この章の比較ペア(まとめ表)
| 比較ペア | A | B |
|---|---|---|
| 実像と虚像のちがい | 実像(じつぞう) | 虚像(きょぞう) |
| 実像ができる位置による像の大きさのちがい | 焦点距離の2倍より遠い位置 | 焦点と2倍の位置の間 |
| 3本の作図用光線のちがい | 軸に平行な光 | 中心を通る光 |
1. 実像と虚像のちがい
| 比べる軸 | 実像(じつぞう) | 虚像(きょぞう) |
|---|---|---|
| 光の集まり方 | レンズを通った光が実際に1点に集まる | 光は集まらず、逆向きに延長した線が交わる位置に見える |
| スクリーンに映るか | 映る(カメラやプロジェクターで利用) | 映らない(目には見えるだけ) |
| 向き | 倒立(上下が逆さま。実際には左右も反転している) | 正立(上下そのまま) |
| 物体の位置 | 焦点より外側(レンズから遠い側) | 焦点より内側(レンズに近い側) |
| できる側 | レンズの反対側 | 物体と同じ側 |
| 代表的な利用例 | カメラ・プロジェクター・人間の目(網膜) | 虫眼鏡で見る大きな像 |
なぜこの違いが生まれたのか
物体が焦点の外側にあるときは、レンズで屈折した光が反対側の一点に実際に集まるので、スクリーンに映る実像ができます。一方、物体を焦点の内側に置くと、レンズを通った光は広がってしまい集まりません。しかし逆向きに延長すると物体側で交わるため、そこに像が「あるように見える」虚像になります。
混同しやすいポイント
虚像を「存在しない像」と思いがちですが、目には見えるがスクリーンに映せないだけの像です。また、実像は必ず倒立(上下が逆)、虚像は必ず正立という向きの違いも混同しやすいので注意。
テストでの聞かれ方
「実像と虚像のちがいを3つ以上あげて説明せよ」という記述問題が定番。光の集まり方・スクリーンに映るか・向き・物体の位置の4点をセットで答えられるようにしておくと安全です。
2. 実像ができる位置による像の大きさのちがい
| 比べる軸 | 焦点距離の2倍より遠い位置 | 焦点と2倍の位置の間 |
|---|---|---|
| 物体の位置 | 焦点距離の2倍より遠い(レンズから遠い) | 焦点と2倍の位置の間(焦点より外側) |
| 像の大きさ | 物体より小さい(縮小) | 物体より大きい(拡大) |
| 像のできる位置 | 焦点と2倍の位置の間(レンズに近い側) | 2倍より遠い位置(レンズから遠い側) |
| 像の向き | 倒立 | 倒立 |
| スクリーンへの投影 | 映る(実像) | 映る(実像) |
| 身近な例 | カメラで遠くの景色をうつす | プロジェクターで小さなフィルムを大きく映す |
なぜこの違いが生まれたのか
凸レンズでできる実像は、物体の位置によって大きさが変わります。物体を焦点距離の2倍ちょうどに置くと、像も2倍の位置に同じ大きさ(等倍)でできます。これを境にして、物体が2倍より遠いと像は縮小、2倍と焦点の間にあると像は拡大します。物体とレンズの距離・像とレンズの距離はシーソーのように入れかわる関係です。
混同しやすいポイント
「焦点の外側=必ず縮小」と覚えてしまう誤解が多いですが、2倍と焦点の間に置くと拡大の実像になります。また、ちょうど2倍の位置では等倍になることも見落としがちです。
テストでの聞かれ方
「物体を焦点距離の2倍より遠くに置くと像の大きさはどうなるか」「拡大した実像を作るには物体をどこに置けばよいか」など、場合分けを問う問題が頻出。縮小/等倍/拡大の3パターンで整理しておきましょう。
3. 3本の作図用光線のちがい
| 比べる軸 | 軸に平行な光 | 中心を通る光 |
|---|---|---|
| レンズに入る前の進み方 | レンズの軸に平行に進む | レンズの中心に向かって進む |
| レンズを通った後の進み方 | 反対側の焦点Fを通る | そのまま直進する(曲がらない) |
| 屈折するかどうか | 屈折して向きを変える | 教科書作図では直進として扱う |
| 焦点との関係 | 必ず焦点を通る | 焦点とは関係なく進む |
| 作図での役割 | 屈折の規則を示す基本の光線 | 像の中心位置を決める基準線 |
なぜこの違いが生まれたのか
凸レンズは軸に平行な光を焦点に集める性質をもつので、平行光線は必ず焦点を通ります。一方、レンズの中心を通る光は、レンズの両面でほぼ同じ角度の屈折を打ち消し合うため、教科書の作図では直進として扱います。この2本の進み方が決まっているおかげで、たった2本の交点だけで像の位置が決められるのです。
混同しやすいポイント
「どの光も同じように曲がる」と思い込みがちですが、中心を通る光は直進として扱うのが作図の約束です。また、3本目の「焦点を通る光→軸に平行に進む」と、1本目の「軸に平行→焦点を通る光線」を取り違える人も多いので注意。
テストでの聞かれ方
「作図用の光線3本の進み方を答えよ」「次の図に像を作図せよ」という出題が定番。①平行→焦点/②中心→直進/③焦点→平行の3パターンを正確に書けるようにしておきましょう。
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出典・最終更新
- 出典基盤:教科書(理科)の核となる事実と概念データに基づく整理。
- 編集方針:教科書頻出の混同ペアを、比較表と背景説明、混同ポイント、テストでの問われ方までセットで提示しています。
- 最終更新:2026-06-27
