デジタルこどもBASEのロゴ特定非営利活動法人デジタルこどもBASE
中学生の学習ノート教科書をもう一段くわしく

江戸の三大改革(享保・寛政・天保)の解き方/コツ

享保・寛政・天保の三大改革は、似た用語が多くて混乱しやすい単元です。「人物・年代・政策・結果」を一つの表で結びつけること、そして間に挟まる田沼意次の商業政策と対比することで、流れと違いがはっきり見えてきます。

江戸の三大改革 を解く・整理する5ステップ

各ステップをクリックすると詳しい説明と例が開きます。

ステップ 1:ステップ1: 三人の人物と将軍を確認する

まず「誰が・何代将軍のもとで」改革を行ったかを確定します。享保=徳川吉宗(8代将軍)、寛政=松平定信(老中・吉宗の孫)、天保=水野忠邦(家慶のもとの老中)です。間に入る田沼意次は10代家治のもとの老中で「商業重視」だった点を必ずセットで覚えます。

例題:問:寛政の改革を行ったのは誰か。→答:松平定信(白河藩主、吉宗の孫)。「白河の清き…」の狂歌の主人公だと結びつけると忘れにくい。
ステップ 2:ステップ2: 共通の背景(なぜ改革が必要か)をおさえる

三つの改革には共通の背景があります。幕府の財政悪化・飢饉・百姓一揆や打ちこわし・武士の困窮です。米で給料をもらう武士は物価上昇に弱く、改革は「年貢を増やす/倹約する/農村を立て直す/物価を下げる」方向に向かう、と理解しておくと政策を覚えやすくなります。

例題:享保期は享保の大飢饉、寛政の前には天明の大飢饉、天保期は天保の大飢饉と大塩平八郎の乱(1837年)。「飢饉→改革」の流れで覚える。
ステップ 3:ステップ3: 各改革の代表政策を3つずつセットで覚える

政策は「誰の改革か」とセットで覚えるのがコツです。享保=新田開発・上米の制・公事方御定書・目安箱・定免法。寛政=囲い米・棄捐令・寛政異学の禁・出版統制。天保=株仲間の解散・人返しの法・上知令。三つとも倹約令は共通なので、それ以外の「特徴的な政策」で区別します。

例題:問:松平定信の政策を3つ。→答:囲い米/棄捐令/寛政異学の禁(出版統制・倹約令でも可)。「棄捐令=旗本・御家人の借金帳消し」とセットで暗記。
ステップ 4:ステップ4: 田沼政治と三大改革を対比する

田沼意次は「商業重視」で三大改革とは方向が逆です。株仲間を公認して運上金・冥加金を取り、蝦夷地開発・長崎貿易の拡大を進めました。一方、三大改革は農業中心・倹約重視。「農業中心の幕府財政」と「貨幣中心の町人経済」のずれが、どの改革も根本解決できなかった理由です。

例題:天保の改革で水野忠邦は株仲間を「解散」。田沼は「公認」。同じ株仲間でも正反対の扱いだと押さえる。
ステップ 5:ステップ5: 結果を「成功・反発・失敗」で整理する

結果は享保=一定の成功(財政立て直し)、寛政=厳しすぎて庶民の反発、天保=大名の反発で2年で挫折、忠邦失脚(1843年)と覚えます。三大改革の失敗は幕府の統治力低下を示し、内憂外患のなか幕末へとつながる、という後の時代への影響まで結びつけるのがゴールです。

例題:享保1716〜45/寛政1787〜93/天保1841〜43。天保はわずか2年で終わったことが「失敗」の象徴。

これだけは覚える

享保=吉宗・寛政=松平定信・天保=水野忠邦。共通点は倹約令と農村重視、間の田沼意次は商業重視で対照的。結果は享保=成功/寛政=反発/天保=失敗。改革の限界の原因は米中心の財政と貨幣経済のずれ。

よくあるつまずき

年号や政策名だけを丸暗記し、誰の改革かと結びつけないと混同しやすい。田沼意次を単純な悪政と決めつけるのも誤り。商業を利用した政策として三大改革と比較する対象です。「三大改革はすべて成功」も誤解で、多くは一時的効果や反発に終わりました。

関連

出典・最終更新

  • 出典基盤:教科書(社会)の核となる手順と概念データに基づく整理。
  • 編集方針:教科書頻出の解き方・コツを、段階的なステップに分け、つまずきポイントと核となるルールを併記しています。
  • 最終更新:2026-06-27