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中学生の学習ノート教科書をもう一段くわしく

世界の国々 ── 国境・面積・人口

「世界に国はいくつある?」── 独立国は約200か国、国連加盟国は190か国台です。最大の国はロシア、人口最大は近年インドになりました。一方で面積も人口も最小級の国はバチカン市国。世界をデータで眺めると、規模の差の大きさに驚きます。今回は 国の数・面積ランキング・人口ランキング・国境のひかれ方 を一段くわしく整理します。

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面積トップ5と人口トップ5 ── 2つの順位は重ならない 面積の大きい国トップ5 1位 ロシア 約1707万km² 2位 カナダ 約999万km² 3位 アメリカ 約983万km² 4位 中国 約960万km² 5位 ブラジル 約851万km² 参考 日本 約38万km²(62位) ロシア1国で日本の約45倍の広さ 人口の多い国トップ5 1位 インド 約14.5億人 2位 中国 約14.1億人 3位 アメリカ 約3.4億人 4位 インドネシア 約2.8億人 5位 パキスタン 約2.5億人 2023年ごろインドが中国を抜いて1位に 面積1位のロシアは人口トップ5圏外 ── 「広さ」と「人の多さ」は別の軸 世界最小の独立国はバチカン市国 ── 面積0.44km²・人口約800人(独立国は約200か国)
面積トップ5(1位ロシア・約1707万km²)と人口トップ5(1位インド・約14.5億人)── 2つのランキングは重ならない

左の面積ランキングと右の人口ランキングでは、顔ぶれも順位も一致しません。面積1位のロシアは人口では圏外、人口1位のインドは面積では世界7位 ── 「広さ」と「人の多さ」は別の軸として押さえるのがこの単元のポイントです。

世界には何か国ある?

世界には独立国が 約200か国 あります。国際連合(国連)に加盟している国は190か国台で、日本は1956年に加盟しました。国の数や加盟国数は政治情勢で変わり得るため、正確な数は資料集や国連の最新資料で確認します。

「独立国」とは
  • 領土・国民・主権の3つをもつ国を 独立国と呼ぶ。
  • イギリス連邦の中でもオーストラリア・カナダ・ニュージーランドは独立国。
  • パレスチナ・台湾などは、国連の正式加盟国ではなく、国としての扱いは資料や立場によって異なる。

面積の大きい国 ── トップ5

順位 国 面積
1位ロシア約 1707万 km²
2位カナダ約 999万 km²
3位アメリカ合衆国約 983万 km²
4位中国約 960万 km²
5位ブラジル約 851万 km²

参考:日本の面積は約 38万 km²。世界では 62位ほど。ロシアは日本の約45倍の広さです。

人口の多い国 ── トップ5

順位 国 人口
1位インド約 14億 5千万人
2位中国約 14億 1千万人
3位アメリカ合衆国約 3億 4千万人
4位インドネシア約 2億 8千万人
5位パキスタン約 2億 5千万人
人口順位は変わり得る
  • 国連推計では、長年1位だった中国を 2023年ごろにインドが抜いたとされる。
  • 日本の順位や人口は年々変化するため、統計資料で確認する。

面積最小の国 ── バチカン市国

世界最小の国は バチカン市国。イタリアのローマ市内にあり、面積は わずか 0.44 km²(東京ディズニーランドの約半分)。人口は約 800人。

  • カトリックの総本山。教皇(ローマ法王)が住んでいる。
  • 独立国だが、国民は法王庁の役人が中心。
  • 1929年にイタリアとの間で正式に独立。

国境のひかれ方 ── 自然国境と人為国境

国と国の境目(国境)は、大きく2タイプに分けられます。

  • 自然国境:山・川・湖・海などの自然の地形を境目にしたもの。
    例:日本とロシアの間の 宗谷海峡。アメリカとメキシコの リオグランデ川。フランスとスペインの ピレネー山脈。
  • 人為国境(経緯線国境):地図上の 緯線・経線を境目にした、まっすぐな国境。
    例:アメリカとカナダの一部(北緯49°)。エジプトとリビアなどの直線国境。
アフリカに直線国境が多い理由
  • 19世紀末、ヨーロッパの国々がアフリカを 植民地として分割するとき、地図上に定規で線を引いて領土を決めた。
  • このため、現地の 民族・部族の境と関係なく国境が引かれ、独立後の 民族対立の原因にもなっている。

世界の国名と首都(覚えるべき主要国)

国 首都 州
アメリカ合衆国ワシントンD.C.北アメリカ州
中国ペキン(北京)アジア州
インドニューデリーアジア州
ロシアモスクワヨーロッパ/アジア
イギリスロンドンヨーロッパ州
フランスパリヨーロッパ州
ブラジルブラジリア南アメリカ州
オーストラリアキャンベラオセアニア州
エジプトカイロアフリカ州
覚え間違いに注意
  • オーストラリアの首都は シドニーではなくキャンベラ。
  • アメリカの首都は ニューヨークではなくワシントンD.C.。
  • ブラジルの首都は リオデジャネイロではなくブラジリア。

この章でつまずきやすいところ

世界の国々を読み進めるとき、首都や人口、国境の引かれ方で「これってどっちだっけ?」と止まってしまう場面があります。本文を読む途中の迷いを、見分け方と短い例で整理します。

「最大都市=首都」と思い込んでしまう

  • つまずく場面:首都の表を読んでいるとき、「アメリカはニューヨーク」「オーストラリアはシドニー」と思い込んでいて、本文のワシントンD.C.やキャンベラを見て手が止まってしまう場面。
  • 克服のコツ:見分け方は「政治の中心=首都」「経済や人口の中心=最大都市」と役割で分けること。教科書では国の代表として行政が置かれた都市を首都として整理する。最大都市が有名で先に頭に浮かぶ国ほど、ここでズレやすいと意識しておく。
  • ミニ例:アメリカ=ワシントンD.C.(首都)/ニューヨーク(最大都市)。オーストラリア=キャンベラ(首都)/シドニー(最大都市)。ブラジル=ブラジリア(首都)/サンパウロ(最大都市)。

「独立国の数=国連加盟国の数」とくっつけてしまう

  • つまずく場面:「世界に国はいくつある?」を読んでいるとき、独立国は約200か国、国連加盟国は193か国と並んでいて、どちらの数字を答えればよいか途中で迷ってしまう場面。
  • 克服のコツ:見分け方は「独立国」と「国連加盟国」を別の枠として読むこと。独立国は領土・国民・主権をもつ国の数で、独立を承認する国際社会の状況によって増減し得る。国連加盟国は国連に正式加盟している国の数で、加盟手続きによって増減する別の枠組みであると教科書では整理する。
  • ミニ例:独立国=約200か国。国連加盟国=193か国(教科書記載の最新値)。パレスチナや台湾は、立場や資料によって扱いが異なると教科書では整理する。

「面積1位=人口1位」と重ねて覚えてしまう

  • つまずく場面:面積ランキングと人口ランキングを続けて読んだとき、ロシアが面積1位だったから人口も多いはずと感じ、本文のインドが人口1位という記述で混乱してしまう場面。
  • 克服のコツ:見分け方は「広さ」と「人の多さ」を別の軸に分けること。広い国土は気候や資源の多様さに、人口の多さは市場や労働力、都市問題に結びつく。結果として面積上位と人口上位は重ならない国が多いと教科書では整理する。
  • ミニ例:面積1位=ロシア、人口1位=インド(2023年以降、中国を抜いて世界1位)。インドは面積では世界7位だが、人口では1位となっている。

「直線国境=自然がそうなっている」と思ってしまう

  • つまずく場面:アフリカの地図を見ているとき、まっすぐな国境線を見て「砂漠だから自然にこの形なのかな」と読み流してしまい、本文の植民地分割の説明とつながらない場面。
  • 克服のコツ:見分け方は国境を自然国境(山・川・海)と人為国境(緯線・経線)に分けること。因果関係としては、19世紀末にヨーロッパ諸国が地図上に線を引いて分割した結果、現地の民族の境と関係なく直線が残ったと教科書では整理する。
  • ミニ例:自然国境の例=フランスとスペインのピレネー山脈、アメリカとメキシコのリオグランデ川。人為国境の例=アメリカとカナダの一部(北緯49度線)、アフリカ大陸の経線・緯線に沿った国境(例:エジプトとスーダンの間の北緯22度線)。

練習問題

問題1(数のクイズ)
次の問いに答えなさい。
  1. 世界の独立国はおよそいくつか。
  2. 国連加盟国数はおよそ何か国台か。
  3. 世界最小の国は何か。
答えを見る

(1) 約200か国

(2) 190か国台。正確な数は最新資料で確認。

(3) バチカン市国(面積約0.44 km²)

問題2(面積ランキング)
面積1〜3位の国を答えなさい。
答えを見る

1位 ロシア 2位 カナダ 3位 アメリカ合衆国

問題3(人口ランキング)
国連推計で、近年世界1位の人口になった国はどこか。それまで1位だった国はどこか。
答えを見る

近年の1位:インド

それまで1位:中国(少子高齢化で減少が始まり、インドに抜かれた)

問題4(国境)
アフリカの国境にまっすぐな直線が多い理由を説明しなさい。
答えを見る

19世紀末、ヨーロッパの国々が植民地として分割するとき、定規で線を引くように国境を決めたから。現地の民族・部族の境とは関係なく決められ、独立後の民族対立の原因にもなった。

まとめ

  • 世界には 約200か国。国連加盟国数は最新資料で確認。
  • 面積1位は ロシア、人口1位は近年 インド。
  • 世界最小級の独立国は バチカン市国(面積0.44 km²)。人口は変動する。
  • 国境は 自然国境(山・川など)と 人為国境(緯線・経線)の2タイプ。アフリカは植民地時代の名残で人為国境が多い。

もっと知る ── 発展・実生活(出典つき)

※ 教科書の内容に、信頼できる出典をもとにした発展・実生活・時事の話題を補足しています(教科書そのものではありません)。

国連加盟国は193か国、日本が承認する国は195か国時事

外務省や総務省統計局の最新資料によると、国連加盟国数は193か国です。日本が承認している国は195か国で、これに日本自身を加えた196が「世界の国の数」として示されます。バチカン市国は独立国ですが国連には加盟しておらず、数え方によって数が違うことがわかります。

出典:総務省統計局「世界の統計」付録(世界の国の数・国連加盟国数)

インドが中国を抜いて人口世界一になった時事

国連の「世界人口推計2024年版」によると、インドと中国はともに約14億人ですが、インドが2023年に中国を抜いて世界一の人口大国になりました。中国は出生率の低下が続き、すでに人口が減り始めています。教科書の人口ランキングが近年大きく変わったことを示す出来事です。

出典:国連経済社会局「World Population Prospects 2024」

世界人口は2022年に80億人を突破、2080年代に約104億人でピーク時事

国連は、世界人口が2022年11月15日に80億人に達したと発表しました。今後も増え続け、2080年代に約104億人でピークを迎えると予測されています。人口の増加の多くは所得の低い国々で起きており、世界全体の課題と結びついています。

出典:国連広報センター(国連経済社会局プレスリリース日本語訳)

世界で最も新しい独立国は南スーダン(2011年独立)発展

アフリカの南スーダンは2011年7月9日に分離独立し、その数日後に193番目の国連加盟国になりました。国の数は固定ではなく、住民投票や独立で変わることを示す近年の例です。長い内戦の影響で、基本的なインフラや社会サービスの不足という課題をかかえています。

出典:国連広報センター「南スーダン共和国、独立」

アフリカの直線国境はベルリン会議が原点発展

アフリカに緯線・経線にそった直線国境が多いのは、1884〜85年のベルリン会議でヨーロッパ列強が現地の民族分布を無視して領土を分けたからです。独立後、アフリカ諸国は混乱を避けるため植民地時代の国境を原則として引き継ぎました。そのため民族の分断が残り、紛争の遠因になっています。

出典:日本大学法学部紀要「アフリカにおける国境問題とアフリカ連合の境界計画」(浦野)

アフリカ54か国が参加する「アフリカ連合(AU)」発展

アフリカでは、植民地時代の国境を超えて協力するため、2002年にアフリカ連合(AU)がつくられ、現在55の国と地域が加盟しています。EU(ヨーロッパ連合)のように、地域でまとまって政治や経済の課題に取り組む動きが世界各地で進んでいます。国境の引かれ方と、その後の地域協力をつなげて見ると理解が深まります。

出典:外務省「アフリカ連合(AU)」