この章の比較ペア(まとめ表)
| 比較ペア | A | B |
|---|---|---|
| 尊敬語と謙譲語の違い | 尊敬語 | 謙譲語 |
| 尊敬語・謙譲語と丁寧語の違い | 尊敬語・謙譲語 | 丁寧語 |
| 正しい敬語と二重敬語の違い | 正しい敬語 | 二重敬語 |
1. 尊敬語と謙譲語の違い
| 比べる軸 | 尊敬語 | 謙譲語 |
|---|---|---|
| 敬意の示し方 | 相手や話題の人の動作を高める | 自分側の動作をへりくだって述べ、行為の向かう先を立てる |
| 主語(動作主) | 相手・目上・話題の人 | 自分・身内 |
| 代表的な形 | お/ご+~になる、~れる・られる | お/ご+~する・いたす |
| 「言う」の例 | おっしゃる | 申す/申し上げる |
| 「食べる」の例 | 召し上がる | いただく |
| 「行く・来る」の例 | いらっしゃる | 参る(行く・来るの両方に使える)。伺うは「訪ねる」の意味の謙譲語で、来るの謙譲語ではない |
| 誤用すると… | 自分の動作に使うと敬意の向きが逆になる | 相手の動作に使うと相手を低める失礼な表現になる |
なぜこの違いが生まれたのか
敬語は誰を高めるかで種類が決まります。相手や話題の人物の動作を高めるのが尊敬語、自分側の動作をへりくだって述べて行為の向かう先(相手)を立てるのが謙譲語です。同じ「言う」でも主語が先生ならおっしゃる、主語が自分なら申し上げると、主語が誰かで形が分かれます。
混同しやすいポイント
「先生が参る」「私がおっしゃった」のように、主語と敬語の種類がずれる誤りが多いです。主語=相手なら尊敬、主語=自分なら謙譲と機械的に確認しましょう。
テストでの聞かれ方
「次の文を適切な敬語に直しなさい」という書きかえ問題が定番です。「先生がここに来た」→「いらっしゃった」、「私が先生にそう言った」→「申し上げた」のように、主語で尊敬か謙譲かを選ぶ形式で問われます。
2. 尊敬語・謙譲語と丁寧語の違い
| 比べる軸 | 尊敬語・謙譲語 | 丁寧語 |
|---|---|---|
| 敬意の向く相手 | 話題の人物(動作の主や向かう先) | 聞き手(読み手) |
| 判断のしかた | 動作の主語が誰かで使い分ける | 誰にでも文全体を丁寧にする |
| 代表的な形 | おっしゃる/申す、召し上がる/いただく など | です・ます、ございます |
| 系統 | 動作主や対象への敬意の系統 | 尊敬・謙譲とは別の系統 |
| 組み合わせ | 丁寧語と重ねて使える | 尊敬・謙譲と重ねて使える |
| 使用例 | 「先生がおっしゃる」 | 「行きます/食べます」 |
| つまずき | 主語を間違えると逆効果 | 丁寧なら必ず正しいわけではない |
なぜこの違いが生まれたのか
丁寧語は聞き手に対して文全体を丁寧にする系統で、「です・ます」がその中心です。一方、尊敬語と謙譲語は動作の主や向かう先への敬意を示す別系統です。だから「先生がおっしゃいました」のように、尊敬+丁寧を組み合わせて使えるのです。
混同しやすいポイント
「ですます」で話せば敬語は完璧だと思い込むのが典型的な誤りです。丁寧語だけでは敬意の向きが示せないので、目上の動作には尊敬語、自分の動作には謙譲語を組み合わせる必要があります。
テストでの聞かれ方
「次の語は尊敬・謙譲・丁寧のどれか」という分類問題が頻出です。「です」は丁寧、「おっしゃる」「召し上がる」は尊敬、「申す」「拝見する」は謙譲、と3種類のどれに当たるかを見分けさせる形で問われます。
3. 正しい敬語と二重敬語の違い
| 比べる軸 | 正しい敬語 | 二重敬語 |
|---|---|---|
| 形のつくり | 尊敬・謙譲の表現を一つだけ使う | 同じ種類の敬語を一つの語に重ねる |
| 「おっしゃる」の例 | おっしゃる(○) | おっしゃられる(×) |
| 「召し上がる」の例 | 召し上がる(○) | 召し上がられる(×) |
| 「お読みになる」の例 | お読みになる(○) | お読みになられる(×) |
| 印象 | 場に合った自然な敬意 | 重すぎて不自然・くどい |
| 考え方 | 敬語は1つで十分 | 丁寧にしようと重ねすぎた失敗 |
なぜこの違いが生まれたのか
「おっしゃる」はすでに尊敬語なので、そこに尊敬の助動詞「れる」を足した「おっしゃられる」は同じ種類の敬語を二重に使ったことになります。教科書では敬語は1つで十分と整理されており、重ねすぎは丁寧というよりかえって不自然な表現になります。
混同しやすいポイント
「より丁寧に」と思って「お~になられる」の形にしてしまう誤りが定番です。特別な尊敬動詞(おっしゃる・召し上がる・なさる・いらっしゃる)に「れる・られる」を足さないと覚えるのが安全です。
テストでの聞かれ方
「次の表現の誤りを直しなさい」という訂正問題で、「おっしゃられる→おっしゃる」「召し上がられる→召し上がる」のように、二重敬語を見抜いて言いかえる形で問われます。
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出典・最終更新
- 出典基盤:教科書(国語)の核となる事実と概念データに基づく整理。
- 編集方針:教科書頻出の混同ペアを、比較表と背景説明、混同ポイント、テストでの問われ方までセットで提示しています。
- 最終更新:2026-06-27
