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武士の登場と院政 ── 平氏の台頭

平安時代後期、貴族が和歌や恋愛にふけっている間に、地方では 武士という新しい階級が力をつけていました。土地と農民を守るために武装した者たちです。やがて武士は中央政界にも進出し、平清盛が太政大臣の座につく時代がやってきます。今回は武士の誕生から平氏の滅亡(1185年)までを、一段くわしく整理します。

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武士の登場と院政 ── 平氏の台頭の流れ 背景 できごと 変化 影響 歴史は、背景、できごと、社会の変化、後の時代への影響を順 に並べると因果関係が見えます。
武士の登場と院政 ── 平氏の台頭の流れ

歴史は、背景、できごと、社会の変化、後の時代への影響を順に並べると因果関係が見えます。

武士の誕生

  • 10世紀ごろ、地方の有力者・荘園領主が、自分の土地と農民を守るために 武装を始めた。
  • これが 武士の起源。最初は地方の小領主だった。
  • 都の貴族からは見下されていたが、軍事的な力を持つ存在として徐々に重要視される。

武士の集団化 ── 武士団

個々の武士は弱い。だから一族・主従関係で結びつき、武士団を作りました。代表的な武士団が 源氏平氏です。

  • 源氏(みなもとし):清和天皇の子孫。本拠地は 東国(関東)
  • 平氏(へいし/たいらし):桓武天皇の子孫。本拠地は 西国(瀬戸内)
  • 両者は 皇族から武士になった一族。だから家格が高く、他の武士をまとめる立場に立てた。

武士の初期の活躍

  • 承平・天慶(じょうへい・てんぎょう)の乱(10世紀)平将門の乱(関東)と 藤原純友の乱(瀬戸内)。中央への反乱だが、これを 鎮圧したのも武士だった。
  • 前九年合戦(11世紀):東北で源頼義・義家が安倍氏を倒す。
  • 後三年合戦:源義家が清原氏を破る。これで 源氏が東国に強い基盤を持つように。

院政(いんせい) ── 上皇が政治を握る

用語
院政
天皇を辞めた 上皇(じょうこう)または 法皇(ほうおう、出家した上皇)が、御所「」で政治を行う体制。藤原氏(摂関)に対抗するために始められた。
  • 1086年白河天皇が天皇位を退いて上皇となり、院政を開始。
  • 続いて 鳥羽上皇・後白河上皇と院政が続く(約100年)。
  • 上皇は自分の側近として 武士を取り立て、貴族とは違う勢力を作った。
  • この過程で 平氏が中央政界に進出していく。

保元の乱(1156年)・平治の乱(1159年)

2つの内戦

保元の乱(1156)後白河天皇 vs 崇徳上皇 の対立。武士の 平清盛・源義朝が後白河側につき、勝利。武士の力が中央政界で決定的に重要だと示された。

平治の乱(1159)勝った側の内部分裂。平清盛が源義朝を倒す。源氏は衰え、平氏が独走へ。

平清盛 ── 武士初の太政大臣

人物
平清盛(たいらのきよもり、1118〜1181年)
平氏の棟梁。武士として初めて 太政大臣(最高位)に就任(1167年)。武士による政治を始めた。
  • 1167年:太政大臣に。武士で太政大臣になった最初の人物。
  • 娘の 徳子を高倉天皇に嫁がせ、安徳天皇を産ませる。藤原氏と同じ手法で外戚に。
  • 平氏でなければ人ではない」と言われるほどの権力を握る。

日宋貿易 ── 中国との交易

  • 平清盛は 瀬戸内海航路を整備し、大輪田泊(おおわだのとまり、現在の神戸港)を拡張。
  • 宋(中国)と貿易して莫大な富を得る。輸入品は 宋銭・絹・書物・陶磁器
  • 宋銭は日本に流通し、後の経済発展の基礎に。

源平の対立と平氏の滅亡

源平合戦(治承・寿永の乱、1180〜1185年)

1180後白河法皇の皇子 以仁王(もちひとおう)が平氏討伐を呼びかける。各地の源氏が決起。

1180源頼朝(東国)と 木曽義仲(信濃)が挙兵。

1183木曽義仲が平氏を都から追い出す。平氏は西国へ退却。

1185頼朝の弟 源義経壇ノ浦の戦いで平氏を滅亡させる。安徳天皇が海に身を投げる。

武家政権の始まり

平氏滅亡後、源頼朝が 守護・地頭を全国に置き、武家政権の基礎を築きます。1192年に征夷大将軍に任命され、鎌倉幕府を開きます(次の単元)。

練習問題

問題1(武士団)
2大武士団の名前と、それぞれの本拠地を答えなさい。
答えを見る

源氏(東国・関東)と 平氏(西国・瀬戸内)。両方とも皇族から武士になった一族。

問題2(院政)
院政とは何か。誰がいつ始めたか。
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天皇を退位した上皇が、御所「院」で政治を行う体制。1086年に 白河上皇が始めた。

問題3(平清盛)
平清盛が1167年に就いた役職は何か。彼の貿易の相手国と港の名前は?
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役職:太政大臣(武士で最初)

貿易相手:宋(中国) 港:大輪田泊(現在の神戸港)

問題4(壇ノ浦)
1185年に平氏が滅亡した戦いの名前と、平氏を破った人物を答えなさい。
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戦い:壇ノ浦の戦い(山口県)

勝利者:源義経(源頼朝の弟)

まとめ

  • 10世紀ごろから、地方の有力者が 武士として武装し始めた。代表が 源氏(東国)平氏(西国)
  • 1086年、白河上皇の 院政開始。上皇は武士を側近に取り立て、平氏が中央政界へ。
  • 保元の乱・平治の乱を経て 平清盛が台頭。1167年に太政大臣に。
  • 清盛は 日宋貿易で富を蓄える。大輪田泊(神戸)を整備。
  • 1185年、壇ノ浦の戦いで源義経が平氏を滅ぼす。