デジタルこどもBASEのロゴ特定非営利活動法人デジタルこどもBASE
中学生の学習ノート教科書をもう一段くわしく

角の二等分線・垂線の作図 ── 教科書頻出の違い 3 ペア

中1数学(数学)の「角の二等分線・垂線の作図」で混同しやすい比較ペアを 3 組、比較表と「なぜ違うか」「混同しやすいポイント」「テスト頻出」までセットで整理しました。

この章の比較ペア(まとめ表)

比較ペアAB
角の二等分線と垂線の違い角の二等分線垂線
直線上の点を通る垂線と直線外の点から下ろす垂線の違い直線上の点の垂線直線外の点の垂線
垂直二等分線と角の二等分線の違い垂直二等分線角の二等分線

1. 角の二等分線と垂線の違い

比べる軸角の二等分線垂線
目的1つの角を等しい2つの角に分けるある直線と直角(90°)に交わる線を引く
出発点角の頂点O直線上の点または直線外の点P
原理(等距離の対象)2辺から等距離「2点から等距離」の応用
最初に描く弧頂点Oを中心に2辺と交わる弧点Pを中心に直線と交わる弧
結ぶ線頂点Oと交点Rを結ぶ半直線点Pと交点を結ぶ直線
結果の見え方角度が半分に分けられる直線と90°で交わる
コンパスの役割2辺からの等距離点を作る直線上(または直線への)等距離点を作る

なぜこの違いが生まれたのか

どちらも「同じ半径を作るコンパス」で等距離点を見つける作図ですが、対象が違います。角の二等分線は2辺から等距離の点をとって角を半分にし、垂線は直線に対して等距離の関係を使って90°の線を立てます。出発点(頂点か点か)と最初の弧の中心が異なるため、結果も「角を分ける線」と「直角に交わる線」に分かれます。

混同しやすいポイント

両方とも「コンパスで弧を描く」ので作図の手順を取り違えがち。角の二等分線は頂点Oが中心の弧から始めるのに対し、垂線は点Pが中心の弧から始める点を混同しやすい。

テストでの聞かれ方

「次の作図のうち角の二等分線はどれか」「∠AOBの二等分線を作図せよ」「点Pから直線lに垂線を下ろせ」など、手順を3ステップで書かせる記述問題と、用語と原理(2辺から等距離/直角)を答えさせる用語問題が頻出。

2. 直線上の点を通る垂線と直線外の点から下ろす垂線の違い

比べる軸直線上の点の垂線直線外の点の垂線
点Pの位置直線l上にある直線lの外にある
考え方の見立て180°の角の二等分と同じPから直線へ等距離点を作る
最初の弧の中心P(直線上の点)P(直線外の点)
最初の弧の半径任意(短すぎなければよい、直線l上で2点A、Bと交わる長さ)Pから直線lに届く長さ(直線lと2点A、Bで交わる半径)
2つ目の弧の中心と半径条件AとBを中心に同じ半径(AB/2より大きい)で2弧を描き交点Cを作るAとBを中心に同じ半径(AB/2より大きい)で2弧を描き交点Cを作る
結ぶ直線Pと交点Cを結ぶ(直線l上の点Pで90°)Pと交点Cを結ぶ(直線lに垂直)
結果Pにおける直線lの垂線直線lに垂直な線(Pから下ろした垂線)

なぜこの違いが生まれたのか

点Pが直線上にあるか外にあるかで、最初に弧で作る2点A、Bの位置が変わります。直線上の場合は半径は任意でよく、l上にA、Bを作って「PA=PB」とし180°を半分にする発想、外の場合はPから直線lに届く半径でlと2点A、Bを作る発想です。出発の発想は違っても、最後は「2点AとBから等距離の点C」を作ってPと結ぶ点は共通です。なお2つ目の弧でA、Bの反対側に交点を取ると見やすいですが、作図上の必須条件は『半径がAB/2より大きい』ことです。

混同しやすいポイント

直線外の点なのにいきなり直線l上に2点を取ろうとする、または直線上の点なのにPを中心の大きな弧でlと2点を作ろうとするなど、最初の弧の意味を取り違えるミス。2つ目の弧の半径がAB/2以下だと2弧が交わらず交点Cが作れない誤りも多い。90°で交わる確認を忘れ、垂線を斜めに引いてしまう誤答もある。

テストでの聞かれ方

「直線l上の点Pを通る垂線を作図せよ」「直線l外の点Pから垂線を下ろせ」と2パターンを区別して作図させる問題や、3ステップの手順を記述させる問題が頻出。手順番号と中心の点・半径の条件を答えさせる空欄問題も出る。

3. 垂直二等分線と角の二等分線の違い

比べる軸垂直二等分線角の二等分線
対象2点(線分)1つの角(2辺)
等距離の原理2点から等距離2辺から等距離
最初の弧の中心2点A、Bそれぞれ角の頂点O
出来上がる線の性質線分を垂直に2等分する直線角を等しい2つの角に分ける半直線
通る代表点線分ABの中点を通る角の頂点Oを通る
「半分にする」対象長さ(線分)を半分にする角度を半分にする
コンパスの使い方AとBを中心に同じ半径の弧Oを中心の弧→交点P、Qから同じ半径の弧

なぜこの違いが生まれたのか

どちらも「等距離」を使う作図ですが、等距離の対象が違います。垂直二等分線は2点から等距離の点を集めて線分を直角に半分にし、角の二等分線は2辺から等距離の点を集めて角度を半分にします。「半分にする」のが長さか角度かで、最初に弧を描く中心(2点か頂点か)が変わってきます。

混同しやすいポイント

角の二等分線を「辺の長さの二等分」と混同するのが定番ミス。逆に垂直二等分線を「角を分ける線」と勘違いすることもある。どちらが「2点から等距離」でどちらが「2辺から等距離」かを混同しやすい。

テストでの聞かれ方

「3つの作図に共通する仕組みを説明せよ」という記述で、等距離の対象が違うことを答えさせる問題が頻出。また「線分ABの垂直二等分線を作図せよ」「∠AOBの二等分線を作図せよ」と、対象が線分か角かを判断して作図させる問題も定番。

関連

出典・最終更新

  • 出典基盤:教科書(数学)の核となる事実と概念データに基づく整理。
  • 編集方針:教科書頻出の混同ペアを、比較表と背景説明、混同ポイント、テストでの問われ方までセットで提示しています。
  • 最終更新:2026-06-27