の手順まず同符号と判定 → 符号は+まず異符号と判定 → 符号は−
代表的な誤答(−)×(−) を −にしてしまう(例:(−2)×(−3)=−6)。マイナスが2つで「もっとマイナス」と感じてしまう心理が原因符号を判定せず絶対値だけ書いて+にしてしまう(例:(+2)×(−3)=+6)。符号を片方しか見ない・絶対値だけで判断してしまうのが原因

なぜこの違いが生まれたのか

正負の乗法は、東西にのびる道で 向きと時間の前後 を組み合わせて考えると納得できます。向きが同じ性質どうしの組み合わせ(同符号)は同じ方向に進むので+、反対の性質どうしの組み合わせ(異符号)は反対方向に行ってしまうので−になります。だから 符号と絶対値は別々に 計算するルールが成り立つのです。

混同しやすいポイント

(−)×(−) を − にしてしまう誤答がいちばん多いです。マイナスが2つ並ぶと「もっとマイナス」と感じてしまいますが、規則性で見ると −×− は必ず+ です。

テストでの聞かれ方

「次を計算しなさい」の形で 4種の符号パターン を混ぜて出題されます。(−7)×(−6) や (+9)×(−3) のように、まず 符号を判定 → 絶対値を普通にかけ算、の2段階で答える流れを問われます。

2. 2数の積と3つ以上の積の違い

比べる軸2数の積3つ以上の積
符号の決め方同符号→+、異符号→−負の数の個数の偶奇で決める
判定の手順2つの符号が同じか違うかを見るマイナスの因数を数える
答えが+になる条件両方が同符号のとき負の数が偶数個(0,2,4個…)
答えが−になる条件符号が異なるとき負の数が奇数個(1,3,5個…)
計算例(−3)×(+4)=−12(−2)×(−3)×(−4)=−24(負3個→−)
絶対値の処理2つの絶対値をかけるすべての絶対値をまとめてかける
工夫のしどころ符号と絶対値を分けるだけ交換・結合法則で計算しやすい組を作る

なぜこの違いが生まれたのか

2数の積では「同符号か異符号か」だけ見ればよいですが、3つ以上になると組み合わせが増えて大変です。そこで 負の数を何個含んでいるか だけに注目すれば、偶数個なら+、奇数個なら−と一発で決まります。これは2数のルールを繰り返し適用した結果で、マイナスが2個そろうごとに+に戻る ためです。

混同しやすいポイント

3つ以上の積で 負の個数を数え忘れる ミスが多いです。とくに 負3個を+にしてしまう 誤答が定番。「偶数個→+/奇数個→−」を式の横にメモする習慣をつけましょう。

テストでの聞かれ方

(−2)×(+3)×(−4) のような 3〜4個の積 を計算させ、「負の数の個数 に注目して符号を決めなさい」と誘導する問題が出ます。(−25)×(−4)×(−7) のように 負の数を含みつつ絶対値の組み合わせを工夫 できる例では、先に (−25)×(−4)=+100 を作って残りをかけ、負の個数で符号を決め、絶対値はキリの良い組で計算する という二段構えが問われます。

3. −1倍と0倍の違い

比べる軸−1をかける0をかける
計算の意味符号を反対にする操作値を消して0にする操作
計算例(正の数)(−1)×(+6)=−60×(+6)=0
計算例(負の数)(−1)×(−6)=+60×(−6)=0
結果の符号もとの符号の反対符号は考えない(0は符号なし)
絶対値の変化変わらない(同じ大きさ)0になる(大きさが消える)
他の表記との関係−(−3)=(−1)×(−3)=+3 と同じ式の中に0があれば符号判定より先に答え0
使いどころマイナス記号を外す・つけ直すとき0を含む積を素早く処理するとき

なぜこの違いが生まれたのか

−1倍は「符号を反対にする」だけ で絶対値は変わらない、特別な乗法です。一方 0倍はどんな数でも結果が0 になり、符号すら関係なくなります。−1倍は「マイナスが前につくと符号が反対」という感覚そのものなので、−(−3) のような式変形に役立ちます。

混同しやすいポイント

−(−8) は (−1)×(−8)=+8 になるのに、マイナス記号を1つだけ消して −8 のまま にしてしまう誤答が多いです。マイナスの前のマイナスを外し忘れる・符号を1つしか消さないという発生メカニズムが原因です。また0が含まれる積で、符号を考えてから0にしてしまう遠回りも要注意です。

テストでの聞かれ方

「次を簡単にしなさい」の形で −(−8)、−(+5) のような式が出ます。また「(−12)×0」のように 0を含む積 を混ぜて、0倍は即0と判断できるかを問う問題もよく出題されます。

関連

出典・最終更新

  • 出典基盤:教科書(数学)の核となる事実と概念データに基づく整理。
  • 編集方針:教科書頻出の混同ペアを、比較表と背景説明、混同ポイント、テストでの問われ方までセットで提示しています。
  • 最終更新:2026-06-27