この章でつまずきやすいところ
比例と反比例の問題を解いていると、式を立てる前に「これは比例?反比例?」で手が止まることが多いです。50問を解き進める途中で迷いやすい4つの場面を、見分け方と短い例で整理します。
反比例なのに a=y/x で求めてしまう
- つまずく場面:問題6で「y は x に反比例し、x=4 のとき y=6」を読み、つい比例の感覚で 6÷4 と書きそうになります。比例と反比例で a の求め方が違うことを忘れ、式を立てる前の段階で迷ってしまう場面です。
- 克服のコツ:見分け方で整理します。問題文に「比例」とあれば a = y ÷ x、「反比例」とあれば a = x × y です。「反」の字を見たら割り算をやめて掛け算に切り替える、と頭の中で合図を出すと迷いません。
- ミニ例:x=4, y=6 で反比例なら a = 4×6 = 24、式は y = 24/x。もし比例だったら a = 6÷4 = 3/2 で y = (3/2)x になります。
比例のグラフを「直線ならどれでもよい」と思い込む
- つまずく場面:問題17や問題19を見て「y=2x のグラフは直線」までは思い出せても、「必ず原点を通る直線」という条件が抜け落ち、原点を外れた直線を答えそうになる場面です。
- 克服のコツ:位置関係で覚えます。比例 y=ax は x=0 のとき y=0 になるので、必ず原点(0,0)を通るのが条件です。グラフを描くときは原点を起点に、もう1点を取って結ぶ、という順番にすると外れません。
- ミニ例:y=3x のグラフは原点を通り、もう1点 (1, 3) を取って結ぶ直線。原点を通らない直線(例:y=3x+1)は比例ではありません。
反比例で「xが2倍ならyも2倍」と考えてしまう
- つまずく場面:問題30や問題45を解く途中、x が 6→8 や −3→6 と変わるとき、比例のクセで「x が増えたら y も同じだけ増える」と直感的に考えて、y の値を大きくしすぎてしまう場面です。
- 克服のコツ:因果関係で整理します。反比例は x×y が一定。だから x が2倍になれば y は1/2倍、x が3倍なら y は1/3倍と、逆向きに動きます。「掛けて一定」を合言葉にすると迷いません。
- ミニ例:x=6, y=4 で a=24 のとき、x=8 にすると y は 24÷8 = 3。x が大きくなった分、y は小さくなる、と確認できます。
文章題で「比例か反比例か」を式の前に決められない
- つまずく場面:問題35と問題36のように「時速60kmで x 時間進む距離 y」と「60km を時速 x km で進む時間 y」が並ぶと、どちらが比例でどちらが反比例か、読んだだけでは判断がつかず手が止まる場面です。
- 克服のコツ:見分け方を「何が一定か」で揃えます。速さが一定で距離が変わるなら距離=速さ×時間で比例、距離が一定で速さが変わるなら時間=距離÷速さで反比例。「一定の量はどれ?」を最初に丸で囲むと迷いません。
- ミニ例:問題35は速さ60が一定 → y=60x(比例)。問題36は距離60が一定 → y=60/x(反比例)。長方形の面積24なら xy=24 で反比例です。
基本(20問)── 比例・反比例の式と座標
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標準(20問)── 式の決定とグラフ
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応用(10問)── 文章題と総合
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もっと知る ── 発展・実生活(出典つき)
※ 教科書の内容に、信頼できる出典をもとにした発展・実生活・時事の話題を補足しています(教科書そのものではありません)。
アルミ缶が軽いのは「体積に比例する重さ」で見える実生活
アルミニウムの密度は約2.70g/cm³で、体積x cm³の重さy gはy=2.70xという比例の式になります。鉄の密度は約7.87g/cm³なので、同じ体積でもアルミは鉄の約3分の1の軽さです。比例定数(密度)が小さいほど、グラフの傾きがゆるく、同じ体積でも軽くなることが読み取れます。
オームの法則は「電流が電圧に比例する」関係発展
電気回路では、流れる電流Iは加えた電圧Vに比例し、V=RIという式で表されます。この比例定数Rが電気抵抗で、抵抗が決まればy=axとまったく同じ形の比例の関係になります。中学理科でも実験で確かめる、比例が役立つ代表例です。
ボイルの法則:空気を縮めると圧力が反比例で増える発展
温度を一定に保つと、気体の体積は圧力に反比例します。つまり圧力Pと体積Vの積PVが一定になり、y=a/xと同じ関係になります。注射器の先をふさいでピストンを押すと、体積が半分で押し返す力(圧力)が約2倍になるのは、この反比例のためです。
てこは「距離が長いほど小さい力」で動く反比例実生活
てこでは、支点から力点までの距離を長くするほど、ものを動かすのに必要な力は小さくてすみます。同じ重さのものを持ち上げる場合、必要な力は支点からの距離におよそ反比例し、距離が2倍なら力は約半分になります。せんぬきやくぎ抜きが小さな力で使えるのは、この関係を利用しているからです。
太陽系を歩いて体感する「縮尺」も比例の考え方発展
JAXAの教材では、太陽系を100億分の1に縮めた模型をつくり、惑星の間を歩いて宇宙の広さを体感します。模型上の距離yは実際の距離xに比例し、y=x÷100億という比例の式で求められます。縮尺は地図や設計図でも使われる、比例の身近な応用です。
