この章の比較ペア(まとめ表)
| 比較ペア | A | B |
|---|---|---|
| 外接円(がいせつえん)と内接円(ないせつえん)の違い | 外接円の中心 | 内接円の中心 |
| 垂直二等分線と角の二等分線の違い | 垂直二等分線 | 角の二等分線 |
| 1つの条件と複数条件の作図の違い | 1条件の作図 | 複数条件の作図 |
1. 外接円(がいせつえん)と内接円(ないせつえん)の違い
| 比べる軸 | 外接円の中心 | 内接円の中心 |
|---|---|---|
| どんな円の中心か | 三角形の3つの頂点(ちょうてん)を通る円の中心 | 三角形の3つの辺すべてに接する円の中心 |
| 中心がもつ性質 | 3点(A,B,C)から等距離(とうきょり)にある点 | 3辺から等距離にある点 |
| 等距離の対象 | 点(頂点)からの距離が等しい | 辺からの距離が等しい |
| 使う基本作図 | 垂直二等分線(すいちょくにとうぶんせん) | 角の二等分線 |
| 作図手順 | 辺ABの垂直二等分線と辺BCの垂直二等分線を引き、その交点を中心にする | 角Aの二等分線と角Bの二等分線を引き、その交点を中心にする |
| 半径(はんけい)の決め方 | 中心から頂点A(またはB,C)までの距離 | 中心から辺までの垂直な距離 |
| キーワード | 「点(頂点)から等距離」 | 「辺から等距離」「角を分ける」 |
なぜこの違いが生まれたのか
外接円は頂点を通る円なので「点から等距離」が成り立ち、点から等距離の集まりである垂直二等分線を使います。一方、内接円は辺に接する円なので「辺から等距離」が成り立ち、辺から等距離の集まりである角の二等分線を使います。等距離の対象が「点」か「辺」かで、選ぶ基本作図が変わります。
混同しやすいポイント
外接円なのに角の二等分線を引いてしまう/内接円なのに垂直二等分線を引いてしまう、という取りちがえが頻出。「頂点を通る=点から等距離」「辺に接する=辺から等距離」をセットで覚えること。
テストでの聞かれ方
「3点A,B,Cを通る円の中心を作図せよ」(外接円)や「三角形の3辺に接する円の中心を作図せよ」(内接円)として出題される。等距離の対象を読み分け、対応する基本作図を2本引いて交点を求める手順を残すことが採点ポイント。
2. 垂直二等分線と角の二等分線の違い
| 比べる軸 | 垂直二等分線 | 角の二等分線 |
|---|---|---|
| 対象になる図形 | 線分(せんぶん) | 角(かく) |
| 点の集まりとしての意味 | 線分の両端(2点)から等距離にある点の集まり | 角の2辺から等距離にある点の集まり |
| 等距離の対象 | 「2点」からの距離が等しい | 「2辺」からの距離が等しい |
| 問題文のキーワード | 「2点から等しい距離」「中点」 | 「2辺から等しい距離」「角を等しく分ける」 |
| 応用作図での用途 | 外接円の中心(3点から等距離の点を求める場面) | 内接円の中心 |
| 線分との関係 | 線分の中点を通り、線分に垂直に交わる | 角の頂点を通り、角を半分に分ける |
なぜこの違いが生まれたのか
どちらも「等距離の点の集まり」ですが、等距離の対象が違います。垂直二等分線は2つの点から等しい距離、角の二等分線は2つの辺から等しい距離の点の集まり。問題文に「等距離」の言葉が出たら、その対象が点か辺かを読み分けて、対応する作図を選びます。
混同しやすいポイント
「等距離」だけを見て作図を選んでしまうミスが多い。等距離の対象が点なのか辺なのかを必ず確認すること。たとえば「2点A,Bから等距離の道」は垂直二等分線、「道路と川から等距離」は角の二等分線。
テストでの聞かれ方
「2地点から等距離で道路上の場所を求めよ」のような複数条件の問題で、どの基本作図を選ぶかを判断させる。キーワードと基本作図の対応を答える識別問題や、各条件を満たす図形を作図して交点を答える応用問題が頻出。
3. 1つの条件と複数条件の作図の違い
| 比べる軸 | 1条件の作図 | 複数条件の作図 |
|---|---|---|
| 求めるものの形 | 条件を満たす点の集まり(直線や円) | すべての条件を同時に満たす点 |
| 答えの図形 | ふつう1本の直線または1つの円 | 図形どうしの交点(こうてん) |
| 解の個数 | 条件を満たす点は直線や円の上に無数に並ぶ | 0個・1個・2個など限られた点(交わらないときは0個になる場合もある) |
| 作図の本数 | 1つの基本作図 | 条件の数だけ基本作図を組み合わせる |
| 代表例 | 「2点から等距離の点の集まり」→垂直二等分線 | 「2点から等距離かつ直線l上」→垂直二等分線と直線lの交点 |
| 考える順番 | 等距離の対象を読み、対応する基本作図を選ぶ | 各条件を別々に図形にして、最後に交点を取る |
なぜこの違いが生まれたのか
1つの条件だけなら、それを満たす点は直線や円の上にずらりと並ぶ集まりになります。条件が2つ以上あると、それぞれを満たす集まりを描いて同時に満たす点=交点を探すことになります。だから複数条件の応用作図では、基本作図を組み合わせて交点を出すのです。
混同しやすいポイント
複数条件なのに1本しか引かずに「この直線上の点」と答えてしまう/逆に1条件なのに余計な作図を加えてしまう。また解が2個以上ある場合(円と直線の交点など)を見落としやすい。補助線・円弧は消さないことも忘れがち。
テストでの聞かれ方
「A駅とB駅から等距離で国道l上にあるバス停の位置を作図せよ」のような実用問題が代表例。各条件を満たす図形(垂直二等分線・直線l)を作図し、その交点が答えになると説明させる記述問題が頻出。
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出典・最終更新
- 出典基盤:教科書(数学)の核となる事実と概念データに基づく整理。
- 編集方針:教科書頻出の混同ペアを、比較表と背景説明、混同ポイント、テストでの問われ方までセットで提示しています。
- 最終更新:2026-06-27
