デジタルこどもBASEのロゴ特定非営利活動法人デジタルこどもBASE
中学生の学習ノート教科書をもう一段くわしく

地震(P波・S波・震度・マグニチュード)の解き方/コツ

中1理科の地震は、用語の区別と計算の手順を分けて押さえるのがコツです。P波・S波の到着差から初期微動継続時間を読み取り、初期微動継続時間と震源距離の比例関係で震源距離を求める流れと、震度とマグニチュードの違いを整理すれば、テスト問題はほぼ解けます。

地震 を解く・整理する5ステップ

各ステップをクリックすると詳しい説明と例が開きます。

ステップ 1:ステップ1: 震源と震央を区別する

まず問題文で問われているのが震源(地下で岩盤がずれた点)か、震央(震源の真上の地表の点)かを確認します。「震源までの距離」は観測点から地中の震源までの直線距離、「震源の深さ」は震源から真上の地表(震央)までの距離(=地下にある震源が地表からどれだけ深いか)です。図がある問題では、観測点・震央・震源の三角形の位置関係を必ず作図して読み取ります。

例題:ニュースで「震源地は〇〇沖」と地図に出る点は震央。地下の発生点は震源と区別する。
ステップ 2:ステップ2: 地震計の波形からP波・S波を読み取る

波形を見たら、最初の小さなゆれがP波(初期微動・縦波・およそ5〜7km/s)、あとから来る大きなゆれがS波(主要動・横波・およそ3〜4km/s)と判定します。数値はあくまで目安で、実際の値は問題の表やグラフから読み取るのが原則です。P波到着時刻とS波到着時刻を読み取り、その差を初期微動継続時間として書き出します。観測点には必ずP波が先に着くことを忘れずに。

例題:P波到着が10時03分05秒、S波到着が10時03分15秒なら、初期微動継続時間=10秒。
ステップ 3:ステップ3: 初期微動継続時間と震源距離の比例関係を使う

初期微動継続時間は震源距離に比例します(参考:これを大森公式と呼ぶこともあります)。問題で比例定数(例:8km/s)が与えられたら、震源距離 = 初期微動継続時間 × 比例定数 で求めます。ここでの単位 km/s は「初期微動継続時間1秒あたりの震源距離(km)」であり、波の速さそのものではない点に注意。比例定数は問題ごとに表やグラフから読み取るのが基本で、丸暗記しません。単位は秒とkmを必ず確認しましょう。

例題:初期微動継続時間15秒、比例定数8km/sの場合、震源距離 ≒ 15 × 8 = 120km。
ステップ 4:ステップ4: 震度とマグニチュードを別物として答える

記述問題では、震度=観測した場所のゆれの大きさで、気象庁震度階級では0・1・2・3・4・5弱・5強・6弱・6強・7の10階級に分けられます。一方、マグニチュード(M)=地震そのもののエネルギーの大きさ(1地震に1つ)と書き分けます。「M7」と「震度7」は同じ7でも意味が違うことを必ず明記。マグニチュードが1大きいとエネルギーは約32倍、2大きいと約1000倍です。

例題:M9.0でも震源から遠ければ震度2〜3、M5.0でも震源の真上なら震度5強になり得る。
ステップ 5:ステップ5: 緊急地震速報のしくみを波の速度差で説明する

記述で「なぜ揺れる前に通知できるか」を聞かれたら、速いP波を先に検知→気象庁が判定→遅いS波が遠くに届く前に通知、という3段階で書きます。キーワードは「P波とS波の速度差を利用」。未来予知ではなく、波の性質の違いを使ったしくみだと示すと得点しやすいです。

例題:P波検知でS波到達まで数秒〜数十秒の余裕ができ、身を守る行動がとれる。ただし震源に近い場所ではS波までの猶予がほとんどなく、間に合わないこともある点も押さえる。

これだけは覚える

震源=地下の点/震央=真上の地表の点。P波(速い・縦波・初期微動)→S波(遅い・横波・主要動)の到着差が初期微動継続時間。震源距離 ≒ 初期微動継続時間 × 比例定数(初期微動継続時間と震源距離の比例関係)。震度=場所のゆれ/マグニチュード=地震の規模。

よくあるつまずき

震源と震央を混同しがち。震度7とM7を同じものと思いがちだが完全に別物。初期微動継続時間が長い=地震そのものが大きい、と誤解しがちだが、これは観測点から震源までの距離が遠いことを示すだけ(震度やマグニチュードとは別)。比例定数を固定値で丸暗記するのも危険で、必ず問題の条件から読み取る。

関連

出典・最終更新

  • 出典基盤:教科書(理科)の核となる手順と概念データに基づく整理。
  • 編集方針:教科書頻出の解き方・コツを、段階的なステップに分け、つまずきポイントと核となるルールを併記しています。
  • 最終更新:2026-06-27