この章の比較ペア(まとめ表)
| 比較ペア | A | B |
|---|---|---|
| 溶質と溶媒の違い | 溶質(ようしつ) | 溶媒(ようばい) |
| 水溶液と水溶液でない液体の違い | 水溶液 | 水溶液でない液体 |
| 「水〇g」と「〇%の食塩水〇g」の違い | 水〇gに溶かす型 | 〇%の食塩水〇g型 |
1. 溶質と溶媒の違い
| 比べる軸 | 溶質(ようしつ) | 溶媒(ようばい) |
|---|---|---|
| 意味 | 溶けている物質 | 溶かしている液体 |
| 食塩水での例 | 食塩(NaCl) | 水(H₂O) |
| 砂糖水での例 | 砂糖 | 水 |
| 状態の例 | 固体・気体・液体のいずれもあり(炭酸水のCO₂、エタノールなど) | 中学では水が中心 |
| 蒸発させたとき | あとに残る(結晶として現れる) | 気体になって出ていく |
| 濃度計算での役割 | 分子(濃度=溶質÷溶液×100 の上) | 分母(溶液)の一部。溶液=溶質+溶媒の関係で間接的に効く |
| 水溶液の呼び方 | 「○○」の部分(食塩水・砂糖水の○○) | 溶媒が水のときだけ「水溶液」と呼ぶ |
なぜこの違いが生まれたのか
水溶液は 溶質+溶媒=溶液 という足し算でできています。溶質は「溶けて見えなくなった物質」で、溶媒は「とかしている液体」。役割がちがうので、蒸発させると溶質だけが残り、溶媒は気体になって出ていきます。この区別ができないと、濃度の式でどこを分母にすればよいか分からなくなります。
混同しやすいポイント
「食塩水の溶質は食塩水」と全体を答えてしまうミス。溶質は溶けている物質だけ。また、溶媒は水とは限らない(中学では水中心)が、溶媒が水のときだけ「水溶液」と呼ぶ点も要注意。
テストでの聞かれ方
「食塩水の溶質・溶媒・溶液をそれぞれ答えよ」「炭酸水の溶質は何か」など、用語を区別させる短答問題で頻出。溶液=溶質+溶媒の関係を式で書かせる出題もある。
2. 水溶液と水溶液でない液体の違い
| 比べる軸 | 水溶液 | 水溶液でない液体 |
|---|---|---|
| 代表例 | 食塩水・砂糖水・硫酸銅水溶液・塩酸・アンモニア水 | 牛乳・墨汁・泥水 |
| 透明か | 透明(色がついていてもよい) | 不透明(にごっている) |
| 均一かどうか | どこをとっても同じ濃さで均一 | 場所によって濃さが違う |
| 長く置いたとき | 下に溜まったり上に浮いたりしない | 沈殿・分離する(泥水は泥が沈む) |
| 粒子の状態 | 水の粒のすき間にバラバラに散っている | 粒が大きいまま浮かんでいる |
| ろ過したとき | ろ紙を通り抜け、溶質は分けられない | ろ紙でこせて固体が残ることがある |
| 分類名 | 水溶液 | 乳濁液(牛乳)・懸濁液(泥水)など |
なぜこの違いが生まれたのか
水溶液は溶質の粒子が水の粒のすき間にバラバラに散っている状態なので、透明で均一になり、ろ紙でも分けられません。一方、牛乳や泥水は粒子が大きすぎて、水中に浮かんでいるだけ。だからにごる・分離するのです。透明=水とは限らないし、色付き=水溶液でないとも限りません。
混同しやすいポイント
「色がついているから水溶液ではない」というミス。硫酸銅水溶液は青色でも水溶液。逆に「白くてもよく混ざっているから水溶液」と思い込み、牛乳を水溶液に入れてしまうのも誤り。
テストでの聞かれ方
「次のうち水溶液であるものをすべて選べ:食塩水/牛乳/墨汁/硫酸銅水溶液/泥水」のような選択問題。透明・均一という2条件で見分けさせる出題が定番。
3. 「水〇g」と「〇%の食塩水〇g」の違い
| 比べる軸 | 水〇gに溶かす型 | 〇%の食塩水〇g型 |
|---|---|---|
| 問題文の例 | 「水95gに食塩5gを溶かした」 | 「5%の食塩水200g」 |
| 〇gが指すもの | 溶媒(水)の質量 | 溶液(食塩水ぜんたい)の質量 |
| 溶液の質量の求め方 | 足し算が必要(水+食塩) | そのまま使える |
| 計算例での溶液量 | 95+5=100g | 200g(そのまま) |
| 使う公式 | 濃度=溶質÷(溶質+溶媒)×100 | 溶質=溶液×濃度÷100 |
| ありがちな失敗 | 水95gで割って5÷95×100にしてしまう | 200gを水の量だと誤解してしまう |
| 計算結果の例 | 5÷100×100=5% | 200×5÷100=10g(食塩) |
なぜこの違いが生まれたのか
濃度の式で割る相手はいつも溶液(全体)であって、水(溶媒)ではありません。「水〇g」と書かれているときの〇gは溶媒の量なので、まず溶液=溶質+溶媒で足し算してから割ります。「〇%の食塩水〇g」と書かれていれば〇gはすでに溶液量なので、そのまま使えます。問題文を見分けるクセが計算ミスを防ぎます。
混同しやすいポイント
「水120gに砂糖30gを溶かす」で30÷120×100=25%としてしまうミス。正しくは溶液150gで割って20%。また「150gの水に何g溶かすと20%か」で150×20÷100=30gと求めるのも、150g(水=溶媒)を溶液量と勘違いしたミス。正しくは溶液量で考え、求める溶質をxとして x÷(150+x)=0.20 を解き、溶質37.5gとなる。
テストでの聞かれ方
「水120gに砂糖30gを溶かしたときの濃度」「150gの水に何gの砂糖を溶かすと20%になるか」のように、水の質量か溶液の質量かを読み分けさせる定番問題。応用ではxを置いた方程式で出される。
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出典・最終更新
- 出典基盤:教科書(理科)の核となる事実と概念データに基づく整理。
- 編集方針:教科書頻出の混同ペアを、比較表と背景説明、混同ポイント、テストでの問われ方までセットで提示しています。
- 最終更新:2026-06-27
