省略のルール
○ 目的格(that, which。who(m) は参考)→ 省略 可能
× 主格(who, which, that)→ 省略 不可
目的格の省略例
This is the book which I bought.
= This is the book I bought.
The man that I met yesterday is my teacher.
= The man I met yesterday is my teacher.
人を説明するときも、目的格なら that を入れるか、省略する形で読める。
主格は省略不可
○ The boy who lives there is my friend.
× The boy lives there is my friend.(誤)
主格は省略すると、動詞が2つ並んで意味不明になる。
名詞 + 主語 + 動詞 ── 接触節
the book I bought(私が買った本)
the man I saw(私が見た男)
the song she sang(彼女が歌った歌)
主格 + be 動詞の省略(参考)
主格 + be 動詞は 分詞で書き換え、be 動詞ごと省略できる。
The boy who is playing soccer is John.
= The boy playing soccer is John.(who is を省略 → 分詞)
The book which was written by him is here.
= The book written by him is here.
省略の判別フローチャート
① 関係代名詞を見つける
② 直後の語を見る
・動詞(is, has, lives など)→ 主格 → 省略 不可
・主語(I, you, he, she, the boy など)→ 目的格 → 省略 可
③ 目的格なら、省略してもよい
省略の英文を読み解く
「名詞 + 主語 + 動詞」の並びを見つける
例:The book I read was interesting.
「book」と「I read」の間に which が省略されている
→ 「私が読んだ本」と訳す
→ 慣れると一発で分かる
関係代名詞の省略の利点
- 英語をより 自然に読める/書ける
- 文が 短くなる
- 会話では省略するのが普通
- 書き言葉でも目的格はよく省略される
- 関係代名詞の直後が 動詞 → 主格 → 省略不可
- 直後が 主語(名詞・代名詞) → 目的格 → 省略可
- 例:the man who lives → 主格、省略不可
- 例:the man that I saw → 目的格、省略可
- 「名詞 + 主語 + 動詞」の並びを見たら関係代名詞の省略を疑う
- 例:the book I read(私が読んだ本)
- 主語が2つ続いて見えても、実は1つ目が修飾を受ける名詞
- 主格は省略すると意味不明になる
- × The boy lives there is my friend.(主格 who を省略)
- ○ The boy who lives there is my friend.
同じ単元で出る表現:want / ask / tell + A + to
want + A + to + 動詞の原形:Aに〜してほしい
ask + A + to + 動詞の原形:Aに〜するよう頼む
tell + A + to + 動詞の原形:Aに〜するよう言う
I want you to cut off the sleeves.
(私はあなたにそでを切り取ってほしい)
She asked Ann to open the door.
(彼女はアンにドアを開けるよう頼んだ)
I will tell him to come here.
(私は彼にここへ来るように言うつもりだ)
A は to 以下の意味上の主語です。I want you to help me. なら、「助ける」のは you。日本語では「あなたに、私を助けてほしい」と考えると語順を作りやすい。
- × I want you help me.
- ○ I want you to help me.
- ask / tell も同じで、人 + to + 動詞の原形を続ける。
- help は help + 人 + 原形も使えるので、want / ask / tell と混ぜない。
英語で使えるようにする練習
この単元は、説明を読んで終わりにすると定着しません。次の型を、主語・時・目的語を入れ替えながら声に出してください。
This is the book I bought yesterday.
The boy I met was kind.
The movie we watched was exciting.
- 省略できるのは目的格。
- 主格の who/which は基本的に省略しない。
- 省略後も語順は変えない。
この章でつまずきやすいところ
関係代名詞の省略は、教科書の英文を読んでいる最中に「あれ、主語が2つ並んでる?」と止まってしまいがちな単元です。ここでは本文や問題の途中で迷う具体場面を取り上げ、迷いを抜けるコツを整理します。
名詞のあとに代名詞が並んで主語が2つに見える
- つまずく場面:教科書の The book I bought is interesting. を読んでいる途中、「book」と「I」が並んでいるのを見て、主語が2つあるように感じて訳が止まってしまう場面です。
- 克服のコツ:位置関係で整理します。「名詞 + 主語 + 動詞」の3つが連続していたら、間に目的格の関係代名詞 which/that が省略されていると考えます。最初の名詞は後ろの「主語 + 動詞」で説明される側、文全体の動詞はそのかたまりの後ろに出てきます。
- ミニ例:The book I bought is interesting. → 「book」を「I bought」が説明し、文の動詞は is。「私が買った本はおもしろい」と読む。
主格まで省略できると思い込んでしまう
- つまずく場面:The boy who lives there is my friend. を見て、「目的格は省略できるなら主格も省略していいのでは」と考え、who を消して書き換え問題に答えそうになる場面です。
- 克服のコツ:見分け方は関係代名詞の直後を見ることです。直後が動詞(lives, is, has など)なら主格なので省略不可。直後が主語(I, you, the boy など)なら目的格で省略可。主格を省略すると動詞が2つ並んで意味が崩れます。
- ミニ例:× The boy lives there is my friend.(lives と is が並んで崩壊) ○ The boy who lives there is my friend.
省略された文の本動詞がどれか迷う
- つまずく場面:問題文 The man you met last week is my father. を読んでいる途中、「met」と「is」のどちらが文の中心の動詞か分からなくなり、訳の主語がぶれてしまう場面です。
- 克服のコツ:時系列で整理します。先に「名詞 + 主語 + 動詞」のかたまりを閉じ、そのあとに出てくる動詞が文全体の本動詞です。かたまりの中の動詞は名詞を説明する部品、外に出た動詞が文の骨組みになります。
- ミニ例:The man you met last week / is my father. → 中の動詞 met は説明、外の is が本動詞。「あなたが先週会った男性は私の父です」。
主格 + be 動詞の分詞書き換えで be まで残してしまう
- つまずく場面:The boy who is playing soccer is John. を分詞で短くする練習中、who だけ消して The boy is playing soccer is John. としてしまい、is が2つ並んで止まる場面です。
- 克服のコツ:位置関係で覚えます。主格 + be 動詞のときは、関係代名詞と be 動詞をセットで省略します。残るのは ing 形(現在分詞)か過去分詞のみで、これが直前の名詞を後ろから修飾します。be だけ残すと文の本動詞と衝突します。
- ミニ例:The boy who is playing soccer → The boy playing soccer is John. / The book which was written by him → The book written by him is here.
練習問題
次の関係代名詞は省略できるか。
- The man who is reading a book is my uncle.
- This is the cake which I made.
- The girl who sings well is Lisa.
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(1) 不可(主格) (2) 可(目的格) (3) 不可(主格)
次の文に関係代名詞を補って書き直せ。
- The book I read was interesting.
- The boy you met is John.
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(1) The book which/that I read was interesting.
(2) The boy that you met is John.(または目的格 that を省略)
- これは私が昨日読んだ本です。
- あなたが先週会った男性は私の父です。
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(1) This is the book I read yesterday.(または which を入れて)
(2) The man you met last week is my father.
日本語に合うように並べかえよ。
- 私はあなたにこの箱を開けてほしい。 (you / this box / want / to open / I)
- 先生は私たちに英語で書くように言った。 (us / in English / told / write / to / our teacher)
- 彼女は健に手伝うよう頼んだ。 (Ken / asked / help / to / she)
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(1) I want you to open this box.
(2) Our teacher told us to write in English.
(3) She asked Ken to help.
- これは私が昨日買った本です。
- 私が会った少年は親切でした。
- 私たちが見た映画はわくわくしました。
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(1) This is the book I bought yesterday.
(2) The boy I met was kind.
(3) The movie we watched was exciting.
まとめ
- 目的格の関係代名詞は 省略可能。
- 主格は 省略不可。
- 省略すると「名詞 + 主語 + 動詞」の接触節になる。
- 主格 + be 動詞 → 分詞で書き換え、まとめて省略できる。
- want / ask / tell は A + to + 動詞の原形を続ける。
もっと知る ── 発展・実生活(出典つき)
※ 教科書の内容に、信頼できる出典をもとにした発展・実生活・時事の話題を補足しています(教科書そのものではありません)。
「接触節」という正式な呼び名がある発展
目的格の関係代名詞を省いて「名詞+主語+動詞」と直接つなげた形は、英語の文法用語で contact clause(接触節)と呼ばれます。デンマークの言語学者イェスペルセンが名づけた語で、前の名詞とすぐ後ろの節が音と意味でぴったり接触していることに由来します。
出典:Oxford Reference(The Oxford Dictionary of English Grammar)
なぜ目的格だけ省略できるのか発展
関係代名詞が節の中で「目的語」の働きをしているときだけ省略できます。逆に「主語」の働きをしているときは省略できません。これは英語圏の文法解説でも明確なルールとして説明されています。
省略できるのは「限定用法」のときだけ実生活
the book (that) I read のように名詞を絞り込む限定用法では関係代名詞を省略できます。しかしコンマで区切って情報を付け足す非限定用法(例:Clare, who I work with)では省略できません。教科書の例文がすべて限定用法なのはこのためです。
出典:Cambridge Dictionary Grammar(Relative clauses: defining and non-defining)
「主格+be動詞」は分詞で短くできる発展
主格の関係代名詞は単独では省略できませんが、後ろがbe動詞のときは「関係代名詞+be動詞」をまとめて消し、分詞だけ残せます。The man who is driving → The man driving、The book which was written → The book written のようになり、これを reduced relative clause(縮約関係詞節)と呼びます。
会話ではむしろ省略するのが自然実生活
英語の話し言葉を集めて分析した研究では、関係詞節は主節と意味的に一体化しているほど関係代名詞を使わない(省略する)傾向が強いと報告されています。つまり日常会話では The book I bought… のように省略する言い方こそが普通の形なのです。
出典:Studies in Language(Fox & Thompson, Relative Clauses in English conversation)
