デジタルこどもBASEのロゴ特定非営利活動法人デジタルこどもBASE
中学生の学習ノート教科書をもう一段くわしく

現在完了:経験 ── 〜したことがある

「ピザを食べたことがある?」「ハワイに行ったことがない」など、人生の中での 経験を表すのが、現在完了の経験用法。ever / never / 回数などのキーワードで一発で見分けられます。中3英語の最重要文法。

現在完了の3用法(全体像)

  • ① 経験:「〜したことがある」(今回学習)
  • ② 完了・結果:「ちょうど〜したところだ」「もう〜した」
  • ③ 継続:「ずっと〜している」
  • 形はすべて have/has + 過去分詞
  • キーワードで用法を判別する

NEW CROWN 3 の復習では、経験 → 完了 → 継続の順に比べると整理しやすい。

形:have/has + 過去分詞

公式
経験を表す現在完了
主語 + have/has + 過去分詞 ~
「〜したことがある」「(経験を持つ)」
3単現主語(he, she, it)→ has、それ以外 → have

経験を示すキーワード(最重要)

語句意味位置
ever今までに(疑問文で)過去分詞の前
never一度も〜ない過去分詞の前
once1回文末
twice2回文末
数 + times〜回文末(three times など)
before以前に文末
How many times何回〜したことがある文頭(疑問)

例文

経験の例

I have visited Kyoto twice.(京都に2回行ったことがある)

She has never eaten sushi.(彼女は寿司を食べたことがない)

Have you ever seen a panda?(パンダを見たことある?)

I have been to Hokkaido before.(北海道に行ったことがある)

He has read this book three times.(彼はこの本を3回読んだ)

We have visited Tokyo once.(私たちは1回東京に行ったことがある)

経験用法 ── 経験した点が時間の中に散らばる I have visited Kyoto twice. 1回目 2回目 過去 今 → いつ行ったかは言わない。経験の点が散らばる 点の数で意味が変わる never → 点は 0 個(一度も〜ない) yesterday など特定の日 → 点が1つに固定 → 過去形(現在完了は×)
図:経験の現在完了は、過去から今までのどこかに「経験の点」が散らばるイメージです。twice なら点が2つ。いつのことかは言わないので、yesterday のように日を固定する語とは一緒に使えません。

have been to vs have gone to(重要)

違い

have been to ~:〜に 行ったことがある(戻っている、経験)

 例:I have been to Hawaii.(ハワイに行ったことがある、今は日本)

have gone to ~:〜に 行ってしまった(戻っていない、結果)

 例:He has gone to Hawaii.(彼はハワイに行った、今はハワイ)

→ 経験を表すなら必ず have been to

疑問文と回答

疑問文のパターン

Have you ever visited Tokyo?

— Yes, I have.(はい、あります)

— No, I haven't. / No, I have never visited Tokyo.

Has she ever played golf?

— Yes, she has. / No, she hasn't.

回数を聞く

How many times have you been to Tokyo?

— I have been there three times.

— I've never been there.

— I've been there a few times.

否定文

否定文の作り方

have/has + not + 過去分詞

短縮形:haven't / hasn't

例:I have not eaten sushi.(食べたことがない)

経験では never を使うのが普通

 例:I have never eaten sushi.

過去分詞の作り方(復習)

  • 規則動詞:原形 + ed(played, visited, used)
  • 不規則動詞:
  •  ・eat → ate → eaten
  •  ・see → saw → seen
  •  ・go → went → gone
  •  ・be → was/were → been(have been to ~で「〜に行ったことがある」を表す決まった言い方。beenはgoの過去分詞ではなくbeの過去分詞)
  •  ・read → read → read(発音注意 [red])
  •  ・write → wrote → written
  •  ・speak → spoke → spoken
  •  ・do → did → done
つまずきポイント①:明確な過去の時点と一緒に使えない
  • × I have visited Tokyo yesterday.
  • ○ I visited Tokyo yesterday.(過去形)
  • ○ I have visited Tokyo.(経験、いつかは特定しない)
  • 「yesterday」「last week」「○年前」など 明確な過去の時点とは使えない
つまずきポイント②:have been to と have gone to
  • 経験「行ったことがある」 → have been to
  • 結果「行ってしまった」 → have gone to
  • 3人称単数主語の例で違いが分かりやすい
  • I have gone to は通常使わない(自分が話してるので戻っている)
つまずきポイント③:ever と never
  • ever は 疑問文でよく使う「今までに」
  • never は 否定の意味「一度も〜ない」
  • not + ever を 1語にしたのが never

英語で使えるようにする練習

この単元は、説明を読んで終わりにすると定着しません。次の型を、主語・時・目的語を入れ替えながら声に出してください。

型
現在完了:経験の基本パターン
have/has + ever/never + 過去分詞
音読して覚える例文

I have visited Kyoto twice.

Have you ever eaten sushi?

I have never seen snow.

よくあるミス
  • 経験は been to を使うことが多い。
  • ever は疑問文、never は否定の意味。
  • 回数は once/twice/three times。

この章でつまずきやすいところ

「〜したことがある」を英語にしようとした瞬間、yesterday を入れたくなったり、been と gone のどちらか手が止まったり。本文や問題を読んでいる途中で起きる「迷いの正体」を、見分け方と短い例で整理します。

yesterdayを現在完了の文に入れたくなる

  • つまずく場面:「私は昨日東京に行ったことがある」と訳そうとして、I have visited Tokyo yesterday. と書いたところで指が止まる。「経験だから have visited のはず…でも yesterday もある」と、時制が両方欲しくなってしまう場面。
  • 克服のコツ:時系列の見分け方で整理します。yesterday・last week・〇年前のようにはっきりした過去の一点を指す語があれば、その瞬間で話が閉じるので過去形を使います。現在完了の経験は「過去から今までのどこか」と幅を持たせる言い方なので、点で固定する語とは共存できません。
  • ミニ例:× I have visited Tokyo yesterday. → ○ I visited Tokyo yesterday.(昨日=過去の一点) / ○ I have visited Tokyo.(いつかは言わない経験)

have been toとhave gone toを同じ意味だと思い込む

  • つまずく場面:「彼はハワイに行ったことがある」を英訳しようとして、He has gone to Hawaii. と書いてしまう場面。日本語の「行った」だけを見ていると、been と gone のどちらでもよさそうに見えて手が止まる。
  • 克服のコツ:位置関係の見分け方で決めます。話している今、その人が戻ってきているかを確認します。戻っていて経験として語るなら have been to、行ったまま今もそこにいる結果なら have gone to。自分自身(I)は今ここで話しているので、I have gone to は普通使いません。
  • ミニ例:I have been to Hawaii.(ハワイに行ったことがある=今は戻っている) / He has gone to Hawaii.(彼は今ハワイにいて戻っていない)

everとneverをどちらも「今までに」と取ってしまう

  • つまずく場面:Have you ever eaten sushi? の答えを書く途中で、No, I have ever eaten sushi. としてしまう場面。ever を「今までに」とだけ覚えていると、否定文にもそのまま入れたくなる。
  • 克服のコツ:使う場所の見分け方で押さえます。ever は疑問文で「今までに〜したことある?」、never は否定の意味で「一度も〜ない」。never は not + ever が1語になったものなので、never を使うときは not を付けません。位置はどちらも過去分詞の直前です。
  • ミニ例:Have you ever eaten sushi?(今までに食べたことある?) / I have never eaten sushi.(一度もない=not は付けない)

過去分詞のつもりで過去形を書いてしまう

  • つまずく場面:「彼女は寿司を食べたことがない」を She has never ate sushi. と書いたところで、なんとなく違和感だけ残る場面。eat→ate→eaten の三段目を、読みのリズムだけで二段目と取り違えてしまう。
  • 克服のコツ:位置関係の見分け方で確認します。have/has の直後に来る動詞は必ず過去分詞(3つ目の形)です。不規則動詞は「原形・過去形・過去分詞」を3つセットで唱える習慣にすると、have/has のうしろに来た瞬間に3つ目を引き出せます。
  • ミニ例:eat → ate → eaten / see → saw → seen / go → went → gone(been)。She has never eaten sushi.

練習問題

問題1(適切な語)
  1. I have (ever / never) eaten Thai food.
  2. Have you (ever / never) been to Australia?
  3. She has visited Paris (twice / yesterday).
  4. How many times (have / did) you been to Tokyo?
答えを見る

(1) never (2) ever (3) twice (4) have

問題2(英訳)
  1. あなたは富士山に登ったことがありますか。
  2. 私は一度もコーヒーを飲んだことがありません。
  3. 彼女は3回京都に行ったことがある。
  4. あなたは何回ロンドンに行きましたか?
答えを見る

(1) Have you ever climbed Mt. Fuji?

(2) I have never drunk coffee.

(3) She has been to Kyoto three times.

(4) How many times have you been to London?

問題3(been or gone)

( ) に been か gone を入れよ。

  1. I have ( ) to Hawaii. (ハワイに行ったことがある)
  2. He has ( ) to America. (彼はアメリカに行ってしまった)
答えを見る

(1) been(経験) (2) gone(結果、戻っていない)

問題4(間違い直し)

誤りを直せ。

I have visited Tokyo yesterday.

答えを見る

I visited Tokyo yesterday.(yesterday があるので過去形)

追加問題(瞬間英作文)
次の日本語を、このページの型を使って英語にしなさい。
  1. 私は京都を2回訪れたことがあります。
  2. 寿司を食べたことがありますか。
  3. 私は雪を見たことがありません。
答えを見る

(1) I have visited Kyoto twice.

(2) Have you ever eaten sushi?

(3) I have never seen snow.

まとめ

  • 現在完了の 経験:「〜したことがある」
  • 形:have/has + 過去分詞
  • キーワード:ever, never, once, twice, before
  • have been to(行ったことがある)≠ have gone to(行ってしまった)
  • 明確な過去の時点と 一緒に使えない(yesterday は ×)
  • 疑問文:Have you ever ~?
  • 否定:have/has not + 過去分詞、または never

もっと知る ── 発展・実生活(出典つき)

※ 教科書の内容に、信頼できる出典をもとにした発展・実生活・時事の話題を補足しています(教科書そのものではありません)。

「行ったことがある」を実際に言える人が増えている実生活

I have been to Hawaii.(ハワイに行ったことがある)のような経験を語る場面は、海外旅行の回復とともに増えています。観光庁・日本政府観光局(JNTO)によると、2025年に海外へ出かけた日本人(出国日本人数)は約1473万人で、前年より増えました。

出典:観光庁(国土交通省)/日本政府観光局(JNTO)「出国日本人数」

海外で留学を経験する高校生もいる実生活

Have you ever studied abroad?(留学したことはありますか)と聞かれる日も来るかもしれません。文部科学省の調査では、3か月以上の留学をした高校生は令和5年度に約3千人で、短期も合わせると増加に転じています。あなたの「経験」を英語の現在完了で話せるようになります。

出典:文部科学省「高等学校等における国際交流等の状況について」

国の目標は「海外で学ぶ若者を増やす」こと発展

政府は2033年までに、日本人の海外留学を年間50万人(うち高校生12万人)に増やす目標をかかげています。I have been abroad once.(一度海外に行ったことがある)と言える若者を国全体で増やそうとしているのです。

出典:文部科学省(教育未来創造会議)日本経済新聞報道

been と gone は「戻ったかどうか」で決まる発展

イギリス英語の解説でも、have been は「行って戻ってきた」、have gone は「行ってまだ戻っていない」と説明されています。だから経験「〜したことがある」を表すときは I have been to ~ を使います。He has gone to Paris. なら「彼はパリへ行ってしまった(今いない)」という意味です。

出典:British Council LearnEnglish「Present perfect」

アメリカ英語では過去形で言うこともある発展

教科書では already / just / yet は現在完了と一緒に習いますが、アメリカ英語では同じ場面で過去形を使うことがよくあります。例えばイギリスでは Have you washed your hands yet? と聞くところを、アメリカでは Did you wash your hands? と言う傾向があると報告されています。

出典:Cambridge English「The Present Perfect in British and American English」